ビジネスアプリ特集:第3回「日頃のデータ管理から質の高いアウトプットを目指す」

2011年12月02日 15:08 by 山崎潤一郎
日頃の情報収集に加えて、データ管理も大切

日頃の情報収集に加えて、データ管理も大切

ビジネスアプリ特集の第3回目は、「データ管理」という視点で“役立つ”アプリを厳選して紹介します。


前々回は、良質なアウトプット実現への第一歩として、スピーディーで効率的な情報収集を紹介しました。しかし、いくら良質な情報を収集しても、日頃のデータ管理をおろそかにしていては、宝の持ち腐れです。効率的な情報収集とスマートなデータ管理は、モバイルインターネット時代を生き抜くビジネスマンにとって車の両輪と言えます。


すべて読めば、“デキる男”になれる!?


筆者おすすめのデータ管理アプリ

名刺管理


書類をデジタル化して管理


メモや付箋を管理


アイデアや会議は音声でメモ


写真のクラウド管理


Evernote

名刺、メモ・付箋、音声をデジタル化して一元管理
『Evernote』


スマートフォンでデータ管理を行う際、定番のビジネスアプリ『Evernote』は外せません。今回紹介する管理用途でも様々なシーンで役立ちます。まず、インストールしておいて損はありません。


名刺管理

人とよく会うビジネスパーソンにとって悩ましいのが名刺の管理です。せっかくカメラ付きのスマートフォンがあるわけですし、その機能やアプリをフルに活用した管理術を実践しましょう。相手から名刺をもらったら、なるべく早く本アプリの「新規ノート」からカメラで撮影し、「ノート」として保存しましょう。やることはそれだけです。無精な筆者は、それ以上何もしませんが、少し手間をかけてもよければ、タイトルや本文に相手の名前や社名などを入力するとよいでしょう。後から見つけやすくなります。


本アプリには、画像内の文字を光学的に認識する仕組み(OCR)が用意されています。これにより、名刺を後からアプリで人名、社名、メールアドレスなどの文字を入力して検索できます。さらに手書き文字を認識する機能も備えているので、名刺の余白にメモした言葉で検索することも可能です。ただ、日本語と比較して英文字の方が認識率が高いようです。下の図は「yamasaki」で検索し、筆者の名刺のメールアドレスがヒットしたところです。このように、『Evernote』を利用すれば、撮りっぱなしOKな手間いらずの名刺管理術が可能です。


Evernote:「新規ノート」で名刺を撮影するだけ(上)後から「yamaski」で検索するとメールアドレスがヒット(下)

Evernote:「新規ノート」で名刺を撮影するだけ(上)後から「yamaski」で検索するとメールアドレスがヒット(下)


付箋・メモ管理

筆者は、本アプリに名刺だけでなく買い物のレシート、アイデアを書いた付箋、パンフレット、雑誌のページなど、カメラで撮影できるものならなんでも“放り込んで”います。要不要はあまり深く考えず、頭の片隅に少しでも“ピッ”と来るものがあれば、とにかく撮影して保存しておくのです。


特にメモを書いた付箋を撮影して保存することが多いです。原稿を執筆していると、デスク前の壁が、ひらめきやアイデアを書き留めた付箋で埋め尽くされてしまいます。その仕事が終われば付箋は用済みで破棄しますが、そこに書かれたアイデアが後々の仕事で役に立つかもしれません。そこで1枚1枚の付箋を本アプリの「スナップショット」で記録して「ノート」化しているのです。題名や本文を付記するといった面倒なことはしません。とにかく処分する前に撮影し保存しておくだけです。実際に、後から「そういえば」と思い出し、以前の付箋が役立ったこともたびたびあります。


Evernote:壁一面に貼られた付箋にはアイデアがぎっしり(左)撮影した付箋は「ノート」として1枚ずつ保存(右)

Evernote:壁一面に貼られた付箋にはアイデアがぎっしり(左)撮影した付箋は「ノート」として1枚ずつ保存(右)


音声メモ

また、本アプリはちょっとしたボイスメモにもおすすめです。使い方は、いたって簡単。アプリを起動したら「新規ノート」をタップ。マイクアイコンをタップすると録音が開始されます。保存した音声は、スマートフォンからはもちろん、パソコンでも、専用ソフトを使うかサイトにアクセスするなどして聴き返すことができます。


Evernote:「新規ノート」のマイクアイコンをタップして録音開始(左)音声で記録したノートは、スピーカーのアイコンが付く(右)

