日本Androidの会:最新端末からGoogleTVも登場で活気づくAndroid

2010年11月11日 15:49 by いのたしん
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11月定例イベント開催。会場は満員に近い状況となった

11月定例イベント開催。会場は満員に近い状況となった

日本Androidの会は11月8日、立教大学池袋キャンパスにて、11月の定例イベントを開催した。


今回はシャープ製Android搭載端末のタッチ&トライやNECのAndroid搭載デバイス「Life Touch」の紹介、さらに「Adobe Air for Android」のデモを交えた説明と、いずれも注目度の高いプログラムとなっていた。会場の様子をリポートする。


「日本Androidの会11月定例イベント」開催概要

<日時>

2010年11月8日(月)

<場所>

立教大学 池袋キャンパス 14号館

<主催>

日本Androidの会・早稲田大学

<協力>

立教大学

<講演>

白石 奈緒樹氏(シャープ株式会社 通信システム事業本部 商品開発センター第1ソフト開発部 参事)

轟 啓介氏(アドビ システムズ 株式会社 マーケティング本部)

今福 力氏(日本電気株式会社 パーソナルソリューション事業開発本部 技術主幹)


プレス発表直後の機種も登場!シャープAndroid搭載端末のタッチ&トライ

最初にステージに登壇したのはシャープ(株) 通信システム事業本部 商品開発センター第1ソフト開発部 参事の白石奈緒樹氏と、同社 通信システム事業本部 商品開発センター 商品企画部 係長の小林繁氏。両氏の説明と共に、シャープの最新Android搭載端末のタッチ&トライが実施された。


タッチ&トライに提供されたのは「IS03」「GALAPAGOS 003SH」「LYNX 3D SH-03C」の3機種。GALAPAGOS 003SHは11月4日のソフトバンクの新製品発表会で公開されたばかり。さらにLYNX 3D SH-03Cに至っては定例イベント当日に開催されたNTTドコモの新製品発表会でのプレス発表直後とあって、タッチ&トライは途中退席不可・写真撮影不可の管理体制の下で行われた(当記事掲載の写真は許可を得て撮影したものです)。


IS03の正面

IS03の正面

各機種の商品概要については、小林氏が説明。IS03は960×640の3.5インチダブルVGAを搭載。また、消費電流の少ないコンビネーション液晶も装備している。


GALAPAGOS 003SHは3Dテクノロジー搭載3.8インチワイドVGA液晶を搭載。液晶に「視差バリア」を重ねることで3D表示も可能となっている。OSはAndroid 2.2。使うほど自分に馴染んだUIとなるTapFlow UIも内蔵されている。


GALAPAGOS 003SHの正面・背面・右側面

GALAPAGOS 003SHの正面・背面・右側面



LYNX 3D SH-03Cの裏面

LYNX 3D SH-03Cの裏面

LYNX 3D SH-03Cは003SHと同様に3D表示が可能なほか、ドコモの提供するspモードやドコモマーケットにも対応している。


その他共通の機能としては、HDムービー対応9.6M pixel CCDカメラや、FeliCa、ワンセグ、赤外線通信機能の搭載などがうたわれていた。さらにIS03/003SHには歩数計を搭載している点や、003SHはHDMI出力を装備している点、003SH/SH-03CはDLNAサーバ対応となる点、IS03はFMトランスミッターを搭載している点などが紹介されていた。


実際に3機種を持ち比べてみると、各種キーの配置やUIに若干の違いはあるが、操作感はやはり同一系統の機種とあって非常に近い。動作も機敏でマルチタップによるwebブラウザの拡大・縮小もスムーズに動いていた。


003SHとSH-03Cの3D表示に関しては、なかなか美麗な3D画像が表示されていた。ただ、ある程度画面から距離をとらないと3Dとしてしっかりと認識できない。ホーム画面を2D表示と3D表示で入れ替えることも可能となっていた。3D画像撮影機能はシャッターボタンをタップした後、左から右にゆっくりと端末を動かすことで3D画像を撮影する。ただし端末を動かす速度が速すぎたりするとエラーが表示され、再度撮影することになる。撮影後の画像に対して、スライダーで視差を設定することもできた。


3D写真撮影は端末を右にゆっくり動かすことで行う。スライダーで視差調整も可能

3D写真撮影は端末を右にゆっくり動かすことで行う。スライダーで視差調整も可能


小林氏の説明の後には、白石氏が3機種に搭載の拡張APIや技術情報についての説明を行なった。新型3機種には、それ以前にシャープがリリースしていたIS01/LYNX SH-10B搭載の拡張APIである赤外線データ転送、LEDフラッシュライト、ファイルピッカー、サブカメラのAPIを搭載。サブカメラは3機種にはないハードウェアだが「IS01/LYNX SH-10Bで動作したアプリケーションが3機種でも動作するようにAPIのみ搭載した」(白石氏)とのことだ。


また赤外線データ転送はインテント化されており、比較的簡単にアプリ連携が可能となった。さらに歩数計のAPIも新搭載となっている。その他白石氏からはダブルVGAや、3D表示機能、FeliCa等に関する技術的説明があった。参加者はタッチ&トライで新機種を体験しつつも、白石氏、小林氏の説明に熱心に耳を傾けていた。


