【スマホで大人買い】:刑事ドラマの有り様を一変させたマンガについて語る「機動警察パトレイバー」

2015年06月01日 16:46 by 石田 信行
【スマホで大人買い】:刑事ドラマの有り様を一変させたマンガについて語る「機動警察パトレイバー」
機動警察パトレイバー全22巻。たぶんほぼ初版

機動警察パトレイバー全22巻。たぶんほぼ初版

スマホの使い道って、ゲームとSNS、それに地図と乗り換え検索、という人も多いでしょう。

 

ただ、今も昔も変わらない通勤・通学時の友である「マンガ」と「音楽」。

 

もちろんこれもスマホで楽しめます。

 

というわけで編集部が個人的に好きなコンテンツについて熱い思いを語り、そのすばらしさを伝える連載をスタートします。

 

 

題して「スマホで大人買い」。読んでくれた方が、運命の作品と出会えますように。

第1回目は、編集長から、ということではなくて五十音順で石田からとなりました。私がおすすめするのは、ゆうきまさみ作マンガ「機動警察パトレイバー」です。

 

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近未来。警察が主役で、ロボットが活躍し、悪の組織も出てきますが……勧善懲悪でスッキリ&ド派手なSFアクション、というわけではなく、タフな刑事が愛と勇気で戦うヒロイックサーガでも、地道な調査や緻密な推理で完全犯罪を暴く華麗な謎解きドラマでもありません。

 

では、どんな作品なのか?

 

97年にフジテレビで大ヒットした「踊る大捜査線」、あるいは、約15年間、最近までシリーズが続いていたテレビ朝日の「相棒」、この2つの刑事ドラマはどちらもパトレイバーがなかったら生まれなかった作品だと私は言い切ります(実際、「踊る~」については、本広克行監督の発言にもあります)。

 

つまり、どういうことかというと、警察という組織の果たす役割とその限界、その鈍く高い壁にぶち当たる「正義感がちょっと強めの、だけど普通の人の感覚」を持ち合わせた若者の葛藤と成長の話です。

 

読んでいて、とにかくやり場のない憤りを覚える、だけどその「壁の論理」もわかってしまう(大人になってから読むとますますわかる……)。ただ全編通して重いかというと、最初は比較的軽いノリから始まり、パラパラと読めます。どんちゃん騒ぎや笑いも多いです。

 

後半はとにかく息苦しい、でも少しだけ救いがある、そんな物語です。スッキリした解決なんてないです。そこは現実社会と一緒です(ミもフタもない……)。だからこそ読み終わった後に「俺もがんばろう。死なない程度に」という前向きな気持ちになれます。

 

舞台の隅々に散りばめられたリアリティと、”お約束”フィクションの絶妙なブレンド感は、大人になってから読むとさらに惹き込まれる要素になっています。当時なぜ少年誌の週刊少年サンデーで連載されてたんだろう?って思うくらいにディティールの妙があります。

 

 

特に(マンガではないですが)、私は劇場版の二作目を高校生の時にリアルタイムで見ているんですが、いま思えば半分もわかってなかったかも。

 

ですので、こんな人におすすめ、というのは例えば、意気揚々と新社会人としてデビューし約2ヶ月。すでに会社の論理に押しつぶされそうになり、絶賛5月病にかかっている若者に読んで欲しいです。

作品の登場から20年以上経っているにもかかわらず、5月に実写映画化されるほど、いまだに根強いファンを持つマンガです。

 

 

原作は電子書籍で大人買いしてスマホで楽しんでください。