

HTC J butterfly HTL21
auより発売される「HTC J butterfly HTL21」は、HTCとauがガッチリタッグを組んで作られたハイスペックスマートフォン。
ハイスペックと言ってもただ単に“速いCPUを乗せて作りました”というスマートフォンではなく、様々なユーザの使い勝手や感触に応えられるように開発した結果、中身がハイスペック化されたそうです。
本端末が他とどう違うのか、発売前に触ってみたので「HTC J ISW13HT」との比較を交えながら、その魅力をお届けします。
なお、試用した端末は開発中の物であり製品版と異なる部分があるため、簡易的なレビューとなってしまう点をあらかじめご了承ください。
「HTC J butterfly HTL21」にひとめ惚れ必至!
美しい外観にひとめ惚れ
まずは外観から。5インチのディスプレイを搭載したことで、ボディーサイズが幅約71mm、高さ約143mmと、2012年5月に発売された「HTC J ISW13HT」(幅約66×高さ132)よりも大型化しています。
サイズは大きくなったものの、ディスプレイまわりの枠を狭くする狭額設計や、驚くほどの薄さを実現することで、サイズアップがマイナス要素とならない工夫がなされています。
スタイリッシュなボディ
下記画像でわかるように、右側面にはボリュームボタン、上面にはminiUIM/microSDカードスロット、電源ボタン、イヤホンジャックがあります。


側面の最薄部は約5mm、まるで薄い板のようだ
底面にはUSB端子。ディスプレイ下部にはセンサー式の戻る、ホーム、タスク切り替えボタンが並びます。miniUIMカードは、トレーに載せて差し込み、この下にはmicroSDカードスロットがあります。


本体底面(左)miniUIMカードは、トレーに載せて差し込む(右)
厚さは約9.1mm、さらにアーチ状の形状をしているため、両サイドの最薄部は約5mmと驚くべき薄さです。側面にラインを入れてメリハリを付けることでサイドが際立ち、薄さが前面に押し出されています。
手にしてみると、とにかく薄くて5インチのスマートフォンとは思えないほどのフィット感に驚きます。
薄さの秘密
一般的にスマートフォンを構成するパーツは「液晶ディスプレイパネル」、「メイン基板」、「バッテリー」(バッテリー交換可能な機種はバッテリーの間にボディー素材やリアカバーが入るため、さらに厚みが増す)の順に重ねていきます。
しかし、本端末は「液晶ディスプレイ」、次に「薄くしたバッテリー」、一番下に「細長くしたメイン基板」とすることで、中央の基板部分が最厚となるもののサイドに関しては驚くほどの薄さを実現しています。
なおバッテリーが中心に収納されているため、従来の端末のようにバッテリーの取り外しができません。


背面は全体的に緩やかな曲面となっている
端末を選ぶ際は、ぜひ手にとって「持ちやすい」、「しっくりくる」といった感触面を様々な端末と比較して欲しいと思います。長く使うモノなので、この感触は実は大事な要素です。
なお、選べるカラーは、レッド、ブラック、ホワイトの3色。美しいデザインと個性的なカラーが用意されているので本当に悩ましいですね。


手にしたサイズ感。男性でも片手持ち(固定)では、ディスプレイ上部、下部までさすがに指が届かない
中身にも惚れぼれ
すでに本端末の美しいデザインと薄さにひとめ惚れしつつありますが、まだまだ紹介しなければいけないことがあります。
「HTC J butterfly HTL21」のキャッチコピー「ひとめ惚れの予感です。気持ちよすぎるHTC。」とあるように、そのUIにまず惚れてしまいます。
ディスプレイが美しい
5インチの大画面は、ドット感の全くない美しい表示がすばらしい!主流となっているHD(1280×720ドット)ディスプレイでも十分きれいですが、それを越えるFHD(1920×1080ドット)の滑らかさはギラツキもなく、まるで慣れ親しんできた印刷物のような印象があり、驚きよりも普通に感じてしまうかもしれません。
解像度がFHD(full high definition : デジタルテレビ放送のような映像を表示できる画面解像度)ながら、ホーム画面はもちろんWebページやGoogleマップのスクロールなど、指先の動きを滑らかに追従します。解像度が上がると、いわゆるモッサリとなるものですが、まったくそれを感じさせません。


