「MWC 2010」現地レポート~Xperia発売前にシリーズ展開を明らかにしたソニー・エリクソンの本気~

2010年02月16日 08:28 by 石川温
Mobile World Congress 2010

Mobile World Congress 2010

2月15日(月)から18日(木)にかけてスペイン・バルセロナで開催される世界最大の携帯電話関連イベント「Mobile World Congress 2010」。前日となる日曜日にはソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズとサムスン電子が早くも新製品を発表した。ソニー・エリクソンの発表会の模様をレポートする。


4月に日本でもNTTドコモから「Xperia」を発売するソニー・エリクソン。このタイミングでどんな新製品を発表するのかとても興味深かった。昨年11月に発表した「Xperia X10」に続く、Symbianベースとなるスマートフォンでハイビジョンの動画撮影を得意とする「Vivaz」も発表済みだからだ。


フルタッチ2機種を発表済みのソニー・エリクソンが手がける次の戦略は早くも「シリーズ化」に着手することだった。アップルが3.5インチのフルタッチというiPhone一筋で勝負するのに対し、ソニー・エリクソンはフルタッチ機種だけでなく、小型化QWERTYキーボードを採用することで、ユーザーに選択肢の幅を与えたのだ。


SymbianベースとなるVivaz pro。本体の仕上げなどは日本の技術が生かされており質感はかなり高い

SymbianベースとなるVivaz pro。本体の仕上げなどは日本の技術が生かされており質感はかなり高い

Vivazには、QWERTYキーボードを搭載した「Vivaz pro」が登場。さらに驚かされたのはXperiaのラインナップだ。本体サイズをググッとコンパクトにした「Xperia X10 mini」、さらにコンパクトサイズにQWERTYキーボードを搭載した「Xperia X10 mini pro」までも投入してきたのだ。

かつて同社が「premini」や「Xmini」を発表した際も「よくぞここまで小さくした」と驚かされたが、まさに今回もソニー・エリクソンらしい技術力の高さを証明したラインナップになったと言えるだろう。


今回発表されたXperia X10 mini。Xperiaと比較するとその小ささがよくわかる

今回発表されたXperia X10 mini。Xperiaと比較するとその小ささがよくわかる

Xperia X10 mini、Xperia X10 mini proともOSはAndroid 1.6を採用し、CPUは600MHzクアルコム・MSM7227を搭載する。
XperiaのSnapdragon1GHzと比べると、スペック的に見劣りがするが、実際に触った感じだと画面が小さいからか決してもっさりとした印象はない。むしろ機敏に動いているほうだと実感した。


こちらはXperia X10 mini pro。キーボードを搭載したこの大きさ。意外と打ちにくいということはない

こちらはXperia X10 mini pro。キーボードを搭載したこの大きさ。意外と打ちにくいということはない

今回、ソニー・エリクソンでは、2.55インチという小さなディスプレイを活用するにあたり、画面の四隅に好きな機能を割り振ることができる新たな操作体系を導入した。これにより、片手でも簡単に機能を呼び出せるようにもなっている。


ソニー・エリクソン製品のコンセプトを説明する坂口立考エグゼクティブVP 兼 チーフクリエーションオフィサー

ソニー・エリクソン製品のコンセプトを説明する坂口立考エグゼクティブVP 兼 チーフクリエーションオフィサー

Xperiaを発売する前にシリーズ展開を発表したソニー・エリクソン。日本での発売も気になるところだが、残念ながら具体的なアナウンスは記者会見の場ではされなかった。どちらも「一部の国、地域に第二四半期に投入する」としか言及されていないのだ。


しかし、リリースをよく見ると、2機種とも対応する周波数帯がHSPA 900/2100 and EDGE 850/900/1800/1900, HSPA 850/1900/2100 and EDGE 850/900/1800/1900としか書いていない。

Xperiaが発表時からNTTドコモが使用する800MHz帯をハッキリとサポートすると書かれていたのとは対照的だ。
おそらく、今回の2つのXperiaシリーズに関しては当初の段階での日本展開は想定されていない可能性が高そうだ。
しかし、このコンパクトさ、質感の高さはヨーロッパだけでなく、日本でも充分に受け入れられそうだった。


記者会見にはソニーのCEOであるハワード・ストリンガー氏も駆けつけた(写真左)

記者会見にはソニーのCEOであるハワード・ストリンガー氏も駆けつけた(写真左)

今回の新製品発表会では、ソニーのハワード・ストリンガー会長兼CEOも登壇し、今後、ソニーグループとしてコンテンツ連携などで関係を強化していくことが強調された。


昨年に比べてメーカーとしてのメッセージ性が高く、より「ソニー・エリクソンらしさ」が際だっていた新製品発表会だったように感じた。


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