

TaskControl:タスク管理画面
終了させていいタスクといけないタスクの見分け方がわからないというユーザの声から今回は、タスク管理アプリでの“終了させても大丈夫なタスクとダメなタスク”の見分け方を紹介していきます。
Androidスマートフォンを使う上で、是非インストールしておきたいアプリのひとつがタスク管理アプリです(操作方法などは特集記事を参照ください)。タスク管理アプリは、現在動作しているアプリやOSの“プロセス”と呼ばれるものを管理して、不要なものについては終了させてメモリ領域を解放するというメモリ管理を行うことが出来ます。
タスク管理アプリを入れておかないと、少しずつ不要なアプリやプロセスが蓄積してしまい、気がつくと動作がもっさりする原因になってしまいます(量販店などに置いてある端末の動作がもっさりなのは、大体タスク管理アプリが入っていないことで、メモリが圧迫されていることがほとんどです)。また、不要なアプリなどがメモリに居座っていると、それだけでバッテリーの消費に繋がってしまうため、メモリを空けることは電源管理上も有利になります。
タスク管理を行う上で、出来るだけメモリの空きを増やしたいわけですが、何も考えずに片っ端からリストに載っているアプリなどを終了させようとすると、本来の機能が動かなくなってしまったり、Android OS自体の動作に支障が生じることもあるのです。


Task Manager:除外リストに登録したアプリはタスクを強制終了されることはない。
終了させると“アブナイ”タスクの見分け方
終了させてしまうと、アプリ本来の機能が正常に作動しなくなったり、OSの動作に支障が生じるタスクがあるため、そういったものはあらかじめタスク管理アプリの「除外リスト(Ignore ListやExclude List)」に登録しておく必要があります。
終了させてはいけないアプリは下のどれかに該当します。
1.ウィジェット(状態を定期的に更新するもの)
時計ウィジェットやカレンダーウィジェットは常にシステムの時計と連動して自身の状態を更新しています。これを終了させてしまうと、画面上は一見何も起こっていないように見えますが、状態が更新されなくなり、気がつくと“時が止まって”しまうのです。バッテリー状態を表示するウィジェットも同様で、終了させてしまった時点でバッテリー状態が更新されません。
また、後述する常駐アプリのウィジェット機能も、元となるアプリの常駐タスクを終了させてしまうと、元アプリの情報が更新されなくなるので、ウィジェットの更新もされなくなってしまいます。
2.常駐アプリ
メモリに居座って、常に情報を更新し続けるアプリを「常駐アプリ」といいますが、これもアプリの常駐タスクを終了させてしまうことによって情報更新が出来なくなるため、正常に動作しないという結果になります。
定期的にネットにアクセスして情報を更新するアプリは、アプリを終了させても常駐タスクをメモリ上に残して情報の更新を行っています。これに該当するのが、Twitterクライアントアプリで通知機能を有効にして、常に最新の情報に自動更新されるよう設定している場合です。またはRSSフィードや料金情報、あるいはメールなどを定期的に取得するアプリも該当します。
3.システム管理アプリ・タスク管理アプリ
電源管理やタスク管理を行うアプリも、タスクを終了されてしまうと適切な管理を行うことが出来なくなります。タスク管理アプリは自身を強制終了させないように、除外リストに自身が登録されていることがほとんどです。
ただ、複数のタスク管理を入れている場合、相互にタスクを終了させられてしまいまともに動作しなくなるため、互いに除外リストに登録する必要があります。


Task Manager:「/system」「/init」と表示されているものは、むやみに終了させてはいけない。
判断が難しいのがシステムプロセスです。
Android OSのシステムに関わる部分で、これを終了してしまうと全体の動作に支障が生じるようになります。大概は簡単には終了させられないようにはなっていますが、操作を繰り返しているうちに他のシステムに影響して不具合を生じることがあります。
左の画像は『Task Manager』というアプリのプロセスビューモードで見られる、現在稼働しているタスクの一覧です。赤丸で示したアイコンや、プロセスの名称が「/init」や「/system」で始まっているものは、システム関連であるものが多いので、むやみに終了させるのは好ましくありません。注意してください。
また、ホーム画面を変更するアプリを使用している場合や、XperiaでTimescapeを標準待ち受けに設定している場合は、それらのプロセスを終了させてしまうと正常に動作しなくなってしまうので、注意が必要です(タスク管理アプリの除外リストは、あらかじめ標準ホーム画面の「ホーム」が登録されています。これはホーム画面プロセスを落とさないようにするためです)。
終了させてはいけないアプリ
終了させてはいけないアプリの分類を示したところで、いまいちよくわからない方もいらっしゃるかも知れません。そこで、具体的にどのアプリがどこに該当するのかを紹介していこうと思います。具体的に当サイトのXperia特集でリストアップされているアプリを例として、タスクを終了させてしまうと宜しくないものを分類してみましょう。参考にしてみてください。
1,ウィジェット
『世界天気時計』
2.常駐アプリ
『IMoNi』
『NewsRob』(自動更新を有効にする場合)
『Twicca』(通知機能を利用する場合)
3.システム管理アプリ・タスク管理アプリ
システムプロセスというわけではありませんが、ホーム画面を置き換える『Home++』はプロセスを終了させてしまうと動作に支障を来すので、プロセスを終了させないようにしなければなりません。


Task Manager:デフォルトで標準ホーム画面は除外リストに登録されているが、ホーム画面の置き換えアプリを導入している場合、これも除外リストに登録しないと不具合の元になる。
それ以外のアプリは特に常駐したりするものではありませんので、終了をさせても特に問題はないでしょう。
どうしても判断が付かない場合は?
どうしても終了させてよいものかわからない場合は、基本的にはそのままとするか、ひとつづつ慎重に終了させてみて下さい。使用している機能に支障が出る場合、またはシステム関連のエラーが表示されてしまうような場合は除外リストに登録して、以降終了させないようにした方がいいでしょう。
しかし、除外リストに登録する場合でもひとつ注意したいことがあります。除外リストに登録すると、無駄にプロセスが立ち上がっている場合でもタスク管理アプリでは終了させることが出来なくなってしまいます。このためメモリを圧迫することがあり、除外リストに登録される数が多くなりすぎてしまうと、メモリ解放をしようとしてもほとんどメモリが空かないということにもなってしまいます。
除外リストに登録するアプリやウィジェットは必要最小限に留めて、上手く運用することをおススメします。