

「INFOBAR A01」の5つの特徴
2003年、au design projectの第一弾として、「INFOBAR」が発売されました。当時珍しいストレート端末であることと、その独特のタイルキーとカラーリングで一世を風靡しました。2007年には、曲面デザインをモチーフにした第2弾「INFOBAR 2」が発売されました。そして4年の歳月を経て今回、iidaブランドからINFOBARの名を冠したスマートフォンINFOBAR A01が発売となりました。
※本記事は発売前の評価機を使って執筆しています。発売中のものと一部仕様が異なる場合があることをご了承ください。
現在のスマートフォンといえば、操作系はタッチパネルがメインとなり、デザインが画一的な端末が多くなりました。INFOBAR A01は、その画一的なデザインに一石を投じるようなカラーリングとなっています。一目見て、「あのINFOBARシリーズだ!」とわかる本体下部のマルチカラーのタイルキーは、まさにその意匠を受け継いだものとなっています。
もちろん、インパクトのあるのは外観だけではなく、中身も最新のAndroid 2.3、高速1.4GHz駆動のCPUを搭載しており、性能的にも満足できる端末に仕上がっています。
今回は、iidaブランド初のスマートフォンINFOBAR A01のデザイン・使い勝手・便利機能などから、5つの特徴をピックアップして紹介したいと思います。
- INFOBARデザインのこだわり
- INFOBARの為にデザインされた「iida UI」
- 赤外線をはじめとする便利な機能
- TapFlow UIが便利な800万画素カメラ
- 録画した地デジがINFOBARで観られる「スマートファミリンク」
目次
1:INFOBARデザインのこだわり
本体は、角を落とした柔らかいデザインとなっていて、手にしたときに角が当たって持ちづらいと言った感覚が一切ありません。


丸みを帯びた優しいフォルム
INFOBAR独特の個性的なカラーバリエーションと、そのネーミングは健在です。
指紋が付きにくいマットなブラックの「KURO」、INFOBARらしい赤をベースとした「NISHIKIGOI」、グレーと落ち着いた緑の組み合わせが絶妙な「HACCA」、組み合わせのコントラストが素晴らしい「CHOCOMINT」の4色。
外観は、特徴的なMENU、HOME、BACKボタンが目を引きます。
まるでチョコレートや粒ガムの様な形状をした大きなボタンは、「KURO」を除く端末は個性的なマルチカラーとなっています。ボタンを大きくしたことによって、それぞれの色の占める割合が絶妙なデザインとなっています。デザイン重視の端末 では、操作性が犠牲になることがありますが、INFOBARはこの特別にあしらえた大型のボタンが押しやすく、デザインと操作性の両立に成功しています。


個性的なカラーリングのタイルキー
そして色だけではなく、2種類の外装の質感も用意されています。表面の処理は、「KURO」と「HACCA」はマット処理、「NISHIKIGOI」と「CHOCOMINT」は光沢処理がされていて、手触りと質感の違いがあります。
これから購入する方は、実際に実物を見て発色や手触りを確認してみてください。


マットな「KURO」の背面カバー
2:INFOBARの為にデザインされた「iida UI」
INFOBAR A01は「iida UI」という独自のホーム画面を採用しています。外観のタイルキーをモチーフにして作られたもので、アプリのアイコンをタイルに見立てたデザインとなっています。


タイルの組み合わせでメリハリのある「iida UI」
一般的なAndroidスマートフォンでは、ホーム画面とドロワー(アプリ一覧)画面は2つに分かれていますが、「iida UI」にはドロワー画面が存在しません。アプリのアイコンをタイル状に配置することで、ホーム画面とドロワー画面が一体化しています。
なお、一般的な仕様のホーム画面にも変更可能となっています。


タイトルバーでグループ分け可能
カスタマイズ機能も充実していて、タイトルバーを作ることで、タイトルバーの下のタイルは、1つのグループとして自動的にまとめられます。タイトルバーのまるい矢印をタップすると折りたたむ事ができ、あまり使わないグループは中身を表示しないような使い方ができるようになっています。


従来のケータイ電話でお馴染みの機能をまとめてみた
例えば、従来のケータイ電話と同じ機能を集めた「携帯電話便利機能」というグループはどうでしょうか。
デフォルトでは、それぞれが機能ごとに分類されていて、ケータイ電話でよく使っていた赤外線は、「どのグループに入ってるんだっけ」などと探さなければなりませんが、こんな風にグループを作っておけば探す手間が省けます。