紙の地図のように滑らかなマップ。大型店舗の場合、トイレの位置がわかるなど役に立つ
FHDということで、Googleマップの地図の細かさや情報量などは、移動が多いビジネスマンの即戦力になりそうです。プリントした写真より鮮明に見えるので写真を楽しむのもよいでしょう。


デジタルカメラで撮影した写真を見るビュワーとして使う
ギャラリー内のスライドショー表示は、写真が1枚1枚降ってくるようなおもしろい効果も用意されているので、これもぜひチェックしてみてください。


ギャラリーは端末内のデータ以外に、オンラインストレージ内の写真の閲覧も可能(左)写真が降ってくるスライドショー(右)
動画の視聴がスムーズ
大画面テレビと同じ解像度のディスプレイということで、縦横比を含めて動画の視聴にも最適です。
動画プレイヤーは、再生中に画面をタップするとシャッターボタンが表示されるので、好きなシーンのスクリーンキャプチャを簡単に撮れるようになっています。ちょっとおもしろい機能です。
本端末を手に持ちながら動画を観ていると、薄い板のようなデザインと狭額設計のため、まるで手のひらに映像が映し出されているような不思議な感覚になります。「未来」がやっと「現実」になったような、そんな気持ちになります。


右のシャッターボタンで動画再生中にキャプチャ保存できる
「HTC J ISW13HT」からの進化点
高速通信に対応
前モデルである「HTC J ISW13HT」からの進化点の一つが、auの4G LTEに対応したことです。前モデルではWiMAXという強みがありましたが、本端末の4G LTEは受信最大75Mbpsの高速通信が可能となっています。
筆者の自宅ではWiMAXで平均1.6Mbps程度でしたが、4G LTEなら10Mbps以上出ており、メリットが十分感じられました。
まだまだユーザ数が少ないこともあるため、つながりやすさや速度面など未知数な部分もあるものの、居住地域もauの4G LTEに対応しており、近所に出歩く際も高速通信が可能である事もうれしいポイントです。
カメラ機能が秀逸
「HTC J」といえば、カメラ機能、連写機能と言うぐらいCMでもプッシュされていました。
本端末のカメラは、シャッターボタンを押している間は連写される機能や、今人気のデジタルフィルター系の効果もそのまま引き継がれています。
使用できる代表的なフィルタは、ビネット、ドット、ビンテージ、白黒、ポスタライズなど。これらの機能は一部のデジタルカメラにも搭載されていますが、その処理能力の高さから、本端末では効果をONにした状態でも滑らかにプレビューが行えます。確かに、クアッドコアCPUのデジタルカメラは聞いたことがありませんね。


連写機能を使えば決定的瞬間を逃さない(左)デジタルフィルタはすぐに使えるようシャッターボタンのそばにレイアウトされている(右)
フロントカメラは、自撮り用途がさらに強化されており、友達4人が全員入る広角レンズが搭載されています。記念撮影的な用途はもちろんですが、手を伸ばさずに自撮りができるため、屋外でもあまり目立つことなく撮影可能です。
画面のどこをタップしてもシャッターが切れる「全面シャッター」に設定することで、画面をタップして3秒後に撮影されるセルフタイマー機能も使えるので、これもぜひ活用して欲しいです。


広角レンズとなったフロントカメラは、グループ撮影に活躍する
その他、ミュージックプレイヤーはプレイリストの作成も簡単。専用の設定画面からBeats Audio機能をONにすると、凝縮感のあるパワフルなサウンドが楽しめます。


プレイリストを作成(左)設定画面(右)
いかがでしたでしょうか?「HTC J butterfly HTL21」は、スペックで選んでも最高のスマートフォンである事は間違いありませんが、サイズ感や感触、ディスプレイのきれいさ、軽快な動作などを体感することで、本当にひとめ惚れしてしまうそんなスマートフォンです。
ぜひ店頭の実機で、その美しさに触れてみてください。
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