

MWC会場の隣に独自施設を設置していたLGエレクトロニクス
スペイン・バルセロナで2月15(月)~18日(木)まで開催されている「Mobile World Congress 2010」。開幕前の記事で「ノキア以外にも大手メーカーで展示ブースを出展しないところがある」と書いたが、そのメーカーとは韓国のLGエレクトロニクス。去年まで出展していた場所は、BlackBerryのリサーチ・イン・モーションに変わっていた。
しかし、LGエレクトロニクスは、会場の隣に独自の施設を設置して、顧客などの対応をしている。新製品に関しても16日(火)の朝に報道関係者に披露された。


バージョン1.6を搭載するGT540。ハイスペックなAndroidが続々と発表されるMWCではかなりテンションの下がる端末だ
注目は同社では初となるAndroidを採用した「GT540」だ。OSのバージョンは1.6、カメラは3メガということもあり、スペック的には初心者を狙ったものとなる。Twitterなどの連携に優れ、LGとしてカスタマイズされたホーム画面などにはなっている。しかし、他社はすでにバージョン2.1に取り組み、高解像度のディスプレイを採用している。それらと比較すると、かなり見劣りがしてしまう。ソニー・エリクソン「Xperia X10」のような斬新なユーザーインターフェースなどはないため、Android後発としてはもう少し頑張って欲しかったような気がする端末だ。発売は4月を予定している。


LG Miniは質感も高く、最新ネットサービスに対応するなど魅力的な一台
もうひとつ、タッチパネル端末として展示されていたのが「LG Mini(GD880)」。3.2インチで5メガカメラとなっている。「LG Air Sync」という機能を備え、SIMなどをネットと同期することが可能。オープンOSではないが、TwitterやFacebookのネイティブアプリを搭載し、ブラウザはHTML5に対応するなど、ここ最近のネットのトレンドをしっかりと抑えた機種となっている。デザイン的にもコンパクトでありながら質感も高いなど、LGのブランド力を高めそうな機種だ。


PCとほぼ同等の性能を持つ「LG MID」。展示会開始前にはGW990という型番を隠す作業が行われていた。LG MIDも仮称に近いかも知れない。
また、1月にラスベガスで開催された世界最大の家電関連イベント「CES」で、インテルから明らかにされたインターネット端末「LG MID」も展示されていた。次世代Atomプラットフォームとなる「Moorestown」を搭載し、Linuxベースで動くものとなっている。隣にはネットブックを展示し、「これと同じスペックのものが動いている」(説明員)とパソコン並の性能の高さを強調。実際に、HD映像を再生し、さらに映像に加えてメールやスケジュール管理をマルチタスクで処理するデモを行っていた。
インテルのソフトウェアプラットフォーム「Moblin」にも対応している。画面サイズは4.8インチで1024×480ドットとなっている。グローバルでの発売を予定する。
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