「Android Bazaar and Conference 2010 Spring」 リポート~A会場セッション~

2010年06月28日 18:52 by 川島亜純
Android Bazaar and Conference 2010 Spring開催

Android Bazaar and Conference 2010 Spring開催

Androidに興味をもつすべての開発者及び、ユーザを対象にしたイベント「Android Bazaar and Conference 2010 Spring(以下、ABC 2010 Spring)」が、6月26日(土)、東京大学駒場キャンパス13号館にて開催されました。


今年は日本の主要な携帯電話キャリアが、こぞってAndroid携帯を市場へ投入。海外では、The NPD Group社が公表した、本年第1四半期の米国スマートフォン市場調査で、Android端末の販売シェアが28%を獲得、Apple社のiPhoneを抜いて2位となるなど、Androidを取り巻く状況は、急速な動きをみせています。


その動きを受けてか、日本Androidの会の会員数もこの半年で倍増し、8,000人を超える大規模なコミュニティへと成長をとげています。今回のイベントでは、より大きく広がったAndroidの可能性を来場者と実感すべく、バリエーションに富んだ企画が実現。A、B、C3会場でのセッション、及び各企業や団体のブース出展が同時に行われるという、大規模なイベントとなりました。今回は、A会場での模様を中心にレポートします(B会場のリポートはこちら)。



「Android Bazaar and Conference 2010 Spring」A会場セッション内容


  1. 基調講演:日本Androidの会「Androidの現在とメディアの未来」
  2. 招待講演:GoogleInc.デベロッパーアドボケイト「Android Updates & QandA」
  3. 株式会社NTTドコモ「未来を開く鍵:Smart & Application」
  4. KDDI株式会社「KDDIのAndroidへの取り組みについて」
  5. シャープ株式会社「Android端末「IS01・SH-10B」における、シャープの開発方針」
  6. NECビッグローブ株式会社「アプリ・コンテンツマーケット“andronavi”の機能紹介と配信サービスについて」
  7. ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社「Changes」


日本Androidの会 会長:丸山不二夫氏

日本Androidの会 会長:丸山不二夫氏

クラウドとAndroid搭載デバイスが、メディア革命を推進する

A会場となった、東京大学駒場キャンパス13号館2階のホールは、3階席まであるにもかかわらず満席。おまけに後方や両端の通路部分にまで及ぶ立ち見だけでは収まりきらず、別部屋を設けてUstream中継をされるほどの大盛況となりました。


最初に演壇に登場したのは「日本Androidの会」会長である丸山不二夫早稲田大学大学院 客員教授


まず「今年はAndroidにとって非常に重要な年になる」と発言。世界中で1日10万人以上が、Android搭載端末に加入している、といった状況や日本でも3大キャリアによるAndroid搭載端末の発売など、本日のあらゆるセッションの基調となっている現状を解説し、「いよいよiPhone=Apple社と、Androidの2大対決の時代となります」と予想。


「Appleに関しては、Apple製品ならなんでもいいという、Apple信者がいます。市場を考えた場合、Androidもコアな層を、獲得する努力をすべきではないか」とアドバイスしました。そして、スマートフォンのコミュニケーション・ツールとしての魅力にも言及。「全世界で、携帯電話の所持数は50億を超えているといいます。これにより、ネットへのアクセスは、5年以内に携帯からのものが、デスクトップパソコンからのアクセス数を抜くと予想されています。これは、やはり携帯が“話をできるツールである”ことによると思います」と語り、「様々な機能が注目されるスマートフォンではあるが、“電話である”ということを忘れるべきではない」との提言もありました。


「20世紀は電力ネットワークの整備により、ラジオ、テレビ、レコードなど、“マスメディアの時代”となった。21世紀はインターネットによる、テレビ、ラジオ、加えて出版などのメディアを統合した“パーソナルメディアの時代”となる」と宣言。そして「それを可能にするのが、クラウドとクラウドデバイスであり、Androidが重要な役目をはたすはずだ」、と会場を埋めた来場者にエールを送り、セッションは終了。


Google社デベロッパーアドボケイト:Chris Pruett氏

GoogleInc.デベロッパーアドボケイト:Chris Pruett氏

Android OS 2.2「Froyo」の魅力をいち早く紹介!

