Xperia acro SO-02Cの進化を初代のXperia SO-01Bと比較してみた

2011年08月16日 11:12 by Highmount
Xperiaの国内独自機能搭載モデル

Xperiaの国内独自機能搭載モデル

大ヒットしたXperia SO-01B(以下Xperia)の発売から約1年半が経とうとしていますが、すでに後継機が2機種もリリースされ、Xperiaユーザはその違いが気になるところではないでしょうか?


そこでXperia acro SO-02C(以下Xperia acro)と、国内最初のXperiaであったXperiaを比較しながら、Xperia acroがどのように進化したのかを確かめてみたいと思います。


2011年7月9日、XperiaシリーズのNTTドコモ3機種目となるXperia acroが発売されました。このモデルはXperiaシリーズ2機種目となる春モデルのXperia arc SO-01C(以下Xperia arc)をベースに、おサイフケータイやワンセグといった、日本国内独自の機能を搭載したモデルで、春モデルの発表会では夏頃の投入が言及されていました。


筆者はドコモショップでの予約開始日に予約を行いましたが、すでの発売日分の予約は埋まっており、Xperiaシリーズの人気を伺い知ることができました。ちなみに、Xperia acroは今回auからもXperia acro IS11Sとして発売されていますが、ボディカラーと通信方式を除き、ほぼ同一仕様のようです。


筆者はなぜXperia arcをスルーしたのか?

Xperiaの後継機としては、先にXperia arcが発売されています。カメラやディスプレイもXperia acroと同様の仕様となる高スペックな端末で、ホーム画面もXperia acroをはじめ、現在海外で販売されているXperia NeoやXperia Playと共通の仕様となっています。しかし筆者はこれをスルーして、Xperia acroを購入することにしました。なぜこのような決断をしたかというと、理由はその薄さでした。


Xperia arcは10.9mmという薄さと4.2インチという大画面、アークフォルムというデザインが売りです。しかし筆者の場合は、画面が大きくなり本体が薄くなったことで、手に馴染まないのではないかと感じました。またXperia arcの発表の際に既にXperia acroの登場が示唆されていたため、Xperia acroの発表を待つことに決めました。


というわけで筆者はXperia acroを購入したわけですが、実際Xperia acroは、本体の厚みが11.8mmとなりましたXperiaの13.1mmよりは薄くなりましたが、手に持った時に安定感が感じられました。Xperiaより1.3mm薄くなったわけですが、この1.3mmは実用上はもっと薄くなった感があり、筆者には満足できる薄さでした。シャツの胸ポケットに入れたときの感覚が大きく変わり、そうした意味でも利便性が増したように感じています。


Xperia acroはXperiaより画面が大きくなり、本体の厚さは1.3mm薄くなった

Xperia acroはXperiaより画面が大きくなり、本体の厚さは1.3mm薄くなった


スペックだけ見れば後継機種の圧勝

基本的に、XperiaとXperia acroを比較した際、後継機種の方が勝っているのは当たり前のことです。そうでなければ買い換える意味もないですよね。今回はその勝ったポイントを中心に紹介していくわけですが、中には「もう少しがんばりましょう」だったり、Xperiaの方が良かったと感じるところがあったり…もします。


ちなみに、Xperiaユーザにとって、Xperia arcやacroは メニューボタンと戻るボタンの配置が逆になっているので、機種変更をした際は若干違和感を感じるかもしれません。


Xperia acroは最初からAndroid 2.3.3を搭載

Xperia acroは最初からAndroid 2.3.3を搭載

  • Androidのバージョン


決定的に違っているポイントは、言うまでもなくAndroid OSのバージョンでしょう。Xperiaが1.6から2.1にアップデートされたのに対し、Xperia acroは最初から2.3.3が搭載されています。


2.2以降は様々な高速化改良が施されました。特に、2.2からのFlash対応はFlashコンテンツを頻繁に閲覧する人にとっては非常に利便性に差が付くところだと思います。


Xperia acroでFlashビデオを再生してみたところ、モバイルに最適化されていないものについては少しカクカクすることもありましたが、問題なく閲覧できました。


  • CPU


CPUはどちらもSnapdragon 1GHz駆動ですが、Xperiaが第1世代のQSD8250であったのに対し、Xperia acroでは第2世代のMSM8255を搭載しています。同じ動作周波数ですが、一世代違うだけでもかなり動作スピードに差がついてしまいます。


  • メモリ


また動作スピードについて言えば、メモリ搭載量(RAM)は単純に倍になりましたから、このあたりでかなり大きな差がついている印象を受けます。実際にタスク管理アプリで見てみると、結構メモリを食うアプリを動かしてみても、Xperia acroではXperiaと比べてメモリの空きにおよそ100MBほどの余裕がある傾向にあります。


  • 通信速度

このほかにも、Xperia acroは無線LANが802.11n対応になっていたり、3G通信もFOMAハイスピードの14Mbps通信に対応していたりと、通信速度の面でも大幅に向上しています。


  • ディスプレイ

ディスプレイは4.2インチ、高コントラスト、高輝度、高精細かつ屋外での視認性も良いという「Reality Display」を搭載しています。確かに、特に黒が引き締まって表示されるようになったので、動画などもきれいに見られるようになりましたし、日中屋外での視認性もXperiaに勝っていると感じます。


赤外線、おサイフケータイ、ワンセグといった、日本国内独自の携帯電話機能もついに搭載となった

赤外線、おサイフケータイ、ワンセグといった、日本国内独自の携帯電話機能もついに搭載となった

  • おサイフケータイ・ワンセグ


また、Xperia acroには赤外線、おサイフケータイ、ワンセグといった、日本国内独自の携帯電話機能が搭載されています。これまでのXperiaシリーズにはない機能ですから、Xperiaが欲しいけど、これらが付いていないから…と敬遠していたユーザは、心待ちにしていたと思います。


