音声や画像も認識、Googleの最新サービスを体験するならAndroidだ

2010年05月17日 16:14 by 星 暁雄
グーグル日本法人は、記者会見でモバイル向け検索サービスを説明

グーグル日本法人は、記者会見でモバイル向け検索サービスを説明

「Mobile First(モバイル優先)」──今年(2010年)2月、スペインのバルセロナ市で開催された展示会「Mobile World Congress」の基調講演において、米GoogleのCEOであるEric Schmidt氏が示したスローガンである。


今、スマートフォンは数年前のデスクトップPC並みの能力を備えたコンピューティング・プラットフォームとなった。スマートフォンの台数の伸びは年率30%台と高く、これは10年前のデスクトップPCの普及スピードの8倍にあたる。


Schmidt氏はこのような数字を示し、モバイル・デバイスの重要性を強調した。インターネット上の情報への検索サービスを本業とするGoogleの目下の最優先課題、それがモバイル・デバイスへの対応である。そしてGoogleが手がける最先端のモバイル・デバイス向けプラットフォームがAndroidである。Android端末を持っているユーザこそが、Googleが送り出す最先端のサービスを体験できるのだ。


Androidは音声認識、音声検索を標準搭載

最近になって、Googleはスマートフォン向けのサービスを次々と公開している。特に注目したいのは2009年12月に公開された「音声検索」だ。スマートフォンに向かって検索したいキーワードを喋ると、音声認識を実行し、即座に検索してくれる。出先で検索したい場合には非常に便利だ。


この音声検索の対象機種はiPhoneとAndroid搭載スマートフォンである。iPhoneでは、「Google Mobile App」に音声検索機能を組み込む形で提供する。つまり、一種類のアプリに限定して音声検索機能を利用できる。


Androidの音声認識機能を使ってTwitterのツイートを投稿できる

Androidの音声認識機能を使ってTwitterのツイートを投稿できる

一方、Androidの上では事情が大幅に異なる。単に音声認識機能を使った検索機能を一個のアプリ/ウィジェットとして使えるというだけではない。Androidが提供する標準機能として「Google品質」の音声認識の機能を利用できるようになったのだ。そのインパクトは大きい。あらゆるアプリで音声入力を利用可能となるからだ(開発者向け情報はGoogle Japan Blogの記事を参照)。


例えば、飲食店検索Androidアプリ「ホットペッパーFooMoo」には音声検索のボタンがある。このボタンを押して「ギンザ ヤキニク」と吹き込めば、銀座の焼肉屋を検索してくれる。


Android2.1では、標準的な入力手段である「Androidキーボード」に音声入力のボタンが付いている。例えば、音声入力でTwitterのツイートを投稿することもできるのだ。日本語も認識してくれる。音声入力、音声検索を手軽に利用できることは、スマートフォン向けのアプリの発想の幅を広げてくれる。


街角の芸術作品の由来も分かるGoogle Goggles

ここでもう一つ、スマートフォンならではのサービスを取り上げたい。端末が備えるカメラ画像を利用した検索サービス「Google Goggles」だ。


Google Gogglesで街角の芸術作品を「検索」(グーグル日本法人の記者発表より)

Google Gogglesで街角の芸術作品を「検索」(グーグル日本法人の記者発表より)


Google Gogglesは、画像を手がかりとした検索機能を提供する。絵画など美術作品、書籍やDVD(和書には未対応だが洋書はよく認識する)、風景、ロゴ、バーコード、それに文字情報などが認識対象だ。


 「新宿の目」の画像をGoogle Gogglesで認識させた検索結果

 「新宿の目」の画像をGoogle Gogglesで認識させた検索結果

Google Gogglesを使うと、例えば洋書の表紙を認識してAmazonの商品ページを開いたり、街角の芸術作品の由来を調べたりすることができる。


グーグル日本法人が報道機関向けに開催した説明会では、スクリーンに映し出された街角の写真から、その由来を調べるデモンストレーションを見せた。街角の芸術作品を検索したり、山の写真を撮影して関連情報を検索する、といった新たな利用スタイルが可能となる。


Androidは先端的な検索サービスを作りやすい

Google Gogglesは、記事執筆時点ではAndroid端末だけで利用できるサービスだ。Googleの最先端サービスがAndroidだけで利用可能なのはなぜか。グーグル日本法人によれば、事業上の理由でAndroid端末を優先してリリースしている訳ではなく「Androidの方が作りやすいから」だ。


Google Gogglesは「Google Labs」と呼ばれる一群の実験的サービスの一部である。Google Labsでは現在40種のサービスを公開中だが、その1/4に相当する10種類がAndroid向けである。


このGoogle Labsは、単なる実験場というだけではない。Google MapsやGoogle Suggestのような有力なサービスがGoogle Labsから登場している。今後も「スマートフォンならでは」のサービスが登場すると期待される。Googleの次の一手をいち早く体験するには、Android搭載スマートフォンがぜひ必要なのだ。