Android VS iPhone 4S~スペック、機能を徹底比較!~

2011年11月09日 12:02 by 伊藤義樹
最新のAndroidとiPhoneを徹底比較!

最新のAndroidとiPhoneを徹底比較!

2011年10月、ついにauからもiPhoneが発売になりました。巷では、auとソフトバンクモバイルのどっちの通信速度が速いかで盛り上がっていますが、その勝負、ちょっと待ったーっ! みなさんAndroidを忘れていませんか!Androidの2011冬春モデルには、新しい規格の高速通信や、iPhone 4Sを凌駕する高いハードスペックを持つモデルもリリースされています。これらの実力はいかほどのものか? 最新モデルのAndroidとiPhone 4Sのスペック(性能)や機能の特徴を3つの観点から比較してみました。


  1. 通信速度
  2. 動作速度・軽快さ
  3. 機能性のよさ



ポイントは、「速さ」と「新機能」

Android VS iPhoneは、スマートフォン選びの“永遠のテーマ”(ちょっと大げさですが……)であります。andronaviでも以前に「Androidスマートフォン VS iPhone~その特徴と違いを徹底検証~」として、両者の比較を行っています。こちらでは、基本的な違いや使い勝手に特化してまとめられていますので、読んでいない人はまず確認してみてください。


基本的な違いや操作性がわかった上で、新しくなったAndroid2011冬春モデルとiPhone 4Sの比較をしましょう。NTTドコモから発売される「GALAXY NEXUS SC-04D」では、最新のバージョンAndroid 4.0が搭載されますが、その他の冬春モデルではAndroid2.3が採用されているのでAndroidはバージョン2.3、iPhone 4Sは発売と同時にリリースされたiOS 5で比較します。Android 2.3は、すでにたくさんの人が使っていると思いますので、ここではiOS 5に搭載された新機能を中心に、両者の速さ、使いやすさ、機能の違いがわかるようにしてみました。


1.通信速度を比較

まずは、通信速度から比べていきます。それぞれの通信規格を確認してみましょう。Androidは、「Xi」や「WiMAX」など高速通信サービスを比較対象とします。またソフトバンクにも「ULTRA SPEED」という下り最大42Mbps速度を誇る高速データ通信サービスがあります。また、これら高速通信サービスは、全てのAndroidスマートフォンに対応しているわけではありません。対応している端末は以下の通りです。


「Xi」対応スマートフォン


「WiMAX」対応スマートフォン


「ULTRA SPEED」対応スマートフォン


通信速度比較
Android NTTドコモ「Xi(クロッシィ)」 下り最大37.5Mbps、上り時最大12.5Mbps (Xiエリア内一部の屋内施設では下り最大75Mbps、上り最大25Mbps)
au「WiMAX」 下り最大40Mbps、上り最大10Mbps
ソフトバンクモバイル「ULTRA SPEED」 下り最大42Mbps、上り最大5.7Mbps
iPhone 4S ソフトバンクモバイル 下り最大14.4Mbps、上り最大5.7Mbps(W-CDMA HSPA方式)
au 下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbps(CDMA2000 1x EV-DO Rev.A方式)


表の数字を見ての通り、新しい通信規格の使えるAndroidがiPhoneを圧倒しています。ですが、これらはあくまでも規格上の話。実行速度が規格ほどではないことは、誰もが知るところです。しかし、時と場合により、通信速度は揺らぐため、一度計測しただけではわからないのが実情です。3Gでも、部屋の窓際では問題なくても奥に移動すると安定しないなど、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。自宅や仕事場など、自分が利用する場所で一定期間使ってみないと、実際の判断は難しいところです。


筆者は上記のうち、NTTドコモの「Xi」以外、ソフトバンクモバイルのiPhone、KDDIの「WiMAX」、それに加えNTTドコモの「FOMAハイスピード」を利用していますが、経験で言えば「WiMAX」が速いです。電波状況のあまりよくないところでも、使用に支障のないレベルの2~3Mbps、都心部などでは10Mbps近い速度も出ています。筆者が使っている範囲では、ソフトバンクモバイルでも世間で言われるほど接続が不安定になったり速度が出ないという経験はないのですが、やはり、新しい規格の「Xi」や「WiMAX」に分がありそうです。また、iPhoneにはないテザリング(※)という強力な機能を持っているのも大きなポイントです。


規格上の数値だけでなく、実際に使って速さを実感しているので、第1ラウンド「通信速度」は、Androidの勝ち!


