WWDC開幕!世界中が待ちわびたiPhone 4を発表

2010年06月10日 16:04 by 石川温
WWDCでiPhone 4について熱く語るスティーブ・ジョブズ

WWDCでiPhone 4について熱く語るスティーブ・ジョブズCEO

6月7日、アップルの開発者向け会議(WWDC)がアメリカ・サンフランシスコで開幕した。毎回恒例の基調講演では、スティーブ・ジョブズCEOが「iPhone 4」を発表。会場が大いに沸いた。


「これが、われわれの新しい子どもだ。われわれ同様に気に入ってくれることを望む」


スティーブ・ジョブズCEOはiPhone 4の概要を一気に説明した後、iPhone 4を子どもに見立てて、こう宣言した。


2時間近い基調講演は、スティーブ・ジョブズCEOのひとり舞台とも言える内容。iPhone 4の8つのポイントと、「One more Thing..」を説明。さらに6月24日に世界5カ国同時発売というサプライズも含めて発表した。基調講演後には実際にiPhone 4の実機を試せるチャンスがあった。触ってみた第一印象は「完成度がさらに高まっている」という驚きだった。


進化するiPhone 4の概要

iPhone 4は3.5インチという従来モデルとサイズは変わらないものの、960×640ドットという高精細ディスプレイを搭載。さらに網膜ディスプレイとして、人間が認識できる以上の高解像度を表現した。実際に見てみると、その美しさはちょっと信じられないほどの見た目に仕上がっている。


CPUにはiPadでも採用された「A4」チップを搭載。高解像度になりながらも、サクサクと動くのが印象的だった。実機を触れた時間はかなり限られていたが、複数のアプリを同時に使える「マルチタスク」などは、実に快適に動いていたように思う。カメラのスペックは5メガピクセル。従来からの3メガピクセルに比べるとやや進化した程度に過ぎない。しかし、HD動画を可能とし、A4チップとの組み合わせで、撮影したその場で編集作業もバリバリとこなせるように進化している。「撮影して即編集」という使う楽しみを提供してくれるのは、アップルならではと言えそうだ。


無線LAN環境下でビデオを実現

今回、「One more Thing..」として発表したのは、ビデオ通話機能だった。無線LAN環境で相手もiOS 4であれば、美しい映像でビデオ通話ができるというものだ。現在は、無線LAN環境のみしか使えないが、それも「2010年は」という但し書きがついている。おそらく、今後はキャリアとも交渉し、3G回線エリアでもビデオ通話機能が使えるようにしていきたいのだろう。


スティーブ・ジョブズが「FaceTime」のビデオ通話機能をご機嫌にアピール

スティーブ・ジョブズが「FaceTime」のビデオ通話機能をご機嫌にアピール


今回の基調講演しかり、ここ最近のアップルの動きを見ていると、端末を世界的に普及させるだけでなく、サービスや料金面においても、世界的に統一させたいような雰囲気を感じる。


iPadにしても、データ通信料金はアメリカ・AT&Tが設定している30ドルに近い設定が行われている(日本も期間拘束にすることで3000円を切る料金になる)。アップルが今回、発表した「FaceTime」も3G回線で使えるようになると、キャリアを通り越した通話サービスをアップルが提供する可能性もあり得そうだ。


日本でも6月24日に発売となるiPhone 4。世界5カ国同時発売

日本でも6月24日に発売となるiPhone 4。世界5カ国同時発売

垂直統合型のアップルと水平分業型のAndroid

今回の発表を見ると、改めて、アップルの垂直統合型ビジネスモデルが上手く機能しているように思う。


iPhone 4というハードに関しても、「A4」というチップに、網膜ディスプレイという最新テクノロジー、iOS 4によるマルチタスク対応など、すべてが一体化し、快適な操作性を実現している。高速なチップに最適なOSプラットフォームを提供することで、マルチタスクが生きてくるように感じる。


アップルがiPhone 4で世界をリードしていくなか、Android陣営は水平分業のモデルで勝負を挑まなくてはいけない。最近ではSnapdragonという高性能チップがあるが、それを生かすのはソニー・エリクソンやHTCといった複数のメーカーだ。汎用品を使うからこそ、開発コストは下げられる可能性がある一方で、チップとOSが一体化したデバイスを作るには、それなりに苦労が伴う。その負担をいかに、世界中の開発者たちで分散していくか。


Android陣営には、アップルのスティーブ・ジョブズのような旗振り役のカリスマが不在なだけに、Googleやメーカー等の協力、連携力に期待したい。