
ピンクのドロイド君と…いや、ドロイドちゃんなのか? お花と蝶の舞う、Android未体験ゾーンへいよいよ突入!
「女子の方、女性の方、手を挙げてください…ご覧ください! あろうことか1/3ぐらい、女性でございます」
日本Android会2月の定例イベントは、女子部部長の矢野りん氏の、こんな一声から始まりました。正式発表された参加人員は全員で75名、そのうち女子は32名でした。ちなみに現在全国各地の「女子部」のメンバーは72名。
いつもは数人。全体の1割にも満たない女性の割合が、今夜に限って4割を超えています。思わず会場から「すごーい」との声があがりました。それもそのはずで、この夜は最高気温が0度を少し超えただけの極寒の雨降り日、そして前日の日曜がバレンタインデーだったため、この月曜が“勝負の日”だったにもかかわらず…多くの女性Androidユーザが詰めかけたからです。
「これほどAndroid業界に女性がいるとわかって、嬉しいです。今日は基本的に女性に向けてのイベントですので、男性の方、若干視野に入っていないことがあるかと思いますが、許してください」

男性社会から解放されるべく、「Material Girl」な強い女性を目指す!?(女子部にマドンナは在籍していません)
日本Androidの会 女子部とは…2009年11月のABC(Android Bazaar and Conference)をキッカケに発足した、新しいワーキンググループ。2ヵ月半で、現在のメンバー数72名。Androidマーケットを盛り上げるために、女性視点でのアプリケーションのアイデアを出し、チーム女子部で作成したアプリを公開しています。
女子部のアヌーク・エーメ、こと部長の矢野りん氏から、女子部の紹介と今後の活動目標などの発表がありました。
今年の活動目標は
- 女子による女子のための開発セミナー
- 女子による女子のためのデザインセミナーなどの勉強会の開催
男性の多い業界ですが、女子にとっても面白い場所になるよう盛り上げていきたい、と矢野氏は女子部の活動にこめた思いを語りました。

アプリの開発も手がけるあんざい氏。「女子部にも技術力のある人間がいることを自慢したくて」とは矢野氏の言葉。
女子部のジェーン・バーキン、こと副部長のあんざいゆき氏のプレゼンでセッション1がスタート。あんざい氏は今春卒業予定の大学院生。自ら作成したアプリを、Androidマーケットで公開しています。
「Libraroid」というアプリで、図書館検索をしてかつ予約もできるというもの。もともとは自分が使いたいから作った作品です。最初は川崎市立図書館だけだったものが、他の図書館も対応して欲しいという要望が多く、追加するうちに札幌から沖縄まで、全国33自治体の図書館に対応できるようになりました。さらに追加される予定ですが、図書館のカードがないと予約にたどり着けないので、いろんな地域に在住・在勤している方のご協力を募集しています。
また、あんざい氏は、先日のandronaviの特集企画「これが俺のアンドロイドだ!:001 かわいくてばりばり理系の女性が持つAndroidケータイ!」にも登場していただきました。さて、そんなあんざい氏が考えるラブリーなアプリとは…
開発者でもあるあんざい氏は、Android SDKの中の「Notepad」という実装サンプルとしてのテキストエディタを実際にカスタマイズしていく様子を披露することで、その答えを導き出してくれました。

「Notepad」の可愛げない画面がいやなので、グランジ風手書きアイコンを置いて、Menuにしました。
Notepadを開くとただの黒い画面が出るだけで、「壊れたかと一瞬思う」ほど不親切です。可愛げがありません。ここにmenuの役割をするアイコンを置き、優しく使い出せるようにしたい。と考えました。
説明がなくても使えるような見た目にするのが、女子にとっては大前提。そんな優しさが求められているんじゃないか、ということです。
そこで、このトップ画面を改造し、「delete」「addnote」「edittitle」「setting」4つののボタンを置きました。ところが「addnote」の隣に「delete」があるのは、ボタンを間違って押してしまった時に危険じゃないかとの意見があり、「delete」「setting」「edittitle」「addnote」と並び替え、それぞれにイラストのアイコンを描き加えました。すると、何ということでしょう(あのナレーション口調で)。無機質だったNotepadが、ラブリーなトップ画面を持つアプリに変身したではありませんか!