ただ、ワンセグについては録画機能に対応しておらず、このあたりは残念と感じるユーザもいるかもしれません。画質や受信感度については、ワンセグを搭載しているREGZA Phone IS04と比較を行ってみましたが、先発の機種と比較してもまったく遜色はありませんでした。


ホーム画面はウィジェット配置領域がXperiaより減ってしまった

ホーム画面はウィジェット配置領域がXperiaより減ってしまった

  • ホーム画面


ホーム画面は、Xperiaと比べ下1列が固定(真ん中はドロワー)で、アイコンやウィジェットを配置する領域は4×4に戻ってしまいました。Xperiaの2.1アップデートの際に4×5に拡大されましたが、ここは退化した形になります。


下1列も自由にアイコンを配置できますが、ウィジェットの配置領域が1列分減ってしまったのは、実は少し不便だったり…。どうしても気に入らない場合は、別途ホーム画面アプリを導入などの方法があります。


しかし、ドロワーに関しては並べ替えに対応したり、横スクロールになったりと、利便性が向上しています。


このほか、Xperiaではメディア管理アプリとして「Mediascape」が搭載されていましたが、Xperia acroではAndroidの標準機能を使うようになってしまいました。個人的には、「Mediascape」が気に入っていたのと、メディアファイルを統合管理するのに別途アプリが必要になってしまったことが残念に感じています。


細かなところで使い勝手が向上

スペック面で大幅に性能が向上しているのは前述のとおりですが、Xperia acroでは細かなところでも使い勝手が良くなっています。


microUSBコネクタの場所や充電器も変更された

microUSBコネクタの場所や充電器も変更された

まず充電やデータ管理などで頻繁に利用するmicroUSBコネクタですが、Xperiaでは結構固いはめ込み式の蓋がついていたため、これを外すのがやや面倒でした。実際、蓋を取ってしまう人もいたようです。Xperia acroでは、剥き出しにはなってしまいましたが、右側面の上側についており、手軽に脱着ができるようになりました。


同梱されるケーブルも側面に取り付けることを考慮したL字コネクタになっています。強いて言えば、もう少し長いケーブルだとうれしかったのですが、使い勝手が増しました。ただ、セットで利用することになる充電器ですが、省スペース型にはなったものの、コネクタを側面から挿すため、取り付け場所を少し選ぶという意味ではあまり大きな進歩がないように感じます。背が高いので、隣のコンセントに干渉することは確かに減ったんですけどね。


XperiaでmicroUSB端子があった場所にはmicroHDMI端子があり、HDMIケーブルでテレビなどに接続すると、端末内の動画などをテレビに表示することもできます。ケーブルは付属していないので、自分で用意する必要があります。


microHDMI端子を装備

microHDMI端子を装備



イヤホン端子が左側面に移り、ポケットに入れやすくなった

イヤホン端子が左側面に移り、ポケットに入れやすくなった

また、イヤホン端子はXperiaだと端末上部中心にあったのですが、Xperia acroでは左側上部に変更されました。


ストラップが端末下側についている関係で、ポケットに上下逆に入れるほうが入れやすいと感じますが、この場合イヤホンを挿していると入れにくいと感じることがあったので、これもうれしい改良です。


ストラップはXperiaが下側中心に固定していたのに対して、Xperia acroでは固定位置が左側にオフセットされました。これもポケットへの収まりが良くなったという点で非常にうれしい改良です。


ストラップホールの位置も変更され、使い勝手が良くなった

ストラップホールの位置も変更され、使い勝手が良くなった


カメラの性能も大幅に向上

カメラは、ソニーの裏面照射技術を使った「Exmor R for mobile」を搭載したものとなりました。画素数はXperiaと同等の8.1メガピクセルですが、画質はかなり差があるように感じます。


特に、夜間の撮影能力が非常に向上しているように感じます。Xperiaは少し暗い場所での撮影が苦手だったように感じますが、Xperia acroではフラッシュを搭載したことや、画像処理が改善されたことで、かなり鮮明な画像を撮影できるようになりました。


また、Xperiaのときはシーンの自動認識ではあまり良い画像が得られないことから、マルチAFモードに固定して普段撮影をしていましたが、Xperia acroではシーン自動認識に完全に任せてしまっても、かなり良好な画像を撮ることができます。


強いて難点を言うならば、Xperiaと比べるとフォーカスモードの切り替えなどの設定がどこにあるのかわかりにくく感じるあたりでしょうか。


着実に進化を遂げるXperia

ただ、いずれにしてもXperiaと比較すると、Xperia arcとacroが大幅に進化しているのは間違いありません。


acroの語源である「最高」や「頂上」という意味においては、確かに現時点で最高のXperiaであると言えると思います。Xperiaの性能に不満を感じているのでしたら、Xperia acroに乗り換える意義はあるでしょう。国内独自機能が不要であればXperia arcという選択肢もあります。


2011年8月現在は、Xperiaと比較すると若干後退したと感じた部分もいくつか見受けられましたが、これらの多くはいずれソフトウェアの改善で解決されていくことでしょう。


また、8月10日にNTTドコモから「Xperia ray(SO-03C)」が発表されましたが、仕様を見る限りでは、画面サイズ以外はXperia arc/acroとほぼ同程度のスペックになるようです(ワンセグやおサイフケータイ機能はありません)。スペック面においては、しばらくの間Xperia acroが最高であり続けるのは間違いなさそうです。


下記記事も合わせてご覧ください。