「SIMロック」解除義務化へ~メリット・デメリットをチェックしておこう!~

2014年09月22日 10:30 by せう
「SIMロック」解除義務化へ~メリット・デメリットをチェックしておこう!~
好きな端末に好きなSIMカードを入れられる未来が来る?

好きな端末に好きなSIMカードを入れられる未来が来る?

現在、キャリアから販売されている携帯電話・スマホ・タブレットには、原則として「SIMロック」がかかっています。このSIMロックが、今、大きな転換点を迎えようとしています。

 

2014年7月14日、総務省内の「ICTサービス安心・安全研究会」は、SIMロック解除をキャリアに義務として課す中間とりまとめを公表しました。

 

この研究会は、情報通信関連サービスにおける消費者保護に関して議論しており、SIMロック解除義務化も「消費者保護」の観点からとりまとめに盛り込まれたものです。

 

では、私たちがSIMロック解除を自由にできるようになったら、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、デメリットは全くないのでしょうか。今回の特集では、SIMロック解除のメリット・デメリットを見ていきます。

 

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そもそも「SIMロック」とは?

現在、携帯電話を購入すると、ごく一部の例外を除いて「SIMカード」が発行されます。SIMカードは“Subscriber Identity Module Card”の略で、1枚1枚のICチップに固有のIDが割り振られています。

 

この固有IDは、特定の電話番号と紐付け処理がされていて、この両者が一致して初めて「携帯電話無線機」としての通信が可能となります。

 

docomoのSIMカード

docomoのSIMカード

 

SIMカードは、「オペレーター(キャリア)ID」という、SIMカードの発行通信事業者を特定するデータも持っています。「SIMロック」は、端末側でSIMカードのオペレーターIDをチェックし、指定されたID以外のSIMカードでの通信を拒否する、という仕組みです。

 

日本においては、キャリアがSIMロックのかかった携帯電話・スマホ・タブレット・データ通信機器(以下、まとめて「端末」)を販売するのが主流です。

 

例えば、ドコモでは自社のSIMカード以外では通信できないように、端末にロックをかけて販売しています。他社も同様に、自社のSIMカード以外では通信させないロックをかけています。

 

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SIMロックを解除するメリット

SIMロックを解除すると、以下の2つの大きなメリットがあるとされています。

 


1. 海外で格安に通信できるようになる

日本のキャリアでは、海外ローミング中の定額通信サービスを提供しています。しかし、現地でプリペイドのSIMカードを購入した方が格安に通信できる、というケースが少なくありません。

 

このとき、SIMロックがかかった端末だと、格安な現地SIMカードを使うことができません。しかし、ロックがかかっていなければ、現地SIMカードを端末に入れて、APN(アクセスポイント)情報の入力など、然るべきセットアップを行えば使えるようになるのです。

 

「海外でも、日本と同じ電話番号で待ち受けしたい」というユーザーと、「海外での通信費を抑えたい」というユーザー、双方のニーズを満たせるようになるのです。


2. キャリアを変えても同じ端末を使える
SIMロックがかかっていなければ、回線だけキャリアを乗り換えても同じ端末を使い続けることも理論上可能となります。

 

「キャリアを変えたいけど、このスマホは今使っているキャリアからしか出ないんだよな……」という理由でそのキャリアに留まる必要がなくなるのです。

 

いずれSIMを入れ替えるだけで済むようになるかもしれない

いずれSIMを入れ替えるだけで済むようになるかもしれない

 

SIMロック解除のデメリット

一方、SIMロック解除をすると、以下の2つの大きなデメリットがあるとされています。

 


1. SIMロックを解除したとしても通信できるとは言いきれない
先ほど、キャリアを変えても同じ端末を使えることをSIMロック解除のメリットとして挙げましたが、前提条件として、その端末が乗り換え先キャリアの通信規格や利用周波数帯に対応していることが大前提となります。

 

特に、auは3Gにおける通信規格が他社と異なるため、auのSIMカードを入れても他社の端末では通信できない場合が多いことが想定されます。通信できたとしてもLTEエリアでしか使えない、ということも考えられます。

 

通信回線だけの乗り換えを考える場合、自分の使っている端末が乗り換え先の通信規格や周波数帯に対応しているかどうか、という新たな「心配」をしないといけなくなりす。


2. 端末購入のハードルが上がる可能性がある
以前、SIMロック解除に消極的なあるキャリアの社長が「SIMロックを解除すると、端末の価格が4万円ほど上がる」という旨の発言をしたことがありました。

 

これほど極端な値上がりはないにしても、SIMロック解除が義務化されると、端末の販売価格が全体的に上がるのではないか、という懸念が各所で上がっています。

 

現在、大手キャリアは2年間同じ端末を使うことを前提にした料金の割引を実施しています。端末はそのままで別のキャリアに2年以内に乗り換えた場合、その割引が乗り換え時になくなるため、端末のいわゆる「実質価格」は上がってしまいます。

 

特に、日本で売れ筋となるハイスペック機では、この割引を多めにする傾向にあるため、購入に対するハードルが上がってしまう可能性があります。そういう意味では、この懸念は限りなく「正解」に近いと言えます。

 

SIMロックの解除まとめ

現状の環境でのSIMロックの解除義務化は、必ずしもバラ色であるとは限りません。消費者保護の観点からすると、3Gの通信規格が異なるauをどうするのか、端末とは別にかかる回線に対する2年契約の在り方はどうするのか、など議論は尽きません。

 

ただし、海外で安価に通信する、という観点では大きなメリットもあるのも事実です。皆さんも、ここ1~2年の議論の動向は是非要チェックです。

 

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