2013年のAndroidはこうなる!携帯ジャーナリストの石川温氏が今年のスマホ情勢を大胆予想

2013年01月01日 10:30 by 石川温
2013年のAndroidはこうなる!携帯ジャーナリストの石川温氏が今年のスマホ情勢を大胆予想
2013年のAndroid業界を予測

2013年のAndroid業界を予測

ワンセグやおサイフケータイの搭載が当たり前となったAndroidスマートフォンは、ディスプレイの大型化や省エネモデルなど、個性的な特徴をもった端末が2012年は続々と登場してきました。

 

そんな変化の激しいAndroidスマートフォン情勢を、携帯ジャーナリストとして各種メディアで活躍する石川温氏に予想していただきました。

 

スペック競争が過熱した2012年

2012年のAndroidは、スペック競争が花盛り。2月にスペインで開催された「Mobile World Congress 2012(MWC)」で、クアッドコアが話題になったばかりであった。

 

しかし、夏モデルにはすでにクアッドコアが搭載され、年末モデルにおいては、ハイスペックモデルでは当たり前のように採用されるようになった。

ディスプレイにおいても、ハイエンドモデルは5インチ超えが当たり前となり、「GALAXY Note II SC-02E」では、5.5インチまで大型化が進んでいる。もはやタブレットとの境界線もなくなってきた感がある。「HTC J butterfly HTL21」のように、スマホにおいても、フルHDという解像度も出始めてきた。

 

2013年は“クアッドコアで画面サイズは5インチ前後、解像度はフルHD”というのが、一般的になりつつありそうだ。

 

5インチ以上のディスプレイを搭載した「GALAXY Note II SC-02E」(左)「HTC J butterfly HTL21」(右)

5インチ以上のディスプレイを搭載した「GALAXY Note II SC-02E」(左)「HTC J butterfly HTL21」(右)

 

速度面においても、NTTドコモが地方都市などで100Mpbs超のサービス(LTE Xi)を始めたが、KDDIやソフトバンクモバイルも2013年中には100Mbpsを超えるサービスを始めるだろう。

 

「超高速スマホ」時代に、もはや各メーカーは、スペックでの差別化は難しくなってくるのではないか。また、これまで、最新OSをいち早く搭載し、最高スペックでユーザを獲得していたメーカーは、スペック競争が行き着くことで、他社との優勢性がなくなっていく可能性がある。

 

初心者でもわかりやすい使いやすさが重要

2013年、メーカーとして生き残りをかけていくには、いかに商品の「個性」と「使いやすさ」で勝負していくかがカギになる。2012年以降、特にケータイからスマホに初めて変更する人が増えてきたなかで、“初心者でもわかりやすい使いやすさ”というのがますます重視されつつある。

 

また、あるメーカー関係者によれば「2012年から13年の冬商戦では、ケータイからスマホにデビューする人だけでなく、スマホからスマホに乗り換える人も出始めてくる。すでにスマホユーザである人に選んでもらうかがカギと言える」と語る。

 

GALAXY S SC-02B」や「Xperia SO-01B」、「IS03」が発売されたのが2010年のこと。あれから2年が経過し、すぐにスマホに飛びついた人の2年縛りが溶け、「次に何を買おうか」と思っている人が続々と新製品に手を伸ばすタイミングが来ている。

 

2010年3月25日に東京・お台場で開催された「Xperia」のカウントダウンイベント

2010年3月25日に東京・お台場で開催された「Xperia」のカウントダウンイベント

 

初期にスマホを購入した人は「もっさりした操作性」「再起動が必要な不安定なOS」「1日と持たないバッテリー」などに不満を抱えながら日々、スマホを使ってきた。彼らは新製品に対する目が肥えているので、いかに「快適に使えるか」はとても重要だ。

 

最近、シャープがIGZOディスプレイ搭載の「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」で「電池が2日間持つ」とアピールしているのも、すでにスマホを使っているユーザーの意識を振り向かせる効果が大きいと言える。

 

※IGZOディスプレイに関する記事を近日中に公開予定(編集部)

 

ターゲットを絞った商品がカギ

もうひとつ、2013年のトレンドとなりそうなのが“ターゲットを明確に絞った商品”だ。ケータイからの乗り換えユーザ、さらにスマホからの乗り換えも増えてくる中、すでにハイスペックだけでメーカーが個性を出すのは難しい。ここで肝心なのが、明確に購入者を絞り込んだ商品を企画できるか、という点にある。

 

すでに2012年にもその兆しがあったが、例えば、女子中高生をターゲットにした「HONEY BEE 101K」やシニアにフォーカスした「らくらくスマートフォン(F-12D)」などはその典型と言えるだろう。

 

万人向けではなく、ユーザーをセグメント分けした上で、ピンポイントで攻めていく。この手法を取れるだけのマーケティング調査力がメーカーには求められているのだ。

 

「らくらくスマートフォン(F-12D)」(左)「HONEY BEE 101K」(右)

「らくらくスマートフォン(F-12D)」(左)「HONEY BEE 101K」(右)

 

こういった取り組みは、世界中でひとつの端末を供給しているアップルの「iPhone」にはまず不可能なことだ。カスタマイズが可能で、デザインや機能、操作性を工夫できるAndroidスマートフォンだからこそ、実現できる世界観と言えるだろう。

 

Android陣営では、サムスン電子が比較的好調だが、同社も「GALAXYブランドを全世界で統一的に展開する」という、どちらかといえばアップルの戦略に近いスタンスを取りつつある。「ターゲットを明確に絞る」という方針は、日本メーカーの方がやりやすいかもしれない。

 

キャリアに取ってみても、NTTドコモとKDDIで「GALAXY」や「Optimus」、「Xperia」など同じブランドが並んでしまうなか、「INFOBAR」のような、独自ブランドを持ってこれるかが、他キャリアからユーザを奪う上での必須条件となってくる。

 

その点においては、2013年は今まで以上に“個性的で使いやすいAndroid”というのがトレンドになってきそうだ。