

QWERTYキー搭載、妥協のない端末!
「iPhoneキラー」として初のAndroid OS 2.0搭載端末として米国で華々しくデビューしたMotorola DROID。その双子の欧州版モデルが今回紹介するMotorolaの「MILESTONE」です。
MILESTONEは欧州の各キャリア向けにGSMやWCDMAの様々な通信方式をサポートして昨年11月に発売されています。つまり契約キャリアの対応SIMカードを差して使うモデル、いわゆるSIMフリー端末なので、SIMカードさえあれば契約通信会社に縛られず誰でも利用できます(SIMなしモデルは、端末と契約している通信会社が一体)。米国版DROIDとの大きな違いはここにあります(DROIDはCDMAモデル、いわゆるSIMなしモデルです)。
目次
優れたスペックをほこる“妥協のない携帯”
さてこのMILESTONE、外箱にも書いてありますが、コンセプトがずばり「The Phone Without Compromise.(妥協のない携帯)」。その志がそこかしこに感じられる製品に仕上がっています。
例えばピンチ&ズームといったいわゆるマルチタッチ。最新のAndroid OS 2.1でようやく標準対応されてますが、この欧州仕様のMILESTONEはAndroid OS 2.0でありながら最初からマルチタッチが搭載されていました。
QWERTYのフルキーボードとDパッドの実装、3.7インチの大画面に854 x 480のFWVGA解像度、CPUにはTI(テキサスインスツルメンツ)製OMAP3430の600MHzを搭載、5MBのカメラ、4倍のデジタルズー ム、LEDフラッシュ、3.5mmヘッドフォンジャック、ステレオスピーカー、強化ガラスによるコーティング…etcとまさに何でもあり。今なお「妥協のない」最新鋭端末なのです。
詳しいスペックについては「Motorola MILESTONE」をご覧下さい。
パッケージ


コンセプトコピーが商品名よりも大きい。
アメリカで発売されたDROIDとは対照的で、格式高いヨーロッパのモダーンな雰囲気が漂うキャラ設定のMILESTONE。外装もそれっぽくお洒落です。
本体


T-Mobile G1(下)との比較。実際にはG1よりも薄く小さい。
Android の1号機であるT-Mobile G1に続いてのQWERTYキー搭載のモデルです。
他の端末と比べれると、色合いも含めてどちらかというと昔ながらの米国産業デザインの申し子!のような男らしいクールさが漂ったデザインに仕上がっています。特に背面のデザインは見る人によっては世界中で大人気だったMotorolaのRAZOR携帯の面影を感じずにはいられません。


なんとなくMOTO RAZOR風?ラバーの手触りが良い感じ。
前面の硬質なガラスと底面のラバーのバランスが非常に良く、もった際も手に馴染み、全体的にガジェットオタクの心をくすぐる何かがあります。細かい配慮なのか、メニュー下の部分が丁度親指の「置き場」になる感じで、タッチ端末にありがちな指の疲れをやわらげてくれます。


親指置き場。何気に便利。
梱包品


梱包内容一式。いたってシンプル。
- 本体
- miniUSBケーブル
- miniUSBケーブル用AC アダプター
- Getting Started Guide
- 3.5mm イヤフォン
- イヤフォン用交換パット
- MOTOROLA MEDIA LINK Version 1.0が入ったCD-ROM
プリインストールアプリ
MILESTONE は「with Google」なDROIDとは違い、少し独自色が強いようで、標準でインストールされているアプリもMotorola流に少し手が加えられています。
例えば「Media Galley」というGalleyアプリでは、ランドスケープ表示の際にはカバーフロー風の一覧画面になったり、ピンチ&ズームやフリックによる画送りなど、使い勝手が普通のGalleryよりも改良が加えられています。


Media Galleyで写真一覧をランドスケープで表示したところ。
CameraもSettingから様々な設定が可能です。例えばScene ModeではNightモードやNight Portraitモードなどの設定、その他、Theatre、Beach、Snow、Sunsetといったシーンに合わせた撮影も可能です。


CameraのSettingメニュー。それぞれ細かい設定項目があります。
さらに案外気がつきませんが、写真を見ている状態でオプションメニューのEditを選ぶと出てくる Advancedを選ぶと編集機能が表示されます。


オプションメニューのEditを選べば、高度な画像編集が可能なPhoto Editor
Motorola 製のMarketアプリ
DROID端末からアクセスしないと表示されませんがAndroid Marketには現在2つの純正アプリがリリースされています。1つはMILESTONEに標準でインストールされている会社の連絡先を別管理できる「Corporate Directory」。そしてもう一つが背面のLEDライトを灯す便利な「DroidLight」です。無料アプリも数多く出ていますが、やはり純正の方がなんとなく安心?です。
Android OS 2.1へのアップデート
欧州やアジアなどのアップデート対象国では既にFOTA (Firmware Over-The-Air)が開始されています。自動OTAが待てない場合は、Motorola UKなどのサイトから直接ダウンロードして実行することも可能です。
開発者にとっては、QWERTYキー端末搭載の最強機種
2010年に入って、Nexus One、Xperia 、HTC Desire、DROID Incredible by HTCとCPU速度が1GHzのものが数多く発売されています。それらと比べると動作一つ一つがもっさり感じるのを否めません。特にCameraは起動も遅いですがアプリそのものの遅さは異様です。CameraアプリだけはHT-03Aの方が体感的にキビキビした感じを受けます。CPUの性能はHT-03Aと同等レベルで最新機種には見劣りしますが、Android OS 2.0/2.1対応のQWERTYキー端末としては今でも最新機種の位置づけにかわりはありません。
エンタープライズ向けに発売が予定されているNexus One pro(Nexus Two?)の開発元がMotorolaではないか?という噂もあります。それまではこのMILESTONE(ないしMotorola DROID)がQWERTYキー端末として開発者にとって最新機種の座に君臨し続けるのではないか?と思います。