スマホとして使い勝手はいいのか!?「Xperia PLAY」をユーザとして使い込んでみた。その2

2011年11月11日 14:06 by Highmount
世界初「PlayStation Certified」対応スマートフォンが日本でもついに登場

世界初「PlayStation Certified」対応スマートフォンが日本でもついに登場

2011年10月26日に発売された「Xperia PLAY SO-01D」(以下、Xperia PLAY)。従来のスマートフォンと異なり、ゲームに特化した構成になっているのが大きな特徴です。早速発売日に購入した著者は、実際に使い勝手を確認。前回はゲームを楽しむにあたっての機能を中心に紹介しましたが、今回は主にスマートフォンとしての使い勝手を検証してみたいと思います。


すべて読んで「Xperia PLAY」に詳しくなりましょう!


思いの外ストレスを感じない操作性

「Xperia PLAY」はスライド機能を持っていますが、開けて出てくるのはQWERTYキーボードではなく、携帯ゲーム機「PSP」のようなキーパッド。スマートフォンとしては世界初、SONY Tabletシリーズを含むと3機種目となりますが、ソニー・コンピュータ・エンターテイメント(SCEI)のライセンスプログラム「PlayStation Certified」に対応しており、「PlayStation Suite」や「PlayStation Store」から、初代PlayStationのゲームをダウンロードしてプレイできるようになっています。海外では今春に発売し、ブラックとホワイトがラインナップされていますが、日本ではブラックのみの発売となりました。


スライドキーパッドを実際に展開してみると、SCEIが発売した携帯ゲーム機「PSP go」に見た目が似ていますし、「Xperia PLAY」の売りは、前述の通りゲーム対応・ゲーム特化の部分にあると思います。


スライドキーパッドを開けてみると、PSP goにどことなく似てる

スライドキーパッドを開けてみると、PSP goにどことなく似てる


「Xperia PLAY」のサイズは119×62×16mm、4インチフルワイドVGA(854×480ピクセル)のディスプレイを搭載しています。「Xperia arc/acro」といったハイエンドモデルは、4インチオーバーのディスプレイを搭載する傾向にありますが、ディスプレイサイズが大きくなるにつれて操作がやりにくくなっていると感じている人も増えているようです。「Xperia acro」と「Xperia PLAY」を比較すると、横幅はほとんど差がありませんが、縦幅は「PLAY」の方が約7ミリ短いので、画面上部の操作感に明らかに違いがあるように感じられます。片手操作でもあまり指を突っ張らなくても画面上部の操作ができるので、ストレスを感じることがありません。いい意味で、「Xperia SO-01B」の水準に戻ったと言えるでしょう。


また、「Xperia PLAY」はスライドキーパッドを搭載するため、約16ミリという厚みがありますが、背面は丸みを持たせており、厚みの割に持ちにくさはあまり感じません。実は筆者は「Xperia acro」を使用中に頻繁に落としてしまっているのですが、近頃では安定して端末を持つのに、適度な重さと厚みが必要な要素なのかなと感じることもあります(ただXperia PLAYは、Xperia acroと比較して40グラムも重いので、ちょっと重すぎる感じもしますね)。


通常のスマートフォンとして見ても性能十分

「Xperia PLAY」はゲーム以外の、いくつかの機能について「Xperia arc/acro」と差をつけられてはいますが、スマートフォンとしての基本性能は必要十分といえます。CPU、メモリ容量などは最近のXperiaシリーズではモデルを問わず共通化されており、本端末も例外ではありません。このため「Xperia arc/acro」と処理能力やメモリ容量の部分では全く差がないように感じます。


ディスプレイとカメラ機能が従来シリーズと異なる

ディスプレイは、色鮮やかにくっきり見える「Reality Display」搭載の記述はスペック上見当たりません。確かに搭載されている「Xperia acro」や「Sony Ericsson mini」と見比べると、確かに色味が違う(PLAYはやや青みが強い)ように感じられますが、表示能力で決定的に劣っているという程ではないと感じます。


