今夏モデルから全キャリアで実施へ!「SIMロック」を解除したスマホ・タブレットのメリット・デメリットを先取りチェック!

2015年04月24日 07:00 by せう
今夏モデルから全キャリアで実施へ!「SIMロック」を解除したスマホ・タブレットのメリット・デメリットを先取りチェック!
「SIMロック」を解除したスマホ・タブレットのメリット・デメリット

「SIMロック」を解除したスマホ・タブレットのメリット・デメリット

昨年12月、総務省は「『SIMロック解除に関するガイドライン』の改正」を実施しました。この改正に伴い、2015年5月以降に日本で発売される携帯電話端末(スマホ・タブレットを含む)は一部の例外(※1)を除き、契約者の希望に応じてSIMロック解除が無料で行えるようになります。

 

大手キャリアが発売するスマホ・タブレットのSIMロックを解除するとどのようなメリット・デメリットが生じるのでしょうか。そこで、現在有料(3,000円+税)でSIMロック解除に応じているNTTドコモのAndroidスマホを参考にして見ていきましょう。

 

(※1)自動販売機などの産業用機器に組み込む「通信モジュール」や、特定キャリアでしか使っていない周波数帯にのみ対応する端末はガイドラインの適用対象外です。また、対象端末でも、契約者への販売から一定期間経過した後に応じる、等の措置は認められています。

 

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まずは手続き方法から

ドコモでは、SIMロック解除を希望する端末をドコモショップに持っていきます。ごく一部の端末でSIMロック解除に応じているソフトバンクモバイルでも同様にソフトバンクショップに持ち込みます。現在SIMロック解除に対応していないau(KDDI・沖縄セルラー電話)も、5月以降は同様の仕組みになると思われます。

 

SIMロック解除を申し出てカウンターに通されると、まずは本人確認手続きを行います。ドコモの契約がある場合は契約電話番号とネットワーク暗証番号で、契約がない場合は本人確認書類で本人確認を行い、書面で注意事項の説明を受けた後、SIMロック解除手数料を現金またはクレジットカードで支払います。

 

支払いが終わるとSIMロックの解除手続きが行われます。Androidスマホ・タブレットの場合、特殊なSIMカードを挿入後、係員が端末にロック解除コードを入力することでロック解除を行います。

 

手続きはドコモショップで行う。店舗や店員によっては手続きに不慣れなこともあるので注意

手続きはドコモショップで行う。店舗や店員によっては手続きに不慣れなこともあるので注意

 

ロック解除後、Androidスマホ・タブレットの場合は端末設定の「端末情報」からロック解除状況を確認できます。ロックを解除すると「SIMロック解除」と表示されるようになります。

 

SIMロック解除に成功すると状態欄が「SIMロック」から「SIMロック解除」になる

SIMロック解除に成功すると状態欄が「SIMロック」から「SIMロック解除」になる

 

ロック解除のメリット

SIMロックを解除する何よりのメリットは、どんなキャリア(オペレーター)のSIMカードも認識し、通信できるようになることです。

 

そのメリットが特に強く出るのが海外へ出かけたときでしょう。国内キャリアでは1日単位の定額パケット通信サービス(ドコモなら「海外1dayパケ」や「海外パケ・ホーダイ」、auなら「海外ダブル定額」、ソフトバンクなら「海外パケットし放題」)は普段と同じ電話番号で待ち受けができるというメリットがありますが、料金は比較的高めです。

 

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一方、海外で販売されている「プリペイドSIMカード」は渡航先にもよりますが1日だけでなく3日、5日、7日(1週間)など、様々な単位で割安で通信できます。

 

筆者が先日の香港旅行で購入した「跨境王」(China Unicom Hong Kong)。香港と中国本土(Mainland China)で1日300MBまでのデータ通信が38香港ドルで使える

筆者が先日の香港旅行で購入した「跨境王」(China Unicom Hong Kong)。香港と中国本土(Mainland China)で1日300MBまでのデータ通信が38香港ドルで使える

 

SIMロックを解除しておけば、海外でプリペイドSIMカードを買って割安スマホ・タブレットライフとしゃれ込めるのです。海外でのSIMロックフリースマホ・タブレットの活用法については別途特集記事を用意する予定なのでお楽しみに!

