今回は筆者の住んでいる地域を管轄している、東京電力の料金で計算してみます。ちなみに筆者の自宅では、「従量電灯B」という契約をしています。
この「従量電灯B」は、最初の120KWh(キロワット時)までは1KWh(=1,000Wh)あたり18.89円(平成25年7月現在)となっています。これをベースとして計算します。
1回のフル充電にかかる料金の計算方法は、以下のようになります。
6.9(Wh) ÷ 1,000(Wh) × 18.89(円) = 約0.13(円)
結果は1回あたり0.13円(理論値)となります。しかしながら、充電ロスを考慮すると、「ほぼスマホ」を1回フル充電した場合、約0.2円の料金が発生していると考えてよいでしょう。
もちろん、毎回バッテリーをゼロから満タンまで充電しているとは考えにくいので、例えばバッテリー残量50%の状態から充電すると、約0.1円という計算となります。
なお充電ロスについては、あくまでも参考値であり、コストは多めに考えています。
「ほぼスマホ」を充電した場合の料金
(1日1回バッテリー0%から100%へ充電)
1日 | 約0.2円 |
1ヶ月(充電30回) | 約6円 |
1年間毎日充電 | 約73円 |
※東京電力管内 従量電灯B 120KWh以内として、平成25年7月現在の料金で計算しています。
【タブレット編】
では、大容量バッテリーを搭載しているタブレットではいかがでしょうか。


手持ちの「dtab」で検証。タブレットの充電費用はどれぐらい?
「dtab」は、バッテリー容量が3.7V 6,020mAhとなっています。つまり、Wh(ワット時)に換算すると、
3.7(V) × 6,020(mAh) = 22,274(mWh)(約22.3Wh)
となり、これをベースに計算すると、下記の結果となります(充電ロスとしてスマホと同様に6割程度上乗せしてみます)。
「dtab」を充電した場合の料金
(1日1回バッテリー0%から100%へ充電)
1日 | 約0.7円 |
1ヶ月(充電30回) | 約21円 |
1年間毎日充電 | 約255円 |
※東京電力管内 従量電灯B 120KWh以内として、平成25年7月現在の料金で計算しています。
つまり、バッテリー容量の大きい「dtab」を1年間毎日充電しても缶コーヒー2本分程度という計算となります(もちろん、これは計算上の料金であり、実際には差が出てくると思われますので、あくまでも目安として考えて下さい)。
充電方法でどれが経済的なのかメリット、デメリットを考えてみよう
さて、ここまでの内容でスマホを充電した場合、年間でも70円、タブレットでも250円程度だということがわかりました。そこで、今回は3つの充電方法を比較して、メリット、デメリットを考えてみようと思います。
今回比較するのは、「AC充電器」「充電式モバイルバッテリー」「乾電池式モバイルバッテリー」の3つです。


一般的な3つの充電方式で考えてみよう
まずはコストで考えてみましょう。初期費用は以下のようになります(商品の詳細は文末で紹介)。
AC充電器 | 1,409円 |
充電式モバイルバッテリー | 1,880円 |
乾電池式モバイルバッテリー | 1,327円 |
充電式モバイルバッテリーが最も初期費用が高いという内容となります。乾電池式は、電池付きで1,327円程度です。
続いて、充電1回にかかる費用を計算します。ここで注意しなければいけないのは、充電式モバイルバッテリー。
まずはモバイルバッテリーに充電しなければいけないので、まずそこで充電ロスが発生します。そこからスマホへ充電しますので、さらにロスが発生することを考慮しなければなりません。
充電式モバイルバッテリーは容量3.7V 2,500mAhのものを参考としていますので、約9.3Wh(ワット時)となります。つまり、モバイルバッテリーを1回フル充電するのにかかる料金は、充電ロスとして約6割上乗せで約0.28円となります。
この充電式モバイルバッテリーで、バッテリー容量2,000mAh程度のスマートフォンを1回フル充電できるものとします。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、充電にかかるコストは以下のようになります。
ここで利用するスマートフォンは、先ほども登場した「ほぼスマホ NE-200」としましょう。
充電1回 | 1ヶ月(充電30回) | 1年間毎日充電したとして | |
AC充電器 | 約0.2円 | 約6円 | 約73円 |
充電式モバイルバッテリー | 約0.28円 | 約8円 | 約102円 |
乾電池式モバイルバッテリー | 105円 | 3,150円 | 3万8,325円 |
※東京電力管内 従量電灯B 120KWh以内として、平成25年7月現在の料金で計算しています。乾電池は1回にかかる購入を105円としています。
乾電池方式は充電にかかる料金がものすごく高額になりますので、おすすめできません。普段から使うということであれば、エネループなどの充電ができる乾電池を利用したいところ。料金で最も手頃なのは、やはりAC充電器ということになりますね。