(※)テザリングについては、こちらを参照ください。


2.動作速度・快適度を比較

Webページを閲覧したり、アプリを使ったり、文字を入力したり、実際に使ったときにどちらが快適に動作するか。これは、ハードの性能に大きく依存します。ハードは、CPU、画面、その他の機能に分けて比較します。


  • CPU
CPU
Android デュアルコアCPU 1~1.5Ghz
デュアルコアCPU 800MHz(1GHzからアンダークロック)
iPhone 4S Apple A5


数値と単位を見ての通り、スペック上CPUの性能は、AndroidがiPhoneを上回っています。ただしCPUについても、Androidの一部ハイスペック機種に限られます。


  • 画面
画面
Android 3.2~4.7インチ 液晶、有機EL 画面比率16:9、5:3の横長が主流
iPhone 4S 3.5インチ 960×640 IPS液晶 画面比率3:2


iPhoneは、解像度が高いですが、ボディーに対して画面サイズが小さめ。Androidは、小型のモデルから大きめのものまで様々なバリエーションがあります。また、一部モデルには3Dに対応した端末があります。HD(ハイビジョン)動画を見る場合などは、横長の画面比率を持つAndroidの方が妥当と言えます。


  • 端末の外観

快適にスマートフォンを持ち歩くにあたり、外観の機能も重要な要素のひとつです。Android端末は多くのモデルで防水仕様となっていますが、iPhoneには防水機能は装備されていません。さらに、Android端末には、大きさにも多くのバリエーションがあり、画面の大きなハイスペックモデルから、胸ポケットに入れたり、手の小さな女性でも片手で扱うことのできる小型のモデルまで用意されていることも魅力です。しかし、iPhone 4Sの硬質ガラスは非常に丈夫で、キズが付きにくいように感じます。強度ではiPhone 4Sに分があります。


2010年冬春モデルだが、4インチの大画面を誇るREGZA Phone T-01C(左)と比べても、画面と端末自体の大きさの違いがわかる

2010年冬春モデルだが、4インチの大画面を誇るREGZA Phone T-01C(左)と比べても、画面と端末自体の大きさの違いがわかる


これらの結果を見ると、より高速なCPUと好みの端末が選べるAndroidの勝ち!なのですが、実際に使ってみるとそうとは言い切れません。前回の比較記事の通り、iPhoneは、iPhoneのためだけに作られたiOSで動作しています。実際に触ってみると、様々な機器で使われるAndroidよりもOSとハードのマッチングが素晴らしく、性能のよさで劣っても操作感はiPhone 4Sのほうが上に感じました。


iPhoneのブラウザ「Safari」画面

iPhoneのブラウザ「Safari」画面


ヌルヌル快適に動作するのはiPhone 4S。図のように、リンクがたくさんある場合、複数のリンクを押してしまいそうですが、間違って認識されることはほとんどありません。これにはいつも感心してしまいます。文字入力もレスポンスが良く軽快に感じます。


Androidの冬春モデルでは、かなりiPhoneに近づいてきていますが、やはり操作感はiPhone 4Sが一枚上手。好みの端末が選べるAndroidも良いですが、iPhoneにはタップ操作に一日の長があります。


数値や機能からはAndroidでしたが、実際の操作性を考えて、第2ラウンド「動作速度・軽快さ」は、iPhone 4Sの勝ち!


