

Gレンズを搭載した「Xperia Z1 SO-01F」のカメラの性能はいかに!?
NTTドコモから発売されたソニーの「Xperia Z1 SO-01F」(auは、「Xperia Z1 SOL23」。共に以下、Z1)は、フラッグシップ機であった「Xperia Z SO-02E」の進化版です。
約5.0インチのフルHD(1,080×1,920ドット)ディスプレイはトリルミナス® ディスプレイ for mobileの採用でさらに美しく、CPUはMSM8974/2.2GHzクアッドコア、バッテリー容量は2,330mAhから3,000mAhへ約30%も増加しました。
カメラは有効画素数約1,310万画素から約2,070万画素へ、大幅に進化。今回は、このカメラの性能を中心にレビューします。
目次
メタルフレームでより持ちやすくなった!
外装は、キャップレスのイヤホンジャックを搭載し、防水性もIPX5/7等級からIPX5/8等級へ進化しています。


「Xperia」シリーズでは初となるキャップレスの防水イヤホンジャック
「Xperia Z SO-02E」では電源ボタンのみがアルミ素材でしたが、「Z1」ではボディ全体がアルミ削り出しの継ぎ目のないものに変更され、角のない柔らかい手触りに変更されたため、大画面でも持ちやすくなっています。


「Xperia Z SO-02E」よりも大きくなっているが、女性でも片手で扱える
また、表裏のガラスとボディが密着し、デザイン性が向上した印象です。それに伴って重量バランスも最適化され、世界最高峰のスペックを誇るスマートフォンに仕上がっています。


表裏のガラスとボディが密着した美しいデザインも魅力
「Z1」の麗しきボディを守るグッズもチェック!
豊富なカメラアプリのメニュー
「Xperia Z SO-02E」以上に使いやすくなっている「Z1」ですが、今回もっとも推したいのがカメラの性能です。主な特徴は、以下の3つ。
- 被写体の質感をそのまま記録する、暗所にも強いソニー製Gレンズ
- 広角27mm相当のレンズで狭いところでも撮りやすい
- 拡大してもキレイな全画素超解像 3倍ズーム
またカメラアプリは、シャッターを切った瞬間と前後各30枚の合計61枚を高速で連写する「タイムシフト連写」や、ディスプレイに映る画像に様々な効果をつけて撮影できる「ARエフェクト」などが追加され、かなり進化しています。
「Xperia」シリーズではおなじみの、設定をしなくても簡単に撮れる「プレミアムおまかせオート」もちゃんと付いています。


カメラには、多彩なアプリを搭載(左)「個人顔登録」といった機能もあり、もはやカメラ専用機並み(右)
続いては、マニュアルモードです。「プレミアムおまかせオート」よりも細かいメニューが使えるようになります。


フラッシュは基本的な機能の他に「照明」が追加(上)解像度やセルフタイマー、手ブレ補正など基本機能も完備(下)
このように設定をカスタマイズできるのは「Xperia」シリーズの特徴ですが、進化した性能と追加機能の豊富さで表現力が一段と増しています。
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ソニー製Gレンズの搭載で次世代の美しさを残す
「Z1」には、コンパクトデジタルカメラと同等の大型CMOSセンサーが搭載されています。その特徴をさらに引き出すのがGレンズの存在です。


何気ない景色も美しく切り取られる
抜けるような青いグラデーションの空とビルの表現力はコンパクトデジタルカメラそのもの。建物の鋭角な線と美しいグラデーションの青空という相反するものでも見事に再現されています。
「今」の感動を瞬時に撮れる、究極のカメラです。
暗いところでもノイズに強い
大きな木に囲まれた暗い場所でもキレイに撮れるのも特徴の1つです。F2.0という明るいレンズを搭載しているため、一般的なスマホのカメラよりも約1.5倍明るく撮れます。