アドビ システムズ(株)の轟啓介氏

アドビ システムズ(株)の轟 啓介氏

アドビの講演では10月正式リリースのAIR for Androidのデモも実施

シャープのタッチ&トライに続いて、アドビ システムズ(株)マーケティング本部 轟啓介氏が「Javaだけじゃない!Adobe AIRで作るAndroidアプリ」と題した講演を行なった。


Adobe AIRは2008年2月にPC用としてリリースされたアプリケーション実行環境で、web技術でデスクトップアプリケーション開発が可能となるもの。2010年10月にはAIR ver.2.5の中でAIR for Androidが正式リリースされている。AIR for Androidの動作環境はPC/スマートフォン/タブレット/スマートTVで、スマートフォン/タブレットのOSはAndroid、iOS、BlackBerryに対応しているとのことだ。また開発はFlash、FlexのActionScriptベースとなると話していた。


概要の説明後、轟氏は実際にプレビュー版が公開中されている開発ツールAdobe Flash Builder“Burrito”を使っての開発デモを実施。Flex SDK“Hero”のルートタグ<s:MobileAplication>や、<s:ViewNavigation><s:View>といったタグの説明をしつつ開発実演を行なった。


開発デモの様子。最終的にはコンパイルし、実機での稼動も行なった

開発デモの様子。最終的にはコンパイルし、実機での稼動も行なった


また講演の中で轟氏は「AdobeがAndroid向けAIRを提供する理由は、クロスプラットフォーム戦略にある。端末やOSのフラグメンテーションが進んでいった場合、さまざまなデバイスにアプリケーションを対応させる必要がでてくる。その際一つ一つの専門技術を習得してアプリを展開するのにはコストがかかってしまう。その点AIRを使えばソースコードの共有&再利用が可能で、ROI(投資収益率)を高められる」と、今後の各種デバイス・OS環境におけるAdobe AIRの優位性を印象付けていた。


日本電気(株)の今福 力氏

日本電気(株)の今福 力氏

NECは7インチ液晶搭載の「Life Touch」を紹介

3つめの講演は日本電気(株)(NEC) パーソナルソリューション事業開発本部技術主幹の今福力氏が「クラウドコミュニケーター『Life Touch』のご紹介」と題して、NECのAndroid搭載端末「Life Touch」の紹介やビジネスモデルの説明を行なった。


Life Touchは7インチ液晶を搭載したデバイスで、OSにはAndroid 2.1を採用。デザインはゆるやかなRが特徴的で、ユニバーサルで幅広い人に受け入れられるものとなっている。操作はタッチパネルの他、4方向物理キーでのオペレーションも可能。スタイラスを使って手書きで文字入力することもできる。


スタイラスによる手書き文字入力のデモなども披露された

スタイラスによる手書き文字入力のデモなども披露された


またSDカードスロットはフルサイズのSDカード対応となっており、幅広い機器との連携が期待できる。さらにUSBスロットは微弱ながらホストインターフェイスとして電力供給も可能だ。


今福氏はLife Touch開発の経緯について「PCほど重くなく、スマートフォンよりも大きな画面で、いろいろな生活シーンにフィットする端末スタイルを提案することを目的として開発した」と説明。またビジネスモデルに関してはNECが直接コンシューマに端末を販売するのではなく、企業や自治体等の顧客に対しソフトウェアやサービスと共にLife Touchを提供し、コンシューマへは顧客が端末の販売等を行うBtoBのモデルが考えられていると語った。


同時にNECはアプリケーション開発者との連携も深めたい考えだ。開発者から提供されたアプリを「アプリ・カタログ」として端末と共に顧客およびコンシューマに提供することでアプリ開発者の販売環境を整え、Win-Winの関係を築く「アプリ・パートナー・プログラム」を用意。顧客のニーズとアプリのマッチングを迅速に行うことでカタログの市場優位性を高め、アプリ数の拡充を狙う。今福氏は会場を訪れた開発者に対し、アプリ・パートナー・プログラムへの参加を呼びかけていた。


日本Androidの会 会長の丸山 不二夫氏

日本Androidの会 会長の丸山 不二夫氏

最後に日本Androidの会 会長の丸山不二夫氏より、「Android Bazzar and Conference 2011 Winter」の開催について説明があった。


今回は東京大学空間情報科学技術センターとの共催で、東京大学本郷キャンパスの安田講堂および工学部2号館での開催となるとのことだ。基本コンセプトは「広がるAndroidの世界」と「更なる飛躍を目指して」。プログラムは昨年の倍の6トラック構成となる予定。


また、会場外ではGoogle TVの展示も行われていた。各種サービスがホーム画面に並び、動きも機敏で、日本のデータ放送のような重さは微塵も感じられなかった。


各種サービスの並ぶGoogle TVホーム画面

各種サービスの並ぶGoogle TVホーム画面


画面右下には外部入力の映像をPicture-in-Pictureで表示することが可能。展示ではApple TVの映像が映し出されていた。向かって右側面にはUSBスロットが4つ見られ、背面はアンテナ入力やHDMI端子、コンポーネント端子が並び、左側面にはHDMI端子などがあった。


Google TV:USBスロットが4つ(左)背面(中央)HDMI端子(右)

Google TV:USBスロットが4つ(左)背面(中央)HDMI端子(右)


新端末、新たな開発環境が続々と登場・整備されていくAndroid。その勢いを肌で感じられる11月の定例イベントだった。

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