気軽にスマートフォンを使うためのポイント~頑張らないスマートフォン生活~

2010年06月07日 16:06 by Highmount
続々と発表されるスマートフォン(写真はXperia)

続々と発表されるスマートフォン(写真はXperia)

今回は、スマートフォンについては“初心者”であるという皆様に向けて、筆者は敢えて難しく考えずに気軽にスマートフォンを使おう!と いう「頑張らないスマートフォン生活」を提案したいと思います。


今年は多くのスマートフォンが発表されており、そのことが広く注目を集めています。少し前までは、ファッション誌やトレンド誌がiPhone以外のスマートフォンを中心に取り上げることは極めて稀だったように思いますが、近頃ではiPhoneだけではなく、AndroidやWindows Mobile、BlackBerryなどのスマートフォンが誌面を賑わせることも多くなってきました。


Androidが搭載されるスマートフォンが続々登場!

NTTドコモの「Xperia」は、公式発表によると発売からわずか20日で10万台を売り上げたそうで、ドコモのスマートフォン売り上げ記録を楽々更新したそうです。5月18日に行われたNTTドコモの夏モデル発表会では、Xperiaのソフトウェアアップデート(iモードメールへの対応とAndroid 2.1へのバージョンアップ)が発表され、Xperiaは今後も商品力が強化されていきます。


また、KDDIの「IS01」の姉妹機といえる「LYNX SH-10B」がドコモから発表され、Androidを搭載したモバイル端末の裾野も広がりつつあります。KDDIはIS01のあと、秋冬モデルで通常のタッチパネル型スマートフォンの投入を予告しており、おさいふケータイ機能の追加など、現在ケータイでしか使えない機能も貪欲に取り込んでいこうとしています。


Android搭載端末の裾野は今後どんどん広がっていく

Android搭載端末の裾野は今後どんどん広がっていく


スマートフォンを楽しむ3つのポイント

これまでスマートフォンでは使えなかった機能が利用できるようになるに従い、今後Android端末を購入するユーザは確実に増えていくことでしょう。しかしその一方で、「スマートフォンは難しそう」とか「スマートフォンは色々できるけど、そんなにたくさんは覚えられない」と言って敬遠する人も、まだまだ多いのが現実です。


それらの意見を掘り下げてみると、スマートフォンを持つのであれば“何か目的を持って”買わなければいけないとか、スマートフォンを買うのであれば“何かをしなければいけない”という考えが思っていた以上に根強いことに気付かされます。製品紹介や入門記事などで“あれができる、これができる”と紹介をすることが、その機能を「使いこなせなければならない」という思いを与えてしまっているのかも知れません。


筆者はそういう話を耳にするたびに、これはいけないと思っています。スマートフォンと“何か違う別の物”のように言ってしまってはいますが、結局のところは我々が昔から使っている“携帯電話”であることに違いはないのです。そこでスマートフォンを楽しむためポイントを3つにまとめて紹介したいと思います。


スマートフォンを楽しむ3つのポイント

  1. まずはスマートフォンを買ってみる
  2. 基本操作を覚える
  3. 楽しくアプリを使う


1.気軽にスマートフォンを買ってみよう!

スマートフォンを「難しそう」などと言って、興味はあるのだけど躊躇をしているという人に対して、筆者は「スマートフォンじゃない携帯電話を買うときって、何か目的意識を持って買っていますか?」と聞くことが多いです。実際に、20代~30代のあまりスマートフォンとは縁がないユーザ(およそ10人程度)に、携帯電話を購入する際に何を重視して選んでいるか、どんな理由で選んだのかと尋ねる機会があったのですが、デザインを重視と答える方が一番多く、次いでサイズや重さ、カメラの画素数といった内容に注目しているようでした。


同じようにスマートフォンも普通の携帯電話と同じように「デザインが良い」「流行りのスタイル」といった理由で購入しても良いのです。、iPhone 3G/3GSを購入したユーザの中にも同じ理由で購入したという人も結構多かったように思っています。


“ケータイ”も“スマートフォン”も、「見た目」で買っていいじゃない

“ケータイ”も“スマートフォン”も、「見た目」で買っていいじゃない


2.基本的操作手順を覚えて、苦手意識を取り除こう

Androidの初心者ユーザに対して、筆者も含めてやってしまいがちなのが、ごく基本的な操作手順について丁寧に説明するというステップをつい飛ばしてしまい、便利なアプリの紹介をしてしまうというものです。しかし、それ以前に携帯電話として使用するための基本的な部分について、下記の3点が考えられます。


・Googleアカウントの登録

Android端末では標準装備ではi-modeメールが使えないため、メール利用はGmail登録が一般的となります。Googleアカウントについては、普段Gmailなどを利用している人であればそれほど困らないのかも知れませんが、これまでGoogleのサービスを利用していなかった人は戸惑ってしまうのでしょう。


新規に登録する場合は、アプリケーション画面から「Gmail」を選択します。後は登録画面指示に従い新規登録を選択し、ユーザ名とメールアドレスを入力。パスワードを設定し登録できます。すでにパソコン等で登録している場合は、ログイン項目にユーザ名とパスワードを入力するだけで使用できます。


・電話帳の移行(3Gケータイ)

電話帳データについてはケータイ側でもあまり頻繁に利用する機能でもないので、いざ行おうとしても操作方法がわからないという話はよく耳にしますが、ケータイからSDカード経由でコピーすることができます。


