

スマホ疲れが溜まっている、編集部えびすがストレッチを教わってきました
みなさんは、スマホを1日どれくらい使っていますか?
通勤時にネットサーフィンやゲームに動画鑑賞を、昼休みは『Facebook』や『LINE』をチェック、帰宅後も触っていれば、トータルでかなりの時間使っていることになります。
その時、どんな体勢で画面を見ていますか?
間違った体勢、姿勢で見ていると、体に負担がかかります。そして、首や肩、腰が痛くなってきます。
そうならないために、オフィスでできるお手軽ストレッチを、メディカルトレーナーの注連内(しめのうち)博之先生に教えていただきました!
目次
スマホを使う姿勢に危険が潜む
早速ですが、下の写真をご覧ください。


猫背で首がうつむいた悪い姿勢(左)背筋をピンと張った良い姿勢(右)
あなたは、どちらの姿勢でスマホの画面を見ていますか?大抵の人が左の姿勢になっているのではないでしょうか。
このダラッとした姿勢にこそ危険が潜んでいると、注連内先生は言います。
「スマホを見る時にうつむいてしまうと、背中が丸まって猫背になります。人間の姿勢は、背骨がS字になっているのが理想的です。猫背になることで姿勢が崩れ、次第にストレートネックや背骨の歪み、腰痛を引き起こすことになります。これは、スマホを長時間使う人ほど起こりやすいです」。
先生の言葉に、ストレートネックというのがありました。これは一体どういうものなのでしょう?
「元々弯曲を描いている首が、まっすぐになっていきます。肩こり、頭痛が起きたり、寝違いを起こしやすくなります」。


ストレートネックのイメージイラスト。右の骨がほぼ真っ直ぐになっているのがわかる
スマホを見る時の姿勢には、十分に注意が必要です。
毎日のスマホ使用状況をチェック
ストレッチのやり方を説明する前に、まずは現在のスマホ使用状況をチェックしましょう。1日の使用時間や日々の生活スタイルを思い返してみてください。
- 1日にスマホを見ている時間が2時間以上
- そのうち、休みなくスマホを使う時間が1時間以上
- 1日に座っている時間が4時間以上
- 1日にしている運動(ウォーキング程度で可)が30分以下
- スマホを持つ手がしびれる
上から4つ目までの項目で、1つしか当てはまらなかった方は、まだまだ大丈夫です。上から4つまですべて当てはまった人は、要注意です。本記事で紹介するストレッチすべてを毎日やるようにしましょう。
最後の項目に当てはまった方は、今すぐ最寄りの治療院に行くことをおすすめします。
3つのストレッチで体をほぐそう
では、ストレッチの方法を説明していきます。全部で3つあります。
あなたの気になる部位はどこ?
実際にストレッチを行う際、以下のことを意識してください。
- 体の姿勢はまっすぐをキープする
- 体はゆっくりと動かす
- 腕で押す、腕を伸ばす等の動作は、痛くならない程度に行う
- 深呼吸時は息を止めない
どれも重要なことですので、しっかり覚えておきましょう。注連内先生は、よりよい効果が出るために回数を行うことと、続けることが重要だと言います。
「ストレッチは、それぞれ2セットもしくは3セット行ってください。3つのストレッチすべてを毎日、仕事前・仕事中・仕事後に行うのが理想です。ストレッチ自体にリラックス効果がありますので、できる限り行うことをおすすめします」。
1.首(1セット/20秒)
まずは、常にうつむいて疲れている首をストレッチします。首から肩にかけて伸ばしていきます。
1.左肩に向けて、首を真横にゆっくりと倒します。
2.右側頭部に左手を添えます。
3.大きく深呼吸をしながら、ゆっくりと10秒カウントします。
4.カウント後、左手を元に戻し、首を中央に戻します。
5.右肩に向けて、首を真横にゆっくりと倒します。
6.左側頭部に右手を添えます。
7.3.と同様の動きを行います。


首を伸ばすストレッチ。左右順番に片方ずつ倒して行う
ワンポイントアドバイス
「首を伸ばす時に、首のつけ根と肩の先が広がる感覚を確認してください。無理に引っ張ると首を痛めてしまいますので気をつけましょう」。
2.胸まわり(1セット/1分)
続いて、猫背の姿勢で固まっている胸まわりを伸ばします。
1.背筋をまっすぐにして、手をうしろに伸ばします。
2.手の平を上に向けて組み、そのまま腕を上げていきます。
3.大きく深呼吸をしながら、ゆっくりと30秒カウントします。
4.腕を元に戻します。


手のひらを上にして、腕を上げていく
5.1.と同様に手を後ろに伸ばしたら、今度は手の甲を上に向けて組み、そのまま腕を上げていきます。
6.3.4.と同様の動きを行います。


今度は手の甲を上にする。体が堅いと上まで上がりにくい
ワンポイントアドバイス
「背筋を伸ばすことはもちろん、胸を張ることを意識してください。それだけでも伸びが変わってきます。できれば、腕が背中に対して90度まで上げられるのが理想です」。
3.腰まわり(1セット/1分)
最後は、腰まわりです。腰を伸ばして腰痛を避けましょう。
1.下半身を正面に向けたまま、右側に腰をひねります。
2.椅子の肘掛けや背もたれなど、支えられる所に手を添えます。
3.さらに体を捻ります。腕を使って捻っても構いません。
4.背筋をまっすぐにして、大きく深呼吸をしながら、30秒カウントします。
5.体を元に戻します。
6.下半身を正面に向けたまま、左側に腰をひねります。
7.2.~5.と同様の動きを行います。


左右交互に捻っていく
※動画が見られない方はこちら
ワンポイントアドバイス
「腰は無理に捻り過ぎないこと。捻ることで悪化することもあります。特に、腰痛持ちの人は無理をしないように注意してください」。
これらを毎日繰り返せば、少しはラクになれるはずです。あとは、日頃からの姿勢にも気をつけたいところです。
「最初に見た画像の右側が、座った時にスマホを見る理想的な姿勢です。スマホの画面は目線より正面ではなく、およそ5~10度下に合わせればOK。持つ手が疲れたら、休憩を挟むようにしましょう。無理は禁物です。家では、机の上でスマホスタンドに置いて見るとよいです。目線もできるだけ目の高さに近い方がいいです」
ストレッチも姿勢も、少し気を配るだけでできることです。体がラクになるだけでなく、心もリラックスできて仕事が捗るかもしれません。
一石二鳥にも三鳥にもなるこのストレッチ、ぜひお試しください!
※今回紹介したストレッチは、あくまでもひとつの方法です。効果は、個人によって異なります。
スマホを見る時の負担を減らしましょう!
注連内 博之(しめのうち ひろゆき) |
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鍼師・灸師・メディカルトレーナー。マッサージ、ストレッチ、鍼灸などを使った治療から、運動も取り入れた全身調整による不調改善も行う。横浜国立大学 ラクロス部のストレングス&コンディショニングトレーナーなどを歴任し、現在は横浜市内のフィットネスジムにてパーソナルトレーナーを勤める傍ら、同市内の専門学校にて不定期で指導も行っている。 |
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