

NTTドコモ2013春モデルの注目機種「Xperia Z SO-02E」
NTTドコモのNEXTシリーズとして発売される「Xperia Z SO-02E」は、約5.0インチのフルHD(1080×1920ドット)ディスプレイと1.5GHzクアッドコアCPUを搭載した、この春ドコモがイチオシする高スペックスマートフォン。
昨年はまだクアッドコアCPUやフルHDディスプレイ搭載端末が少なかったですが、先月発表されたドコモの2013年春モデル全9機種に、クアッドコアCPUが搭載され、うち5機種にフルHDディスプレイが搭載されました。
このように性能が横並びになると、各端末の個性が重要になってきます。そこで、今回は新しいXperiaにどのような個性があるのかチェックしてみたいと思います。
大きくても違和感を感じさせないデザイン


フルHD表示ならドコモのPC版トップページが1画面内で収まり、文字もしっかりと描画される
ついこの間までは“HD(720×1280ドット)ディスプレイを搭載してより見やすく!”と紹介していましたが、フルHDディスプレイともなると肉眼ではドットを識別することが難しい程の高精細となり、印刷物以上に文字や写真が美しく表示されます。
本端末のスクリーンショットをPCのフルHDモニターで表示すると、画像が荒れることなくきれいに見られ、その美しさを実感できます。PCのモニターで取り扱っている情報量が、片手で持てるサイズになっても見られるのは凄いことだと思いませんか?
このようにフルHD化され、ディスプレイサイズが約5.0インチと大画面化したところから、各端末はこの大画面とどう共存していくかを模索しているように思えます。Xperiaの出した答えは、1枚のガラス板のようなデザイン。


角の取れたフレーム構造の中に面で構成されたパーツが埋め込まれたデザイン。端末の正面右下にあるストラップホールもデザインのアクセントになっている
ボディサイズが大きくなることは避けられませんが、それをデザインのマイナス要素とせず、フラットなボディデザインを約7.9mmまで薄型化することで、大きさに対する薄さから相対的にこれまで以上に薄く感じられます。


側面の電源ボタンはデザインだけではなく、手にした時に端末の正面・背面の向きが分かり、そして操作しやすい点が特徴
AV機器として使いたい:カメラ・ビデオ編
デジカメに匹敵するような多彩な機能を持つことから“Xperiaといえばカメラ”、というイメージがあります。そして本端末では、このカメラ機能がさらに進化しています。
被写体、明るい・暗い、遠い・近いなど、様々な状況から最適な画像処理を行う「プレミアムおまかせオート」に「赤ちゃん」、「スポットライト」、シーンセレクションには「グルメ」、「美肌」、「ペット」が追加されました。


デジカメと同じ「プレミアムおまかせオート」をはじめとする多彩な撮影機能を搭載


「おまかせオート」なら発色だけでなく、明るさもきれいにコントロールされる(上)ほとんど真っ暗な駐車場も手ブレせずに、これだけ明るく映し出せる(下)
これらの機能は単に写真がきれいになるように最適化されるだけではなく、例えば予想できない動きをする赤ちゃんを顔認識しながら追尾してシャッターチャンスを逃がさないようにするなど、撮影をアシストするように動きます。


シーン自動認識で撮影をアシスト
これまでのXperiaシリーズに搭載されている「ピクチャーエフェクト」も健在です。


「ピクチャーエフェクト」機能は、仕上がりが事前に確認できるカタログ表示で使いやすい


「ピクチャーエフェクト」の「スケッチ」(上)「ミニチュア」(下)
動画は、これまでも美しいフルHDムービーが撮影可能でしたが、新たに「HDRビデオ」が追加されました。逆光や窓辺など、輝度差が激しく明るい部分が真っ白に飛んでしまうようなシーンでも、きれいに撮影することができます。
しかも高度なHDR(ハイダイナミックレンジ)技術を、本端末はリアルタイムで処理する驚きのパフォーマンスを見せてくれます。


逆光時の通常のムービー撮影では、背景が白くなってしまう(上)HDRムービーなら、遠景や地面の色がしっかりと出る。しかも影の色の濃さは変わっておらず、単純に暗くしただけではないことがわかる(下)
撮影した写真やムービーをより美しく楽しませてくれるのが「モバイルブラビアエンジン2」です。
単純に色が派手になったり、コントラストが上がってメリハリが付くのではなく、映像をリアルタイム分析して、例えば人物の肌は自然な色を保ちつつ、背後に広がる風景は色鮮やかに細かく調整しています。


モバイルブラビアエンジン2あり/なしを実際の表示で比較。同じ写真でも色合いや深みが増していることがわかる
録画した番組を本端末で視聴することもできるので、美しい映像が楽しめる“手のひらブラビア”としても十分価値があります。


ボディカラーに合わせた卓上ホルダが付属。動画視聴の他、フォトパネルとしても楽しめる
AV機器として使いたい:オーディオ編


細身の文字フォントや○と線で構成された美しいデザインの「WALKMAN」アプリ
Xperiaシリーズはこれまで外観デザインだけではなく、UIを含むグラフィックデザインも大切にしてきました。それを実感できるのが「WALKMAN」アプリです。
本アプリは「Xperia GX SO-04D」から搭載されていますが、本端末の美しいデザインにマッチしており、ひとつのパッケージとして感じられます。
楽曲に合わせて美しいグラフィックスが表示される「ビジュアライザー」は、ソニーらしいとがった機能でお気に入りのひとつです。


「ビジュアライザー」は、見て楽しむ音楽機能
もちろん、WALKMANの名を冠していますので、専用機のような音質をコントロールする「イコライザー」、キレのある高音・パワフルな低音が楽しめる「ClearAudio+」、「クリアステレオ」、「xLOUD」などが搭載されています。


ジャンル別にプリセットされた「イコライザー」は、自分の再生環境に合わせてカスタマイズすることも可能
WALKMAN専用機を持っている筆者がよく使うおすすめの機能は「おまかせチャンネル」です。
これは楽曲のビートや音程などを解析することで、「朝のおすすめ」、「昼のおすすめ」など時間帯に合った楽曲や、「メロウ」、「アップビート」、「エモーショナル」、「リラックス」など、今聞きたいシチュエーションを指定すると楽曲を選曲してくれるおもしろい機能です。


楽曲をたくさん持ち歩く人におすすめの「おまかせチャンネル」(左)聞きたい気分にあわせて音楽を楽しむことができる(右)
本体のROM容量は16GBですが、64GBのmicroSDXCに対応していますので楽曲をたっぷり入れて楽しむことができます。


カナル型のステレオヘッドセット「MH-EX300AP」が付属する
これまでのスマートフォンは、ネットワークとの接点として便利に活用してきました。その中で本端末の立ち位置は、文字だけではなく写真や動画・音楽・電子書籍などをクラウドでより美しく楽しめます。
AV機器などとの連携においても、Xperiaらしい美しい音や映像で楽しめる守備範囲の広い、満足度の高いスマートフォンであると感じました。
気になった方は、ぜひ購入してその手で確かめてみてください。
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