ゲーム機として楽しめるのか!?「Xperia PLAY」をユーザとして使い込んでみた。その1

2011年11月10日 14:04 by Highmount
初代PlayStationのゲームが楽しめるスライド式キーパッドを搭載

初代PlayStationのゲームが楽しめるスライド式キーパッドを搭載

2011年10月26日、「Xperia PLAY SO-01D」(以下、Xperia PLAY)が「docomo NEXT Series」として発売されました。売りは、なんと言ってもゲームに特化したスマートフォンであるという独特のコンセプトでしょう。ソニー・コンピュータ・エンターテイメント(SCEI)のライセンスプログラム「PlayStation Certified」にスマートフォンとしては世界で初めて対応、Androidアプリのゲームだけではなく、初代PlayStation(以下、PS)のゲームまでプレイできるのです。


筆者は、早速発売日に購入し、実際の使い勝手をじっくりと確かめることにしました。本記事では2回に分けてその様子をお伝えします。今回は、主にゲームを楽しむにあたっての機能を紹介していきます。


すべて読んで「Xperia PLAY」に詳しくなりましょう!


ゲーム機として構成されたハードウェア

「Xperia PLAY」はスライド構造を採用しており、展開するとゲームのコントローラが姿を現します。左側には十字キー、右側にはPSシリーズではお馴染みの○、×、□、△ボタンがあり、その下にはスタートボタンとセレクトボタンがあります。十字キーとボタンの間には、タッチパッド式のL2/R2ボタンもあります。そして本体右側面にはL1/R1のトリガーボタンも用意されており、PSに必要なゲームキーはすべて搭載されています。


本体側面にはL1/R1ボタンがキッチリと配置されている

本体側面にはL1/R1ボタンがキッチリと配置されている


ゲームスタイルで握ってみた時の感触は、ゲームキーが意外に薄いのと、PSのコントローラやPSPのように手のひらの部分でホールドする持ち方ではないことから、最初はひどく不安定に感じてしまいます。しかし、実際にゲームをプレイしていると、L1/R1ボタンに指をかけることで上手く端末全体を固定しているため、不安定に感じなくなってきます。このあたりは結構うまく作ってあるなと感心したポイントです。


スライドキーパッドの真ん中にある“ぽっち”は、タッチパッド式のL2/R2ボタン。PS用コントローラの真ん中にあるスティック型ボタンの部分に相当する

スライドキーパッドの真ん中にある“ぽっち”は、タッチパッド式のL2/R2ボタン。PS用コントローラの真ん中にあるスティック型ボタンの部分に相当する


AndroidゲームアプリとPSゲームアプリの管理は別々

「Xperia PLAY」では、ゲームソフトを管理するアプリが大きく2つに分けられます。ひとつは「Xperia PLAY」向けに最適化されているAndroidゲームアプリを管理する「Xperia PLAY Game Launcher」、もうひとつがPSのゲームを管理する「PlayStation pocket」です。


まずは「Xperia PLAY Game Launcher」から紹介していきましょう。デフォルトの設定ではスライドキーパッドを展開すると、自動的に起動するようになっています(設定で自動起動しないようにすることは可能)。また、ドロワー画面やホーム画面で「Xperia PLAY」というアイコンをタップすることでも起動できます。「Xperia PLAYゲーム」のタブでは、現在端末にインストールされているアプリを一覧で表示してくれます。初期状態では、以下のアプリがプリインストールされています。初回起動時は、データの確認などで起動に時間がかかるようです。


  • Asphalt 6(カーレース)
  • Bruce Lee Dragon Warrior(格闘)
  • Star Battalion HD(シューティング)


プリインストールアプリは3本。アプリをインストールするとここに表示されるゲームも増えていく

プリインストールアプリは3本。アプリをインストールするとここに表示されるゲームも増えていく


なおこれらのアプリは、通常のアプリを起動するようにドロワー画面からアイコンをタッチすることでも起動させることが可能です。余談ですが、ブルースリーのゲームは(そのうち更新されるかと思いますが)、チュートリアルで表示される操作方法と実際の操作が入れ違っている部分があったので、ちょっと注意が必要です。