続いて登場したのは、GoogleInc.デベロッパーアドボケイト、Chris Pruett氏。Android端末は、全世界で2秒に1台売れているなど、最新のAndroid市場情勢に触れた後、先月発表されたばかりの“Android OS 2.2Froyo”の魅力を紹介。


その特色を、JITコンパイラによって、javaで書かれたアプリが、2~5倍の高速化を実現したという「スピード」、web上のアプリケーションから、ユーザの端末に直接メッセージを送ることができる“クラウド・トゥ・デバイスメッセージング”機能などを含む「新API」、javaが2~3倍高速化する「ブラウザの新機能」、SDカードへのアプリケーションの移動が可能になった「Androidマーケット」の4つに分類。


ポイントを押さえたシンプルな講演を行った後、持ち時間の半分を費やし、会場からの質問に対応。インサイダーならではの情報量の多さと、流暢な日本語で、開発者の方々の疑問に応え切ったところで、午前のセッションは幕を閉じました。


NTTドコモ スマートフォン事業推進室山下哲也 アプリケーション企画担当部長

株式会社NTTドコモ 山下哲也氏

21世紀、すべてのメディアはアプリケーション化していく

午後最初に登場したのは、株式会社NTTドコモ スマートフォン事業推進室山下哲也 アプリケーション企画担当部長。「未来を開く鍵:Smart&Application」と題されたセッションを行いました。冒頭「スマートフォン、Androidの動向は、単なる技術革新では終わりません。ライフスタイルや産業機構など、様々なスタイルをも変えていくもの」とし、この2つに共通するポイントは“スマート”であると定義。


スマートとは、かっこいい、効率的、奥深さがある、調和が取れている、などの解釈に加え、「無駄をそぎ落とし、それ以上、崩しようがないもの」とし、日本の茶道を“スマート”の例えとするなど、オリジナリティ溢れる、“スマート”観を語りました。


「スマートという概念を、具体化していくのがアプリケーションなのです。この進化は、もう止まりません。例えば、新聞、ラジオ、テレビなど、旧来のメディアは、どんどんアプリケーション化すると考えられます。同時に、これまでのタイム・スケールも見直されることでしょう」との、刺激的な予想も披露。先進的な山下氏の見解に、会場の熱気も自然と高まるセッションとなりました。


au初のAndroid搭載スマートフォン「IS01」誕生秘話

au初のAndroid搭載スマートフォンとして、6月30日の発売に向け、各メディア、量販店店頭などでもクローズアップされることの多い「IS01」。その特長、及び開発過程について、KDDI株式会社サービス・プロダクト企画本部オープンプラットフォーム部 上月勝博課長と、シャープ株式会社通信システム事業本部NB商品開発センターNB第1ソフト開発部の白石奈緒樹氏重田大助氏が講演。


シャープ株式会社通の重田大助氏(左)白石奈緒樹氏(中) KDDI株式会社の上月勝博氏(右)

シャープ株式会社通の重田大助氏(左)白石奈緒樹氏(中) KDDI株式会社の上月勝博氏(右)


上月氏は、主にKDDIにおけるAndroidへの対応事情、「IS01」及びサービスへの今後の取り組み方針などを、白石、重田両氏は、メーカーサイド、開発サイドからみたAndroidの魅力、可能性、そしてそれら要素が「IS01」には、どのように活かされたのかを語りました。


ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社営業本部 マーケティング部小林弘明統括部長

ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社の小林弘明氏

Xperiaなどの最新状況を紹介

最後に登場したのは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社営業本部 マーケティング部小林弘明統括部長。この4月に行われた日本Androidの会定例イベントでも語った小林氏は、Xperia発売後のマーケットの変化、特にApple社の動向、及びソニー・エリクソンのマーケティング活動を紹介。


さらに日経BP社主催、ソニー・エリクソン協賛による「Android Application Award 2010 Spring」での選考の模様なども語られ、最後のセッションも幕を閉じました。




NECビッグローブ株式会社 アプライアンス事業開発本部マネージャー徳間康晋

NECビッグローブ株式会社の徳間康晋

「andronavi」編集長も登場!

A会場でのセッションには、当サイト「andronavi」徳間康晋編集長も登場。「andronavi」のサービス内容や今後の強化計画をご紹介(※)。開発者の方々への「andronavi」への参加を呼びかけました。


(※)詳細は後日、andronaviにて掲載する予定です。



各セッションの模様はUstreamでご覧いただけます。


  1. 基調講演:日本Androidの会「Androidの現在とメディアの未来」 1 / 2 / 3 / 4
  2. 招待講演:GoogleInc.デベロッパーアドボケイト「Android Updates & QandA
  3. 株式会社NTTドコモ「未来を開く鍵:Smart & Application
  4. KDDI株式会社「KDDIのAndroidへの取り組みについて
  5. シャープ株式会社「Android端末「IS01・SH-10B」における、シャープの開発方針
  6. NECビッグローブ株式会社「アプリ・コンテンツマーケット’andronavi’の機能紹介と配信サービスについて
  7. ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社「Changes


B会場のリポートはこちら

Android Bazaar and Conference 2010 Spring」 リポート~B会場セッション~