お手軽Androidビデオ撮影術~第1回:基本テクニックを身につけよう~

2012年04月27日 10:01 by 一条 真人
これを読めば、スマホがビデオカメラのように使える!

これを読めば、スマホがビデオカメラのように使える!

Androidのカメラで動画も撮影できることは、すでにご存知だと思います。ただ、時間軸という要素が加わる動画撮影には、静止画とは異なる撮影テクニックが必要になってきます。


どう撮影するのかあまり意識していない人も多いと思いますが、いくつかの方法を身につければ、すっきりとした動画が撮れるようになります。


本記事では3回に渡って、Androidスマートフォンを使った動画撮影並びに編集方法をお届けします。家族や友達との思い出を動画としてきれいに収めましょう。今回は、Androidをビデオカメラとして扱うための基本的な撮影テクニックを、いくつかご紹介したいと思います。


Androidカメラの特性を知ろう

現在のAndroidのカメラは、単焦点で光学ズーム機能がないものがほとんどです。なかにはデジタルズーム機能を搭載した機種もありますが、基本的にズーム機能を使わない撮影を考えなければなりません。


そして、単焦点レンズを搭載したカメラの定番として、レンズが広角気味になっているのがベーシックです。これは室内を始め、限られた空間でも撮影できるなど、幅広い状況に対応しているためです。ちなみに、望遠や魚眼アタッチメントといった一部のAndroid端末向けのレンズが発売されており、これらを使ってバリエーションのある撮影もできます。


ビデオカメラアプリの基礎を学ぶ

Google Play」には、数多くのカメラアプリがありますが、現時点で動画撮影に関しては、端末に搭載されている標準のカメラアプリで十分です。


ホーム画面からダイレクトに動画モードを起動できる

ホーム画面からダイレクトに動画モードを起動できる

ただし、このアプリは初回起動時に自動的に静止画像の撮影モードで立ち上がり、動画撮影モードにわざわざ切り替えるのが面倒なので、『Camcorder Shortcut』というアプリを使うのがおすすめです。これは、ダイレクトに動画撮影モードで起動してくれるショートカットです。


また「MOTOROLA RAZR IS12M」のような一部機種では、同機能のアプリを始めから搭載しています。


カメラアプリを起動した際、Android4.0搭載端末では画面右のカメラか動画カメラのアイコンをタップして目的の撮影方法を選択。それ以前のバージョンではレバーで選択することで、静止画像と動画の撮影を切り替えることができます。


Android4.0搭載端末の撮影モード切り替えメニュー

Android4.0搭載端末の撮影モード切り替えメニュー


4.0もそれ以前のバージョンも、赤いボタンをタップすると動画撮影を開始。もう一度、タップすると停止します。


動画撮影モード画面。赤いボタンをタップして撮影開始

動画撮影モード画面。赤いボタンをタップして撮影開始


撮影設定について

カメラアプリは端末の機種によってカスタマイズされていることもありますが、その設定で重要なのは「カメラ切り替え」、「フラッシュモード」と「ホワイトバランス」、「解像度」の設定などです。なお、機種によっては設定がない項目もあります。ご了承ください。


  • カメラ切り替え
  • 現在のAndroidの多くは背面だけでなく、ディスプレイ側にもカメラ機能を搭載しています。自分撮りをしたいのであれば、ディスプレイ側の「フェースカメラ」を使って、映像を見ながら撮影するのが便利です。カメラ切り替えアイコンをタップすると、2つのカメラが切り替わります。


  • フラッシュモード
  • 夜間など、暗い場所での撮影ではフラッシュライトをONにすると光量を補うことができます。ただし、あまり強力ではないため、距離が離れると使えません。また、バッテリーの消耗が激しいので長時間撮影には向きません。


    フラッシュモード選択画面

    フラッシュモード選択画面


  • ホワイトバランス
  • 蛍光灯の光と太陽光線では同じ光でも色温度というものが異なっています。人間の目は光の色温度を自動的に補正しますが、カメラの場合、補正の設定が必要になります。


    通常は自動に設定しておけばいいですが、窓際(室内と室外の光が存在する)など異なる光が混在するような場所で撮影する場合、自分が撮影したいものにあたっている光の種類を手動で設定するのがおすすめです。


    ホワイトバランス設定画面

    ホワイトバランス設定画面


  • 解像度の設定
  • カメラによっては解像度を設定することができます。最近の機種では最高でフルHD(1,920×1,080ドット)で撮影できるものもありますが、撮影データが大きくなってしまうので、データを転送するのに時間がかかったり、より大きな保存容量が必要になったりするので、必ずしもいいことばかりではありません。