3.「iOS 5」の新機能をAndroidと比較

新しくリリースされたiPhoneのOS「iOS 5」ですが、追加された機能の目玉となるのがiCloudと通知センターです。これらの機能を使ってみると、意外なことがわかります。そこを見比べながら比較しましょう。


iPhoneの通知センター画面

iPhoneの通知センター画面

まずは、通知センター。画面の上部から下方向にスワイプすると、メールや予定、天気などさまざまな情報が表示されます。内容は、カスタマイズすることができます。


Androidの通知画面

Androidの通知画面

Androidユーザの方ならすでにお気づきかと思いますが、通知センターは、Androidの通知領域にすごく似ています。下方向にスワイプして様々な情報を表示するところまでそっくり。iOS 5に通知センターがつくまで、iPhoneにはない機能のひとつでした。端末によっては、マナーモードやWi-Fi、GPSのON/OFFがこの画面で行え、まだまだiPhoneにはない部分を持ち合わせています。


iPhoneのiCloud画面

iPhoneのiCloud画面

「iOS5」のもうひとつの新機能が「iCloud」。iPhoneとパソコン間で、メール、連絡先、カレンダーなどを共有できる仕組みです。無料で5GBが利用でき、Web上にデータが保存されます。バックアップや写真などの保存も可能です。


iCloudへはPC(Mac、Windows)のブラウザからアクセスします。Apple IDでサインインすると、メール、連絡先、カレンダーにアクセスすることができます。ただし、パソコンのデータと共有する場合には、専用のソフトウェアをインストールする必要があります。しかもWindows版では、同期できるメール、連絡帳、カレンダーが「MS Office」の「Outlook」に限られてしまうのが難点です。


Windows版iCloud画面

Windows版iCloud画面


その点、Googleのサービスは、専用ソフトをインストールする必要がなく、ネットにつながるパソコンさえあれば、どこからでも利用できます。写真の共有や公開などもでき、機能的にも優れています。


Picasa画面

Picasa画面


Androidは、Googleアカウントを使って、Gmailや連絡帳をはじめとするサービスを利用することが前提となっているネット端末であるのに対し、これまでのiPhoneは、パソコンからiTunes経由でデータを持ち運ぶ、パソコンの延長端末という違いがありました。ところがiOS 5では、パソコンからクラウドへと、大きな転換が行われました。


iCloudでは、写真やドキュメント(書類データ)も意識することなく自動的にすべてアップロードされ、このスムーズさは「さすがアップル!」と思わせるものがありますが、『Picasa』や「Googleドキュメント」のように、特定の相手だけにファイルを公開したり共有する機能はありません。また、保存されたデータの活用も、iPhone、iPad、自分のPCだけと、Googleのサービスに比べても汎用性に欠けるように思います。個人的なデータの保存先としては申し分ないのですが、家族や仲間内で共有することを考えると、Androidに軍配は上がります。


新機能の使い勝手がいいiPhone 4Sですが、サービスの充実度では劣ることも考えて、第3ラウンド「機能性のよさ」は、Androidの勝ち!


まとめ

「iOS 5」の登場でパソコン主体からクラウドへと移り変わりつつあるiPhoneと、その操作感に追いつけ追い越せとスペックの上昇を続けるAndroid、というのが現在の対立構造と言えそうです。どちらを選ぶかというと、やっぱり頭を悩めてしまいますが、双方の進化と良い点を理解して使うのが、賢い使い方と感じます。


前回の記事では、「目指す方向性が違う」とお伝えしましたが、Androidは冬春モデルが登場し、iPhoneはOSが変わり、そのスペックや機能を比較することで、いつの間にかお互いが同じゴールを目指していることが見えてきました。AndroidはiPhoneに近づき、iPhoneもAndroidに近づいていると言えます。おそらく今後、新しいiPhoneはLTEやWiMAXなど、高速通信を搭載すると思われますし、Androidは、猛烈な速さを出すクワッドコアCPUを搭載することが予想されています。その時も、どちらがいいかで悩んでしまいそうですが、これって、すごく楽しい悩みですよね。やっぱり、Android VS iPhoneは、永遠のテーマなんです。