Evernote:「新規ノート」のマイクアイコンをタップして録音開始(左)音声で記録したノートは、スピーカーのアイコンが付く(右)


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Bizcaroid Lite

名刺の情報からアドレスを作成する
『Bizcaroid Lite』


先ほどの『Evernote』と違って、名刺の情報をスマートフォンの電話帳へ簡単に登録したい場合におすすめです。名刺を撮影して情報を読み取り、スマートフォンの電話帳にテキスト情報として登録できます。つまり画像の中の文字をテキストデータに変換してくれるのです。また、Gmailのユーザであれば、パソコンの「Gmail」サイトの「連絡先」と「電話帳」の自動同期ができるので、読み取った名刺のデータは、オフィスのパソコンでも利用が可能です。郵便等で挨拶状などを送付する場合に利用しましょう。『Evernote』との連携も可能です。


Bizcaroid Lite:アプリを起動して名刺を撮影すると画像の解析を開始(上)項目別にテキスト変換された名前や社名等は「新規登録」で電話帳に登録可能(下)

Bizcaroid Lite:アプリを起動して名刺を撮影すると画像の解析を開始(上)項目別にテキスト変換された名前や社名等は「新規登録」で電話帳に登録可能(下)


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CamScanner -Phone PDF Creator

書類をキレイにPDF化!いつでもどこでも持ち歩く
『CamScanner -Phone PDF Creator』


職場では、書類のデジタル化が進んでいるとはいえ、まだまだ紙で提供される資料も多いのが実情です。紙で渡された資料を、単にカメラで撮っておくだけでもよいのですが、後で上司や同僚に見せる可能性があるものは、少しでもキレイにデジタル(PDF)化しておきましょう。


本アプリを使えば、撮影した書類のゆがみを取り、PDFとして保存・活用できます。会議でホワイトボードに書いた情報の記録や、カタログ・パンフレットの整理にも便利です。スマートフォンへのPDFの転送は、添付して自分宛へメール、下記で紹介するネットワーク・ストレージの『SugarSync』や『Dropbox』経由、パソコンとのUSB接続などを利用して行います。


CamScanner -Phone PDF Creator:書類を撮影して四隅のハンドル調整で余白等をカット(左)トリミングが完了したら画像の鮮明化が行われ文字等をハッキリと表示(右)

CamScanner -Phone PDF Creator:書類を撮影して四隅のハンドル調整で余白等をカット(左)トリミングが完了したら画像の鮮明化が行われ文字等をハッキリと表示(右)


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Adobe Reader

PDFをスマホに入れて移動中に読む
『Adobe Reader』


ビジネスの現場では、PDF形式の書類がやり取りされる機会も多くあります。また最近では、機器などのマニュアルもPDFで配布されることが多々あります。それらのファイルをスマートフォンに入れて持ち歩けば、いつでもどこでも内容を閲覧できます。ただPDFの場合、ページ数や掲載画像によっては、ファイル容量が大きくなることがあります。本アプリなら、拡大・縮小・ページ移動も簡単に行え、サクサクと閲覧が可能です。重要な書類も、いつでも好きなときに確認できて便利です。


Adobe Reader:アプリを起動するとSDカード内に保存されたPDFファイルのリストが表示される(左)読みたいPDFをタップして閲覧可能。複数ページがあっても快適に読める(右)

Adobe Reader:アプリを起動するとSDカード内に保存されたPDFファイルのリストが表示される(左)読みたいPDFをタップして閲覧可能。複数ページがあっても快適に読める(右)


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SHOT NOTE

メモは手書きに限る!という手堅い人にはこれ
『SHOT NOTE』


スマートフォンにメモをするよりも、従来通りの紙とペンのメモの方が便利な場合もありますが、行方不明になったり、目的のものを探すのに時間がかかったり、後の管理が大変です。そこでおすすめなのが『SHOT NOTE』です。


これは文具店などで販売されている専用ノートパッドにメモをすれば、本アプリから撮影してスマートフォンに取り込めます。そうすれば、メモを探し回ることもありませんし、後から簡単に検索が可能です。