    YouTube』へのアップロードや、パソコンで手軽に再生するにはVGA(640×480ドット)程度の解像度のほうが扱いやすい場合もあります。


    解像度設定画面。高解像度から低解像度まで選択できる

    解像度設定画面。高解像度から低解像度まで選択できる


基本的なカメラワーク

被写体に向けてシャッターを押せばいい静止画像の撮影と異なり、ビデオ撮影にはいくつかの基本的なカメラワークがあります。これらを身につけることで、よりバリエーションのある、安定した映像を撮影することができます。


  • ホールド
  • まずは「ホールド」。これはカメラを動かさずにしっかり安定した映像を撮影するものです。これが上達すると、すべてのビデオ撮影がうまくなります。


    ビデオカメラの場合、右手にグリップバンドを巻いて、指で撮影ボタンを操作して片手で撮影することもありますが、スマートフォンの場合、左手でしっかりホールドするのが基本です。右手の指では撮影開始・終了の操作をする必要があり、常時両手でホールドを保つのが難しいので、左手メインでホールドするといいでしょう。


    スマートフォンでは、左手だけで安定するホールドポジションを見つけるのがおすすめ

    スマートフォンでは、左手だけで安定するホールドポジションを見つけるのがおすすめ


    また、下手なホールドをするとレンズ部分にすぐ指がかかってしまうので、上下の端に指を置くようにするといいでしょう。さらに、操作ボタンもあるため、どんな機種でも同じフォームでホールドできるわけではありません。自分の機種にあわせて、どこに指を置くといいか確認してください。


    右手は撮影操作をするため、ホールドに使いにくい

    右手は撮影操作をするため、ホールドに使いにくい


  • パニング
  • 左右、どちらか一方向にカメラを動かすのがパン(パニング)です。これはカメラを左右に動かすことで、広い範囲を撮影でき、そこがどんな所か?を紹介するのに向いています。また、「ここにこれがある」というような関連性を表現するためにも使えます。どこかに行った時に特徴的なものを撮影し、次に家族を写したりすると、「今日はここに来ました」という感じの演出ができます。


    パニングでは手先でスマートフォンを動かすのではなく、腕を動かさずにスマートフォンを体の前にホールドして体をゆっくりと回転させるようにすると、映像が安定します。周囲の情景を見せたいときは、ある程度ゆっくり動きます。これに対して、2つの関連性を見せたい時は1つのものを数秒撮影してから、ある程度素早く次の撮影物に移動するといいでしょう。



  • チルト
  • チルトはカメラを上下に動かす動作です。下から上に動かす動作をチルトアップと言い、高い建物などの高さを表現することができます。



    上から下に動かす動作はチルトダウンと言います。建物などを撮影した上で、カメラを地上にいる人に移動し、どこに来ているか演出することもできます。


  • (擬似)ズーム
  • ズームはズームアップして細かい部分を見せたり、何かを撮影してから周囲を写すズームアウトがあります。ほとんどのAndroidスマートフォンのカメラ機能自体は単焦点レンズなのでズームできませんが、カメラ自体を近づけたり、離したりすることで、多少のズーム効果を出すことができます。


    この場合も、できるだけ手先でカメラを動かさず、腕の動きを固定して体全体でゆっくり移動することで映像を安定させることができます。


  • 多角的に撮影する
  • イベントや旅行などで撮影する場合、つい目的のものだけを撮りがちですが、そのイベントやエリアを特徴づけるものなどを撮影しておくと、後で見た時や人に見せる時に、その場の雰囲気などを伝えやすくなります。


これらのカメラワーク全体のポイントとして、1つの物を撮影してからカメラを移動させるときに、はじめに写したものを2、3秒撮影してから移動すると、映像が落ち着くということを覚えておきましょう。


さらに、できるだけ腕を動かさずに体全体でカメラを動かすようにすると映像が安定します。特にパニングは自分が楽に動ける動作を見つけると、安定度が高まります。


また動画を撮影する場合は、目的のポイントよりも少し長く撮影しておくのがおすすめです。長くなった部分はカット編集できますが、撮影せずにいた場合、その部分はないままです。



以上の動画撮影の基本を覚えて、ぜひ様々な場所で撮影してみてください。いい映像が撮れたら、編集作業に挑戦です。次回は、カットなどのビデオ編集術をご紹介したいと思います。お楽しみに。