神は細部に宿る。せっかく手書き風でまとめているので、罫線もそろえてみましょう。グッとくるよ。
改善されると、リフォームの匠のような欲が出てきました。
- 右利きの人が多いので、使うボタンは右側から並べよう。
- 「押した」ことをキチンと反映してくれるボタンにしたい。「押した」ときと「押してない」ときのイラストを変化させて、壊れたかなと思わないように。
- 全体的に手書き風のフォントを使っているので、横罫線も手書き風の線にカスタマイズされているとよい。
- デフォルトのNotepadにはリストしかないので、チェックボックスをつける(矢野さんのリクエスト)
「ラブリーなアプリにしたい」という想いが、どんどんNotepadをカスタマイズしていきます。だんだん統一感がでてきて「おお、いーんじゃないこれ」と思えます。
まったく新しいコンセプトは必要ありません。使い勝手の向上だけで「女子にモテる」ようなアプリができます。まずはお部屋の模様替えをする感覚で「ラブリー」なアプリを作ってみませんか?
セッション2は、「Androidマーケットはイケてるのか」と題し、公開されているアプリに対する意見や思いをセキララにぶつけていきます。進行の矢野さんが、4名のパネラーに質問する形式で進みます。

可愛らしい端末には購買意欲が沸くパネラー陣。「Xperia mini」「Palm Pre」に興味シンシン。
パネラー紹介
- 女子部のロシアンブルーこと「hiroii」さん
「iモード」開発の初期に参加、通信事業一筋のスーパーOLです。 - 女子部のゴン太君こと「ニシヲカ」さん
「デ部」にも所属するアグレッシブな関西系。 - 女子部のガジェットだらけ こと 「宮田友美」さん
いろいろな種類のガジェットを不思議なほど保有。 - 引き続きあんざいさんと、進行役の矢野さん
セッション1から居残りです。

hiroiiこと石川浩子さん。現職は通信社勤務。NTTドコモでは「iモード」「メッセージR」「M-stage」の数々の著名プロジェクトに従事した。
まずは「私の愛したアプリ」
hiroii :「Solfeggio」。UIが可愛らしく、絶対音感が鍛えられます。「ギュー・ニュース」。ニュースサイトの新着記事をギューッと集めていて便利。
ニシヲカ:「FXCamera」。日々のご飯を記録しているが、どうせならキレイに撮りたいです。最近ハマっているのは「BeNinja」。忍者になりきって手裏剣を投げるエクササイズ系のゲームですが、ちょっと人には見せられない感じでやってます。
宮田:「スマートアラームクロック」。眠りが浅いときに振動で起こしてくれるところがいい。
あんざい:定番ですけど「google経路検索」。
便利系アプリが愛されているようです。お子さんのいらっしゃるhiroiiさんは、子供の情操教育に役立つアプリに注目していて、もっとこのジャンルが伸びればいいとのことでした。

アプリ開発者側としての貴重な意見が多かったニシヲカさん。Twitterでは「lychee」さんとしてハンドルネームが有名。
続いて「こんなアプリがほしい」
hiroii :おバカアプリ系でカップラーメンができるまでの3分間を楽しく待たせてくれる。
ニシヲカ:Twitterにポストするとケータイを鳴らしてくれる目覚ましアプリ。
宮田:コンタクトリスト(連絡先帳)が使いにくい。使いやすいものが欲しい。
あんざい:カレンダーウィジェットが4コか5コあるんですが、結局使っていません。飽きずに見ていられて、癒されるカレンダーが欲しいです。
会場にもコンタクトリストが使いにくいと思っていた人が少なからずいました。Androidアプリには改良の余地が多く残されているようです。