このほか、ワンセグ用に最適化された画質処理エンジン「モバイルブラビアエンジン」の非搭載、カメラが暗所でもきれいに撮れる「Exmor R for mobile」を採用せず、通常のCMOSセンサーを使用している点が大きな相違点です。モバイルブラビアエンジンの有無は、『YouTube』の動画を見比べてみると、結構顕著に差が出るポイントなので、搭載機からの乗り換えだと少し気になってしまうかもしれません。


「Xperia」を持っていればバッテリーが共有できる

ちなみに「Xperia PLAY」のバッテリーは、「Xperia SO-01B」と同じBST-41を採用しています。「SO-01B」を持っていれば、バッテリーを本端末の予備として利用できるほか、端末自体をバッテリー充電器として利用することもできます。


スクリーンショットが撮れる

バージョンはAndroid 2.3.4を搭載。また、「Xperia PLAY」では電源ボタンの長押しでスクリーンショットの撮影ができるようになりました。ブログの更新などでスクリーンショットを多用する方は、そのためだけにPCにAndroid SDKを入れなくてよくなるので、ユーザーの負担は軽くなると思われます。


Xperia PLAYはAndroid 2.3.4を搭載(左)電源OFFと並列でスクリーンショット撮影が選択できる(右)

Xperia PLAYはAndroid 2.3.4を搭載(左)電源OFFと並列でスクリーンショット撮影が選択できる(右)


使い勝手の良いホーム画面

ホーム画面もバージョンアップを受けているようで、目に見えて違いがわかるのがフォルダ表示の変更でしょう。従来はフォルダアイコンの種類を8種類から選ぶ形でしたが、新しいバージョンではフォルダ内に入っているショートカットをサムネイル状に表示するようになりました。また、ドロワーから直接アプリをアンインストールする機能も搭載されており、アプリの管理も便利になりました。いずれもiPhoneに近い表示形式になっています。細かな部分のソフトウェアの改良により、使い勝手が向上しており、スマートフォンとしても使いやすくなっていると感じられます。


Sony Ericssonホームもバージョンアップ。フォルダの表示方法が変更されたほか、ドロワー画面から直接アプリのアンインストールが可能になっている

Sony Ericssonホームもバージョンアップ。フォルダの表示方法が変更されたほか、ドロワー画面から直接アプリのアンインストールが可能になっている


スライドキーパッドの使い勝手は?

スライドキーパッドは主にゲームで使用することになると思いますが、通常の操作にも使うことができるようです。デフォルト設定では、スライドキーパッドを展開すると自動的に「Xperia PLAY Game Launcher」が起動するようになっています。このアプリは「Xperia PLAY」向けに最適化されたゲームを管理・購入できるもので、ドロワー画面からゲームのアイコンを探してプレイする手間を省くことができます。


Xperia PLAY Game Launcherでゲームアプリの起動が楽々

Xperia PLAY Game Launcherでゲームアプリの起動が楽々


アプリを終了させると、横表示のままホーム画面に戻りますが、この状態で十字キー、十字キーの下にあるメニューボタン、○ボタン、×ボタンはAndroidの操作に使用できます。十字キーでアイコンを選択、○キーで決定(タップ)、×ボタンでキャンセル(戻る)に対応していて、横画面で利用したい時などに重宝します。ボタンの押し具合は少しストロークが浅いような気がしないでもないですが、PSPのボタンの操作感もこんな感じなので、あまり気にしなくてもいいかなと思います。


初代PlayStationのゲームは管理アプリが別

「Xperia PLAY Game Launcher」はAndroidゲームアプリを管理するものとなっていますが、初代PlayStationのゲームは別に「PlayStation pocket」という管理アプリで行います。初代PlayStationのゲームがプレイできるという触れ込みですが、実際は「PlayStation Certified」対応のゲームが別途配信されているようで、すべての初代PlayStationタイトルがプレイできるというわけではないようです。なおプリインストールタイトルとして、「クラッシュ・バンディクー」、「みんなのGOLF2」が入っています。


PlayStation pocketで初代PlayStationゲームを管理。マニュアル(解説書)もここで読める

PlayStation pocketで初代PlayStationゲームを管理。マニュアル(解説書)もここで読める


ここでは、インストールしているゲームの一覧や起動を行えるほか、アプリの詳細を参照することで取扱説明書に相当する「解説書」を読むこともできます。また、新たにゲームが欲しい場合は「PlayStation store」にアクセスすることも可能です。PS3やPSPで使用している「PlayStation Network」のアカウントがある場合は、そのアカウントでログインすることも可能ですし、チャージしているウォレットも相互利用できます。