 

端末のSIMロックを解除しておけば、様々なSIMが利用できる

端末のSIMロックを解除しておけば、様々なSIMが利用できる

 

国内においてもメリットはあります。ドコモの現行Androidスマホ・タブレットはLTE通信でBand 1・3・19・21(一部端末で28)に、3G(W-CDMA通信)にBand 1・6・19に対応しています。

 

そのため、LTEでは国内全キャリアで、3Gではソフトバンクでも理論上通信できるのです。キャリアを携帯電話ナンバーポータビリティ(MNP)で乗り換えても、そのまま端末を使い続けられる可能性(ここポイント)があるのです。

 

筆者手持ちの「ARROWS NX F-02G」をSIMロック解除して、auのSIMカードを入れたところLTEエリアではアクセスポイントを適切に設定することでデータ通信できることが確認できました。この機種ではテザリングも正常に使えます。ただし、詳しくは後述しますがVoLTEを含めた音声通話は残念ながら使えません。

 

ドコモのAndroidスマホでau(KDDI)のLTEネットワークにつながっている様子

ドコモのAndroidスマホでau(KDDI)のLTEネットワークにつながっている様子

 

ロック解除のデメリット

一方で、デメリットもあります。端末の対応通信規格や周波数帯(バンド)によってはSIMカードを入れても通信できないことがあるのです。

 

国内キャリアでは、自社が販売する端末がネットワークで問題なく通信できることを確認しています。しかし、他社のネットワークで通信するテストまではしていません。以前の特集でも触れたとおり、仕様上は通信できてもネットワークとの相性問題は完全に排除できません。

 

手持ちの端末が対応する周波数帯を調べた上でロック解除、満を持してMNPでSIMカードのみ契約、SIMカードを挿入し、電源を入れて設定したら――つながるかどうかはある意味“運”次第な面を完全に否定できない、ということです。つながったとしても、繋がるまでに時間が妙にかかる、LTEで通信できない、などなど何が起こるか予測しきれないのは結構不安です。

 

なお、ドコモでは同じ規格を採用しているソフトバンクモバイルとワイモバイルのネットワークで通話・SMSの通信できた実績をWebページ上で一覧表示しているほか、「2014-2015冬春モデル以前のLTE対応端末では、KDDIのSIMカードでLTEサービスをご使用いただけません。」という文言を掲載しています。

 

ソフトバンクも同様にSIMロック解除対応機種の解除案内のWebページ上でNTTドコモのネットワークで通話・SMSの通信実績がある旨を表示しています。ただ、両社ともにデータ通信は検証していません。

 

ドコモとソフトバンクは通話とSMSの利用実績をWebページで掲載している。ただし、あくまで「実績」であり「保証」ではない

ドコモとソフトバンクは通話とSMSの利用実績をWebページで掲載している。ただし、あくまで「実績」であり「保証」ではない

 

さらに、キャリアが提供するネットサービスが使えなくなる可能性があります。ドコモではネットサービスを回線契約から切り離す傾向にあるので、SIMロック解除後に他社のSIMカードを入れても「dビデオ」を始めとするサービスが使えますし、逆に他社の端末でもアプリさえ対応していれば使えます。

 

一方、auやソフトバンクのネットサービスは回線契約とひも付くものがほとんどなので、auやソフトバンクの端末をSIMロック解除して他社のSIMを入れても現状ではサービスが使えないのです。今後のSIMロック解除義務化時代を見据えて、サービスだけでもどうにかもう少し融通が利くようにしてもらいたいです…。

 

ドコモは各種サービスのキャリアフリー化に積極的。正直、他社も追随してもらいたい

ドコモは各種サービスのキャリアフリー化に積極的。正直、他社も追随してもらいたい

 

SIMロック解除義務化によって、ドコモ(や一部のソフトバンク)だけでなく、さまざまなスマホ・タブレットが好きなSIMカードで使えるようになる機運が高まりました。とくに、海外利用ではそのメリットは計り知れません。デメリットもしっかり把握した上でしっかりつかいこなしたいところです。

 

近日中に、SIMロック解除した端末、あるいは最初からSIMロックフリーな端末の海外での利用に的を絞った特集を予定していますので、お楽しみに!

 

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