そのスマホ、本当はいくら?――端末の“実質価格0円”の謎に迫る!

2012年11月23日 10:31 by せう
そのスマホ、本当はいくら?――端末の“実質価格0円”の謎に迫る!
気になる“本当の価格”をお教えします

気になる“本当の価格”をお教えします

スマートフォン(以下、スマホ)を買おうとすると、「実質価格」という言葉を見かけます。


“実質”ということは、“本当の価格”があるはず。毎月、端末の代金を支払いながら同額の割引が発生するから、端末の価格は“実質0円”になる?でも購入時には店舗で「頭金」をとられたり…と、よくわかりませんよね。


そこで、何だかわかりにくいスマホの“実質価格0円”と「頭金」の謎に迫ります。


※本記事は、端末の本体価格について紹介しております。これに加えて、毎月の通信料も発生いたします。


“実質価格0円”の謎を解くために知っておきたい料金



そもそも「実質価格」ってなあに?

「実質価格」とは、携帯電話事業者(以下、キャリア)が設ける割引期間の満期までに支払った総額と、購入時の端末価格との差額のことです。


端末Aを店舗Aで買った場合の割引額

端末Aを店舗Aで買った場合の割引額


上の表は、店舗Aにて端末A(端末価格:48,000円)を購入した場合の例です。この端末には、1ヶ月2,000円の割引が付いてきます。割引期間の24ヶ月を利用しきると割引額の合計が48,000円となるため、“実質0円”になります。


割引額は、端末および契約種別(新規・MNP・機種変更)ごとに指定された金額を、対象となるサービスの利用料から割り引いていきます。


NTTドコモ(以下、ドコモ)の「月々サポート」はスマホ・タブレット専用の割引サービスで、端末購入月から24ヶ月間、auの「毎月割」とソフトバンクの「月月割」はスマホ・タブレットだけでなく、フィーチャーフォンも条件にあてはまれば対象になり、購入翌月から24ヶ月間適用されます。


割引対象となる請求項目は、以下の表の通りです。


各キャリアの割引サービス

各キャリアの割引サービス


ドコモ・auでは月額基本使用料金も割引対象になりますが、海外での通話・通信料金や携帯電話の盗難・紛失・破損の補償サービスの料金は割引対象外です。


一方、ソフトバンクモバイルは月額基本使用料は割引対象外ですが、他の2社では対象外となっている海外での通話・通信料金や盗難・紛失・破損の補償サービスの利用料も対象となります。


なおこの割引は、別の機種に買い換えた場合、契約変更、解約した場合などに終了します。頻繁に機種変更をする等で、「実質価格」は上昇することになります。


端末を購入しやすい「分割払い」

携帯電話は本来、高額商品です。そのため、現金をポーンと用意していきなり購入、というのが難しいことも少なくありません。そこでキャリアは、スマホを購入しやすいように「分割払い」(以下、割賦)の制度を導入しています。


割賦で端末を購入する場合、キャリアが機種ごとに定めた金額を24等分し、24回(2年間)に渡ってキャリアに携帯電話料金と合わせて支払っていきます。この24回の“支払総額”が「分割支払金」となります。


キャリアによっては、より支払期間の短い12回(1年)払い、18回(1年半)払いも用意されていますが、「分割支払金」は店舗、あるいは支払回数で変わることはありません。どこで購入しても全く同じ条件になります。キャリアごとの分割回数は以下の通りです。


各キャリアの分割払いの支払回数

各キャリアの分割払いの支払回数


店舗によって「頭金」が発生

「分割支払金」とは別に、店舗によっては「頭金」を購入時に支払う必要があります。「頭金」の設定は、店舗の意思に任されており、設定している場合は数千円から1万数千円と、店舗によって開きがあります。そのような店舗でも、オプションサービスに入ることで「頭金」を減免するケースもあります。


しかしながら、「頭金」を端末の支払金と別途支払うことに違和感を覚えますよね。実は、携帯電話販売における「頭金」は通常の概念とは異なります。


通常、頭金は商品代金の一部を支払いに相当し、残りは分割――となりますが、携帯電話の場合、「頭金」は「分割支払金」に充当されるものではなく、店舗が独自に課金するものです。そのため、「頭金」と呼ぶのは本来の定義とは異なるので適切ではない、という指摘もあります。


そして、「頭金」と「分割支払金」を合計した金額を“支払総額”と言います。割賦購入の場合、この“支払総額”こそがスマホの“本当の価格”となります。店舗による差があるとするならば、「頭金」の金額差だけです。


端末Aを分割払いで購入した場合。オレンジは「頭金」

端末Aを分割払いで購入した場合。オレンジは「頭金」


端末Aに設定されている「分割支払金」は、48,000円です。「頭金」は、店舗Aでは3,150円、店舗Bでは10,500円を設定しており、購入時にその場で支払います。店舗Cでは、「頭金」を取らないことをモットーとしているため、設定しておりません。


すると、端末Aの割賦購入時の本来の価格は、店舗Aでは51,150円、店舗Bでは58,500円、店舗Cでは48,000円となり、店舗によって「実質価格」が変動します。


「頭金」はキャリアではなく店舗に支払う金額なので、月々の支払金額から割り引かれません。この場合、店舗Cのみ“実質価格0円”で購入できるというわけです。


“一括”で買った場合はどうなるの?

しかし、この“支払総額”だけが端末の本来の価格ではありません。「一括価格」というものもあります。その名の通り、割賦契約をせずに現金やクレジットカードなどで端末の代金を一気に支払った時の価格を指します。


多くの店舗では、割賦購入時の“支払総額”と同じ金額を「一括価格」として設定していますが、店舗によってはそれよりある程度安価に設定していることもあります。


端末Aを一括で購入した場合

端末Aを一括で購入した場合


端末Aを一括購入した場合の金額の例を示してみました。


店舗Aでは、一括で購入すると「頭金」に相当する金額を割り引いて販売するというモデル、店舗Bでは、割賦購入時の“支払総額”と全く同じ金額が一括価格というモデル、そして店舗Cでは割賦購入時の“支払総額”よりも安価になっています。


つまり、割賦の場合は「分割支払金」、一括の場合は「一括価格」が端末本来の価格となります。



スマホの“本当の価格”、お分かりいただけたでしょうか?一見難しく思える端末の購入代金も、仕組みがわかるとそこまで難しくないです。割賦で購入するなら、「頭金」のかからない店で購入して「分割支払金」と割引額が一緒になれば“実質0円”。これが1番現実的かつ、お得な購入方法だと思います。


気になる端末を少しでも安く手に入れて、スマホ生活を楽しむ助けになれば幸いです。