SDカードやSIMカード経由で電話帳は移動できる

SDカードやSIMカード経由で電話帳は移動できる


・電話帳の移行(PDCケータイ)

意外と「困る」という話を聞くのが、第2世代(PDC方式)の携帯電話からAndroid端末に移行する際の電話帳移行の方法について。第2世代の携帯電話は、まだ外部メモリーカードに対応していないものも多く、電話帳を抜き出す方法が限られるのですが、ショップなどに置いてあるデータ移行機(ドコモのDOCOPYなど)や市販のデータバックアップソフトを利用して、一度第3世代の携帯電話に電話帳を移行して、microSDカードを使ってAndroid端末に移動するという方法が使えることもあります。


こういった情報は、意外と正しく初心者の方に伝わっていないのかも知れません。また時々、スマートフォンを使うにあたって「アプリを入れないと何もできな いの?」という質問を受けることがあります。


3.必要なアプリを見つけて楽しく使う

アプリは、絶対に入れなければ何もできないというわけでもありません。 「アプリを入れる」という行為がハードルを上げてしまっているのだとしたら、それを行わなくてもいい方法もあります。ただし生活に役立つアプリや、楽しくカメラを使えるアプリなど、便利で楽しいアプリはたくさんあります。「スマートフォンを持った以上、アプリが必要だ」と考えるのではなく、「マイペースで自分にあったアプリを探す」程度の感覚で楽しんでみてはいかがでしょうか。


還暦を迎えた母がXperiaを使う

上記した3点を踏まえて、筆者のもっとも身近で「頑張らないスマートフォン生活」を実践している事例を紹介します。筆者の母は今年還暦を迎えました。ITリテラシーには乏しく、PCを使うことは出来ませんし、以前使っていた携帯電話でもウェブサイトを見たりメールを打つことが出来ません。携帯電話の使い道は音声通話とワンセグ試聴、そしてカメラで気に入ったものなどを撮影するといった程度です。その母が、突然Xperiaに機種変更すると言いだしました。


筆者の母が実際に使っているXperiaとポータブルワンセグテレビ

筆者の母が実際に使っているXperiaとポータブルワンセグテレビ

 

母はXperiaがスマートフォンであることはもちろん、スマートフォンとは何なのかすら知りません。ただデザインが気に入ったと、端末代が安いという事が魅力的に映ったようです。普通の携帯電話すら使いこなせていない母が、スマートフォンを購入することには筆者も懸念がありましたが、結局Xperiaを購入することになりました。最後まで難点として残っていたワンセグについてはポータブルワンセグテレビを購入することで解決しました。そして、筆者が一通りの設定と、最低限必要と思われるアプリのインストールを終えてから、使い勝手重視の環境構築を行いました。参考にしてみて下さい。


・短縮ダイヤルの設定

母はインターネットへの接続はほとんど行うことはなく、主に通話に利用することから、ホーム画面に「短縮ダイヤル」という名前のフォルダを作成し、頻繁に電話をかける相手のショートカットを作成しました。ツータッチで発信ができるため、シニア向けケータイの短縮ダイヤルボタンのような運用が可能になりました。


 

短縮ダイヤルやゲームフォルダの作成で細かな使い勝手に配慮

短縮ダイヤルやゲームフォルダの作成で細かな使い勝手に配慮


・お気に入りゲームのフォルダを作成

この他にもゲームをすることが多いので、ホーム画面に「ゲーム」というフォルダを作成して、いくつか導入したゲームのショートカットを置いています。その中でも「Paper Toss」というゲームがお気に入りらしく、よく隣で“ガサガサッ”とプレイ中の音が聞こえてきます(実は筆者もiPhoneを使っていた頃、このゲームにはまっていました)。


・大きな文字表示アプリの導入

また、年齢的に老眼があるので、文字サイズの問題もあります。購入前に電話帳の文字が小さいことを気にしていましたが、これは筆者のXperiaを使って様々な電話帳アプリを試しても満足のいく結果が得られませんでした。


文字表示の大きな電話帳を提供いただきました

文字表示の大きな電話帳を提供いただきました

そこで、日本Androidの会のメーリングリストにて情報提供をお願いしたところ、一人のメンバーが制作中のアプリをご提供下さりました。このアプリのおかげでXperiaの購入が確定したと言っても過言ではなく、開発者様には本当に感謝しております。ご提供いただいた後も筆者や母の細かな要望を反映したバージョンアップを行って下さり、近々マーケットにも公開を予定されているとのことです。


誰にだってスマートフォンは使える

Xperiaに機種変更したことで、基本操作を覚えるまでのサポート期間が必要かと思っていましたが、意外なことに最低限の基本操作は購入から1週間足らずで覚えてしまいました。操作を覚えようと必死になっているかといえばそんなことはなく、非常にマイペースに知人や親類と電話で話し、ゲームで遊び、カメラで写真を撮ったりしているようです。


このように還暦を迎えた母がスマートフォンを使い、楽しんでいる姿を見ると「こういうスマートフォンの使い方はあってもいいよな」と感じるのです。頑張って、スマートフォンを使う目的を意識しなくても、気軽に機種変更して楽しめる事を、母を見ていて実感しました。スマートフォンを持ってるからって、みんな“頑張ってる”わけじゃないのですよ。


写真協力:K-MAX 2106bpm,memn0ck,小林健志(敬称略)