使い方は簡単。まずノートパッドでメモを取り、上部の「No.」「DATE」欄に、メモに付けたい番号と日付を記入してください。数字がアプリのOCR機能でデータ化され、管理しやすくなります。あとは、専用アプリのカメラ機能でメモを撮影するだけです。その際、ノートパッドの四隅のマークを画面内の所定のポジションに合わせましょう。これにより斜め上のアングルから撮影したメモも、取り込まれた段階で真上から撮影されたように補正してくれます。また、鉛筆で書いたような薄めの文字や図であっても、ワンタップでコントラストの調整ができるので鮮明な画像にすることも可能です。


SHOT NOTE:専用メモパッドに書かれた図と文字の混在メモを撮影(左)取り込んだメモは補正で見やすくなった(右)

SHOT NOTE:専用メモパッドに書かれた図と文字の混在メモを撮影(左)取り込んだメモは補正で見やすくなった(右)


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VoiceRecorder

貴重な思いつきはすぐ吹き込んでテキスト化
『音声エディタ』


アイデアやひらめきは、文字でメモしておかないと必ずといっていいほど忘れます。ただ、スマートフォンのキーボード操作が苦手な人もいるかもしれません。 ならばボイスメモを録ってみてはいかがでしょうか。ちょっとしたアイデアを吹き込んだ一言二言のボイスメモなら聴き返しも楽ですし、実際に実行しているビジネスパーソンも多くいます。


「音声エディタ」は、話した言葉をテキストに変換してくれます。つまり、吹き込んだメモによって認識されたテキストを、コピーしたり、自分宛にメールで送ったりすることができます。さらに、翻訳機能も付属しているスグレモノです。


音声エディタ:「音声入力」をタップして文言を話すとテキスト化。仮想キーボードから手直しも可能(左)テキストは共有もできる(右)

音声エディタ:「音声入力」をタップして文言を話すとテキスト化。仮想キーボードから手直しも可能(左)テキストは共有もできる(右)


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Voice Recorder

ワンタップで録音すれば議事録作りがラクになる
『Voice Recorder』


ミーティングやセミナーのような長尺ものの録音には、より使い勝手のよいレコーダーアプリを利用することをおすすめします。筆者は『Voice Recorder』を使っています。アプリを起動し「Record」と「Stop」をタップするだけと、操作方法もシンプル。利用しているスマートフォンのマイクの性能に左右される部分はありますが、筆者の環境では感度もよく、周囲の音をよく拾っているので、大人数の会議の録音や議事録起こしにも十分使えます。


VoiceRecorder:アプリの起動後「Record」をタップするだけで録音を開始(左)「Stop」で録音停止し、名前をつけて保存する(右)

VoiceRecorder:アプリの起動後「Record」をタップするだけで録音を開始(左)「Stop」で録音停止し、名前をつけて保存する(右)


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SugarSync

写真を自動アップロード!同僚ともラクラク共有
『SugarSync』


現場で撮影した写真をオフィスにいる同僚や上司に送信する必要が生じた場合、通常ならメールへの添付を利用します。ただ機種によっては、1枚ずつしか写真を転送できません。こうなると、複数の写真を送りたいときにとても面倒です。そこで利用したいのが、「SugarSync」。ファイルを複数のパソコンやスマートフォンで共有できるクラウド型のサービスです。


さらに、アプリ版「SugarSync」には、ちょっとおもしろい機能が搭載されてます。それは、スマートフォンで撮った写真を、自動的に片っ端からアップロードしてくれるというものです。操作は、本アプリを起動してからメニューキーを押して「設定」を開き、「写真の自動同期」にチェックを入れておけばOK。チームや部署でアカウントを共有しておけば、社内の同僚はパソコン等でサイトにアクセスして写真を確認可能です。ただし、設定をそのままにしておくと、仕事以外のプライベート写真も撮った端から「SugarSync」にアップされてしまうので、仕事が終了したら自動同期を解除することを忘れないようにしましょう。


SugarSync:「写真の自動同期」にチェックを入れると自動でアップ(左)「写真」→「モバイルフォト」に保存された写真は他からも閲覧可能(右)

SugarSync:「写真の自動同期」にチェックを入れると自動でアップ(左)「写真」→「モバイルフォト」に保存された写真は他からも閲覧可能(右)


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みなさんもこれらのアプリを使って、ぜひ良質なアウトプットを目指してください。さらに詳しく知りたい方は、著者が執筆した「Android仕事便利帳―スマートフォンを使いこなす280の活用法」でもビジネスで使えるアプリやちょっとしたテクニックを紹介しているので、よろしければ参照ください。『Amazon.co.jp』などのネット通販や書店で購入できます。


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