トークセッションではユーザー目線でアプリに対する提言をズバズバ。Androidへの深い愛情を感じる宮田さん。
「Androidマーケットについて、ちょっとひとこといいかしら」
ニシヲカ:開発する立場からすると、自分の企画しているアプリが、ネタがすでにかぶっていないかリサーチのために使います。アプリ検索を便利にしてほしい。比較サイトのようなものができないかしら。
あんざい:ウィジェットだけのカテゴリーがない。作って欲しい。
宮田:ブラウザのお気に入りのように目印をつけておいて、あとで再度チェックできるようにして欲しい。
矢野:アプリの名前がわからないと探せないのは結構困る。
Twitterで、広島の「森姫」さんからも、お気に入り機能を付けて欲しいとのコメントが寄せられていました。

女子部副部長のあんざいゆきさん。アプリ開発者としてだけでなく、女子部発足のキッカケも作った。
「Android端末の女性ユーザは増えるかしら」
あんざい:今日「Xperia mini」がバルセロナで発表されたのですが、カラーバリエーションがあって、女性にとっては良いことだと思います。
ニシヲカ:そうですよね。あの「Xperia mini」は、今朝から私、心ときめきましたけど…。ハードウェアキーボード付きは2色しかないのが、期待したぶん残念ですね。可愛らしい機種はそれだけで購買意欲があがります。宮田さんに見せてもらったのですが、私も「Palm Pre」にAndroidが入っていれば「即!買う」という感じです。
矢野:端末は可愛い機種だと欲しくなりますよねー。hiroiiさんは、マーケットや広告の面からAndroidの購買意欲をどう盛り上げていけばいいと思いますか?
hiroii :Androidはオープンでフラットなところがいいと思うので、ターゲットを誰かと限定せず、この機種はイケメン君、こっちはオタッキー向き、キラキラしてるのはギャル系って、区別しないほうがいいです。アクセサリーで自分に合わせたカスタマイズをし易くしておくことが大事。そうすれば当たり前に使ってもらえると思う。ターゲットを絞りたいなら、アクセサリー部分でターゲットを絞った広告なりCMなりを作ればいいんじゃないかなー。
あんざい:ホーム画面にウィジェットを置けるのが、従来のケータイに比べて利点だと思っています。いろいろな人のカスタマイズされた機種を見てみたいです。
最後に矢野氏が、「このセッションでは女性ならではの視点や、いろいろヒントが出てきたと思います。アプリ開発の方や、Android端末などに関わられている方は、以上の意見を参考にしてください」と挨拶し、幕を閉じました。
セッション3は、女子部のギーク母さん、こと愛知県在住の都築博己氏が動画ファイルでプレゼンテーションを行いました。「Androidアプリのアイコンってどうよ?」と題し、日本Androidの会メンバー男女別にアンケートを取った結果発表がありました。
男性に「センスの良いアイコンはどれですか」女性には「可愛いアイコンはどれですか」と質問し、結果から見えてくる、優れたアイコンを持つアプリを探すという企画です。

左側は男性、右側は女性の選んだ、アプリアイコンBEST16のスクリーンショット。
※調査方法:Googleモデレーターを使用。
男性投票者58人、全投票数195件、アプリ数26件
女性投票者28人、全投票数122件、アプリ数22件
男性のBEST5は「twicca」25票、「標準のギャラリーや音声検索」17票、「FxCamera」14票、「Google Talk」12票、「渋滞状況」11票でした。理由として「アプリの内容がわかりやすい」ことが全体の44%を占め、断然トップ。「可愛いデザイン」13%「アプリの特徴が上手く表現されている」11%が続きました。
女性のBEST5は「MyCloset」10票、「twicca」8票、「FxCamera」8票「Task Manager」8票、「WeatherBug」7票という結果です。こちらの理由は「アイコンが可愛い」が84%と圧倒的。次いで「癒し系アプリ」7%、「アプリもキレイ」6%となりました。
共通して上位だったものは「twicca」、「FxCamera」、「Task Manager」があげられ、これらのアイコンの支持が高かったと紹介されました。
男性はアプリの機能を端的に表現したものを好むのに対し、女性はかわいいものに票が集中しています。設問の違いがあるので、単純な比較対象にはなりません。しかし都築氏は、「デベロッパーさんたちに男女の感覚の違いをわかっていただきたい」と述べました。女性に支持される優れたアイコンが、まだ少ないことを表す結果となったようです。
最後に都築氏は以下の4点について述べ、日本Androidの会の人材活用もひとつの方法とまとめました。