「他のゲームを表示」のタブでは、「Xperia PLAY」対応に最適化されたゲームが一覧で表示されます。アプリのアイコンをタッチすると、Androidマーケットか、ゲームメーカーのサイトにアクセスしますので、そこで購入することになります。なお、ここに表示される「ぷよぷよフィーバー」について、アプリは無料ですが事前に「ぷよぷよ!セガ」の会員登録をしていないとプレイができないので注意が必要です。アプリをインストールする前に、マーケットの画面からWebページにアクセスし、会員登録を済ませるといいでしょう。


Xperia PLAYに対応しているゲームが一覧表示される

Xperia PLAYに対応しているゲームが一覧表示される


また、画面の右上にAndroidマーケットのアイコンがあります。これをタップするとAndroidマーケットの「Xperia PLAY Optimized」という項目に自動的に誘導され、さらに多くのゲームを探すことができます。この項目に表示されているのは、前述と同様「Xperia PLAY」対応に最適化されたゲームばかりです。また、「ゲームを取得」アプリでも「他のゲームを表示」タブに表示されているアプリが一覧で見られます。


初代PSのゲームは「PlayStation pocket」から

PSのゲーム管理は「PlayStation pocket」で行います。起動はホーム画面やドロワー画面で「PS pocket」アイコンをタップします。PSのゲームタイトルのうち「PlayStation Certified」対応のものをダウンロード・インストールしてプレイしますが、2011年11月時点では18タイトルのみ公開されています。


PSのゲームタイトルが遊べるという触れ込みでしたから、筆者は最初、現在「PlayStation store」のゲームアーカイブスで公開されているタイトルがすべて遊べるのかと思っていました。しかし、実際に遊べるのは「PlayStation Certified」対応端末用のタイトルのみのようです。現在は少ないですが、今後どんどん移植されていくことを期待します。なおプリインストールタイトルとして、「クラッシュ・バンディクー」、「みんなのGOLF2」が入っています。


PlayStation pocketでPSゲームを管理。所有するタイトルを一覧で表示(上)。最近遊んだゲームは時間まで表示される(下)マニュアル(解説書)もここで読める

PlayStation pocketでPSゲームを管理。所有するタイトルを一覧で表示(上)。最近遊んだゲームは時間まで表示される(下)マニュアル(解説書)もここで読める


ゲームの一覧や起動はここで行いますが、最近プレイしたゲーム、最近追加(ダウンロード)したゲームもここで参照することが可能です。アプリの詳細では、取扱説明書に相当する解説書を読むことができます。詳細を見るには、アイコンを長押しするか、メニューボタン(画面側、スライドキーパッド側のどちらでも可)を押して「詳細」を選ぶことで表示されます。詳細画面ではゲームの起動、解説書の表示、アンインストールが可能です。


新たにゲームが欲しい場合は、「PlayStation store」にアクセスしてゲームを購入します。画面右上に「PS store」のアイコンが表示されているのでこれをタップすると、アクセスできます(ホーム画面やドロワー画面で「PS store」アイコンをタップでも可)。


PS3やPSPで「PlayStation Network」のアカウントを作成している場合は、同じアカウントでログインすることができます。なお「Sony Entertainment Network」も、同じアカウントでログインが可能です。ゲーム購入の手順や、手続き方法はPS3やPSPと基本的に同じです。代金の支払いは、事前にウォレットにチャージする必要がありますが、クレジットカードを登録して、事前にもしくは購入の都度必要に応じてチャージを行うか、コンビニや家電量販店などで販売されているプリペイドカードを購入して登録する必要があります。AndroidマーケットのようにGoogleの決済やドコモのspモード決済は利用できないので注意が必要です。


PlayStation storeでゲームを購入できる。アカウントはPS3などと共用可能。PS Networkに登録していない場合、ログイン画面から新規登録手続きをスタートできる

PlayStation storeでゲームを購入できる。アカウントはPS3などと共用可能。PS Networkに登録していない場合、ログイン画面から新規登録手続きをスタートできる