PlayStation storeでゲームを購入できる。アカウントはPS3などと共用が可能

PlayStation storeでゲームを購入できる。アカウントはPS3などと共用が可能


スライドキーパッドを展開して持ってみた感じは、最初は持ちにくいかと思ったのですが、実際にゲームをしてみるとそんなに持ちにくさは感じませんでした。強いて言うなら、ゲーム中にボリューム調整をしたい時、ボリュームボタンがL1ボタンとR1ボタンのちょうど中間にあるので、とっさに押しにくいことだけが気になりますが、ゲームの操作性そのものはそんなに悪くは感じません。


ちなみに、PS3との連携についても試してみましたが、USBケーブルで接続してみたものの「不明な機器」と表示されて認識されませんでした。将来的にPS3と「Xperia PLAY」双方のアップデートで、データ管理などの連携が行えるようになるかもしれません。


Xperiaシリーズと異なるカメラ機能

カメラは裏面照射技術を用いている「Exmor R for mobile」ではない、通常のCMOSセンサーを採用していることと、画素数が500万画素になっているということで、他の現行Xperiaシリーズと比較するとワンランク落ちる感のあるカメラ機能。「SO-01B」以降のXperiaシリーズでは、カメラ機能のUI(ユーザインターフェース)は独自のものが採用されており、デジカメのような操作感になっていましたが、「Xperia PLAY」はAndroidの標準的なUIをベースにしたものとなっています。


カメラUIは従来のXperiaシリーズと違い、Androidの標準のものをベースにしている

カメラUIは従来のXperiaシリーズと違い、Androidの標準のものをベースにしている


またハードウェアとして、従来機ではシャッターボタンが用意されていましたが、本端末では用意されていないことからやや不便さを感じます(Xperia rayもシャッターボタンはありません)。せめて、ゲーム用のR1ボタンがシャッターボタンとして代用できると便利なのですが…。


肝心の画質ですが、500万画素もあれば少々の用途では不足を感じることもありません。暗所での撮影もLEDフラッシュのおかげで思っていたよりは鮮明な撮影ができました。さすがに「Exmor R for mobile」を搭載したモデルには、鮮やかさのメリハリでは劣る感じもしますが、致命的に悪いということもありません。


“全部入り”を選ぶか、“特化”を選ぶかで評価は大きく分かれる

「Xperia PLAY」はゲームに特化したモデルであることから、その部分に力が注がれているというのが第一の印象です。だからといって、スマートフォンとしての機能が疎かになっているとは感じませんでした。ノイズキャンセリングのための背面マイクが搭載されていて通話品質にも配慮がされていますし、最近のXperiaシリーズ共通の“ソーシャルメディアとの融合”というテーマもしっかりと踏襲しています。筆者は個人的にスマートフォンとして見ても非常に高く評価できる端末であると感じました。


しかし「Xperia acro」のようにワンセグやおサイフケータイを搭載した“全部入り”モデルではありませんし、前述のように他のモデルと比べると意図的にスペックを落としている部分もあります。“全部入り”のスペックを求めるユーザには、「Xperia PLAY」の評価はどうしても辛くなってしまうのではないかと考えます。


一方“ゲーム特化機”であることを十分に理解して、それを求めて使うのであれば、逆に評価が高くなるモデルになり得るのではないでしょうか。そのためには、ぜひとも早くダウンロードコンテンツの数を増やして欲しいと思います。


昨今スマートフォンはビジネス向けのツールから、エンターテイメント向けのツールへと変わってきているように感じますが、「Xperia PLAY」は、エンターテイメント向け端末として一つの方向性を形にしたものではないでしょうか。「Xperia」シリーズは、様々な方向性を持ったモデルが投入されるのが魅力の一つですが、ここにきて「Xperia arc」のようなハイエンドモデル以外のラインナップも各社から投入されるようになったのはとても良いことだと感じています。これからも、幅広いラインナップの端末が登場するのが楽しみです。


前回の記事と合わせて、「Xperia PLAY」の情報を知りたい方はこちらもご覧ください。