「Androidアプリのアイコンってどうよ?」アンケートは以上の結果に。画面左下に都築さんの姿が映っている。
[まとめ]
- アイデア次第で、可愛い・センスのいいアイコンが作れるはずです。
- 開発の段階で、アプリを利用してほしいのは男性か女性かを意識してください。
- Android端末は自分スタイルに染めるまでに時間がかかります。
- デザインが苦手なデベロッパーさんは、デザイナーさんに相談すべきです。

端末比較に女子目線を加えて、欲しいAndroid端末の解説をした柄本一葉さん。手芸の腕も確か。
最後のセッション4は、「アイラブガジェット」と題し、女子部の手芸女王 from WSN(Women’s Smart phone Network代表)tunakkoこと柄本一葉氏の登壇でした。
ケータイをギラギラにデコレーションする「デコケータイ」が、ひと頃流行りました。あまりデコデコしすぎるのは疑問ですが、多少は女子力を発揮して、可愛く飾りたてるのもいいものです。tunakkoさんは自前のスマートフォン「X01SC」をデコりつつ、いま欲しいスマートフォン「Nexus One」「Xperia」2台の比較を行いました。
「Nexus One」の見た目は高級感があり、UIもカッコ良くなりました。ライブ壁紙もなかなか素敵です。マルチアカウント、マルチタッチ対応で、液晶がキレイ、動作も軽快です。
かたや「Xperia」は、ヨーロッパのできる女性が持っていそうなイメージです。UIもオシャレで、POBox Touch、Youtube、Timescapeなど、この機種オリジナルのアプリが強み。爪を伸ばしている女性は、カメラボタンなどのハードキーが充実しているこちらのほうが有り難いです。アクセサリーの充実ぶりも「Xperia」のほうが期待できます。
以上のことから「Nexus One」vs「Xperia」の機種比較では、Xperiaに軍配が上がりました。そこでtunakko氏は、「かわいそうなNexus Oneをフルカスタマイズしてみました」とのこと。

可愛い壁紙は女子部ブログからダウンロード可能(期間限定注意)。持ち歩くのが楽しそう。
手帳のように開くことができ、ペンまで付けられるケースをtunakko氏が手作り、矢野氏は女子部ロゴがキラキラするオリジナルのホーム画面を徹夜で制作と、2人でフルカスタマイズに挑戦。ホーム画面はデ部の部長adamrocker氏に実装してもらいました。

「ネクサスワンだから、犬なんですっ」矢野部長お気に入りのフェルト製Nexus Oneカバー。「簡単にできるよ」
さらに、矢野氏はフエルトでカバーを作る方法を伝授。実際に自分で作成したというNexus Oneカバーをこの日来場した参加者3名にプレゼント。大変可愛らしい出来です。
最後に、これからAndroid端末が普及するためには、どうしても多くの女性ユーザーに選ばれる機種にならないといけません。そのために多くの女性陣が集まり、たくさんのアイデアと、知恵が出てきた貴重なイベントとなりました。

チョコレートブロックをイメージしたデザインの「Simeji バレンタインバージョン」もインストールされていた。
バレンタインデーの翌日に、甘いアプリやおいしい端末を、おなかいっぱい楽しんだ月例会もお開きです。実はこの会場を使っての「日本Androidの会」が主催するイベントは、とりあえず今回限りとなります。
来月からは新たな場所での月例会になりますが、今から楽しみです。
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- 記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
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- アプリは端末の機種や設定により、正しく動作しない場合があります。