なお、storeの右上にあるコントローラーアイコンをタッチすると「PlayStation pocket」に戻ることができます。一つ注意したいのは、ゲームのダウンロードは3G回線では行えず、Wi-Fi接続が必須になることです。「PS store」の仕様上、20MBを超える容量のダウンロードは3G回線では行えないようになっていますが、現在公開されているゲームはすべてその容量を超えているためです。


ゲームの応答性はまずまず

Androidアプリ、PSタイトルとも、特にストレスなくゲームを楽しむことができます。Android側のアプリ動作のせいか、ゲームの処理のせいかは不明ですが、たまにゲームの応答が鈍くなることはあるものの、常に処理に時間がかかるようなことはありません。このあたりは、電話の着信やAndroidのシステム処理よりもゲームの動作を最優先にするわけにもいかないでしょうから、ゲーム専用機ではない以上ある程度は仕方のないことかと思います。PSゲームのプレイ中に着信があった場合、着信または通話の終了後にゲームを再開することができます。その他にも何か割り込みが発生すると、ゲームが中断され、「つづきから」を選ぶことでゲームが再開されます。


電話着信などの割り込みが発生すると、ゲームは自動的に中断。割り込みの終了後再開できる

電話着信などの割り込みが発生すると、ゲームは自動的に中断。割り込みの終了後再開できる


ゲームを途中でやめたい場合は、メニューボタンを押してサブメニューを表示させると、終了させることが可能です。このあたりの操作はPSPでPSのゲームタイトルをプレイしている際、PSボタンを押したときの挙動と同じなので、慣れている人ならあまり迷わずに済むと思います。


メニューボタンを押したら「終了」をタップ

メニューボタンを押したら「終了」をタップ


また、「Xperia PLAY」に最適化されていないアプリについても、通常のAndroidアプリとしてインストールが可能です。スライドキーパッドを利用してゲームをプレイできるかはアプリによって異なると思いますが、キーの割り当て自体はそれほど特殊な割り当てにはなっていないようですから、方向キーと○、×キーについては使用できる可能性は高いと思われます。


いくつかの非最適化ゲームアプリを試したところ、方向キーと決定・キャンセルについては問題なく機能しているようでした(ただし、すべてのゲームで意図したとおりの操作が行えることを保証するものではありません)。ちなみに以前andronaviでレビューした『RPG あやかしがたり – KEMCO』では、ちゃんとスライドキーパッドに対応して動作していました(開発元は現時点で動作対象機種には加えていません)。


ゲームキーが使用できなかったアプリについては、通常のスマートフォン同様、画面タッチや加速度センサーを利用した操作でプレイする形になるでしょう。また、今後は「Xperia PLAY」にも対応したゲームが増えていくことが期待できます。


ゲーム特化型スマートフォンとしては合格点

「Xperia PLAY」はゲームに特化しているスマートフォンというより、ゲーム機にスマートフォンとしての機能を融合したと言った方が適切かもしれないと思うくらい、PSのシステムとの親和性が高くなっています。とはいえ、ゲーム専用機であるPSPと比べると、システムの互換性の面で同一のものとは言えない違いはありますし、ゲーム機としての性能や使い勝手でも一歩及ばないところがあるのは否めないでしょう。しかし、スマートフォンであり、ゲーム機でもあるという「Xperia PLAY」の性格付けを考えれば、現状でも十分に合格点を与えて良い出来だと思います。


PSのコンテンツをAndroidをはじめとする環境に提供するプラットフォーム「PlayStation suite」が現状では発展途上であり、開発が進むことで環境面は大幅に変わっていくことも予想できます。現状ではPS3を母艦にしてデータ管理や共有は行えませんが、近い将来これも可能になると思われます。


「Xperia PLAY」には、伸びしろがたくさんあります。ゲーム周りを含めて今後どうなっていくかが非常に楽しみです。


次回は、「Xperia PLAY」のスマホとしての性能について詳しく説明いたします。お楽しみに。


さらに「Xperia PLAY」について知りたい方はこちらをご覧ください。