誤操作防止のための「中抜き」スタイル
また、タッチパネルに慣れておらず、指でスクロールしようとすると、アイコンをタップしてアプリが起動してしまう…などと不便を感じる人には、こんなカスタマイズはどうでしょう。
真ん中にタイルを置かないようにして、親指スクロールを自由に行えるようにしてみました。
このように自分が使いやすいように変えられるところが「iida UI」、ひいてはAndroidスマートフォンのおもしろさでもあります。
3:赤外線をはじめとする便利な機能
従来のケータイ電話でお馴染みの赤外線通信やワンセグ、おサイフケータイ、QRコードリーダーなどの機能をしっかり搭載している点もINFOBAR A01の特徴です。もちろん、ezwebメールやCメールも使えます。


ケータイ電話でお馴染みの赤外線送受信やワンセグも使用可能
4:TapFlow UIが便利な800万画素カメラ
カメラは800万画素の静止画と、ハイビジョン動画が撮影できるビデオ機能が搭載されています。
静止画は、タップした所にフォーカスを合わせる機能や、顔認識、そして様々な条件下でも綺麗に撮影できるシーンモードが搭載されています。カスタマイズで、タップした所にフォーカスを合わせて、自動的にシャッターが切れる設定もできます。凝った構図の写真を撮る場合には、ピントを合わせたいところをタップするだけで撮影できる便利な機能なので、写真撮影を楽しみたいと思っている方にはオススメの設定です。
また、画面を指で水平になぞると、デジタルズームとなり被写体を大きく写すことができます。垂直に指でなぞると、写真の明るさを調整できます。見た目が明るすぎる場合など、指を下に動かして暗くしてから撮影することができます。


画面下のカメラアイコンがシャッターボタンとなっている。シーンモード選択は、写真付きでわかりやすい


「TapFlow UI」では、よく使う項目がアイコン化されて表示
水色の四角が重なっているアイコンは、「TapFlow UI」と呼ばれるメニュー機能となっています。
通常の設定メニューは、テキストがずらっと並び、どの項目で何を設定すれば良いのか分かりづらかったりしますが、「TapFlow UI」なら前回設定したメニューの項目がアイコンで表示され、よく使う項目から選択することができます。
さらに、同じ項目を何度も使用すると、学習されてアイコンが大きく表示されるようになっていきます。ちなみに「TapFlow UI」は、アドレス帳にも搭載されています。
5:録画した地デジがINFOBARで観られる「スマートファミリンク」
INFOBAR A01は、DLNAという家電機器とのネットワーク機能が搭載されています。このDLNA機能を楽しむためのアプリが『スマートファミリンク』です。必要な機器は、LANで繋がったDLNA対応の各社のテレビやレコーダー、AQUOSテレビや、AQUOSブルーレイ、DLNAサーバーとなるパソコンなどです。
『スマートファミリンク』はHDMIケーブルなどのTV接続ケーブルなしで、これらの家電製品とINFOBAR A01を無線LANで接続して、撮影した写真や動画を大画面テレビで楽しんだり、レコーダーで撮った番組をINFOBAR A01の画面で楽しむことができます。


INFOBARをDLNAネットワークへ接続するための設定画面(左)相互に接続完了となると2つの機能を楽しむ事ができる(右)


スマートファミリンクは更にこの様な使い方もできる
今までの様にSDカードにコピーしてから見るのではなく、直接レコーダーからINFOBAR A01へ転送して、すぐに再生できます。
リビングにあるレコーダーの映像をベットルームで楽しむなど、便利な使い方ができます。
デザインと中身の良さが魅力のINFOBAR
デザインには文句なしの良さがあり、どの色にするか本当に悩んでしまいます。そのデザインから生み出された大型のボタンの操作性もパーフェクトです。
上下スクロールだけで扱える初心者にも使いやすい「iida UI」は、上級者向けのカスタマイズやウィジェット用の別画面が用意されているので凝ったカスタマイズも楽しめます。カメラ機能やフィーチャーフォンでお馴染みの機能、DLNA機能など、機能面も文句ありません。
INFOBAR A01は、単にデザインが良いだけの端末ではなく、デザインも良し、高速CPUと、全部入り多機能端末ということで、長く愛用できる素敵なスマートフォンだと思いました。