大きな木に囲まれても、空の色がクッキリと出ている
といっても単に明るくなるのではなく、質感も同時に記録できます。


テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」でおなじみの北原照久さんが館長をしている「ブリキのおもちゃ博物館」の裏庭
影になっている場所でも、テーブルのディテールがわかりますね。
風景だけでなく、モノの存在感までも撮れる
年代物の車は、時と共に存在感が増します。ソニー製Gレンズは、その存在感も記録に残せます。
車体の上下には、微妙な凹凸の錆が見られます。今までのスマホのカメラなら、単なる凹凸、単純に色が違うくらいの表現だったかと思います。大型CMOSセンサーと微妙な光を受け入れられるレンズだからこそ実現した表現力です。


写真では表現しにくい車の錆まで写せた
接写性能はまずまず
続いて、食べ物の写真も撮ってみました。店内はやや暗く、蛍光灯と電球の光が混在している難しい条件です。ここで敢えて接写をしてみました。


大船で人気のクロックムッシュ。チーズにピントをあてて撮影
チーズや野菜の存在感は見ての通りリアルです。明るいレンズは、焦点の周辺が自然にボケることも特徴のひとつです。野菜の写真を見てください。パプリカにピントをあわせたので、手前の葉がキレイにボケています。


一眼レフのようなボケ味が出せるのも強み
基本性能は他社製品と比べてダントツで、スマホに贅沢なカメラが搭載された「Z1」、非常に満足度の高い機種です。
動画は揺れる場所でもブレずに撮れる
高性能カメラが内蔵された「Z1」を手にしたら、色んなものを撮りたくなりました。そこで、観光スポット・江の島へ行くことにしました。
「Z1」には動画のブレを補正する「SteadyShot」が搭載されているので、モノレールで動画を撮影してみました。
※動画が見られない方はこちら
ご覧のとおり、揺れる車内でも比較的キレイに撮れることがわかりました。
路地でズーム撮影を比較
江の島の路地では、ズーム撮影の実力を検証しました。
通常のデジタルズームでは、画像を拡大すると粗い写真になってしまいますが、「全画素超解像 3倍ズーム」はキレイなままでズームできて優秀です。デジタルズームの補正もさらにパワーアップしています。


通常(左)全画素超解像 3倍ズーム(中)デジタルズーム。これだけズームしてもそこまで画質に崩れがない(右)
目の前にあるモノの質感を撮る
続いて、接写機能を使ってコケを撮影しました。通常の撮影では難しい質感の表現を接写することで可能にしています。


接写するとコケの質感がよくわかると思う。風景や人物では得られない、接写ならではのリアリティ
たまたま見つけたモノに心ときめくのも街歩きならでは。そんな楽しい時間をそのまま残せるのはうれしいですね。
夕暮れの感動を忠実に再現
夕暮れの景色があまりにも美しかったので、撮影してみました。この日は雲も多く、撮影には不向きな光量でしたが、見事に美しく撮れています。マニュアル設定で少し調整をすれば、目で見た感動をそのまま残せました。


海に映る太陽の光もきれいに撮れている。ホワイトバランスを太陽にし、明るさは-0.3に設定した
暗い街並みで高感度レンズの実力が発揮
撮影に没頭していたら陽が暮れてしまいました。もう撮影は難しいかと思ったのですが、「Z1」のソニー製GレンズはISO6400まで上がる高感度です。そこで、夜の街並みを撮影しました。
暗いところでは人工的な灯りで全体が白っぽくなりがちですので、少し感度を落としてそれぞれ質感が出るように調整しています。


マニュアルで調整して撮影。ホワイトバランスを太陽にし、明るさは±0に設定(左)ホワイトバランスを蛍光灯にし、明るさを-0.3に設定(右)
従来のスマホのカメラなら真っ暗に潰れてしまうかザラザラとした画像になりがちですが、「Z1」はひと味違います。


どちらもホワイトバランスを太陽のアイコンに設定。明るさ+1で撮影(左)明るさ+0.3で撮影(右)
最後の写真は、ほとんど灯りがなく、しかも建物までの距離がありますが、美しく輝いている風景を切り取ってくれました。


こちらもマニュアルにて、ホワイトバランスを太陽のアイコン、明るさは-1で設定。夜景も美しく撮影できた
江の島を散歩しながら「Z1」で撮影してみましたが、キレイに撮れることで、撮影がより楽しくなりました。また、オートフォーカスが素早いのも特徴です。なかなかピントが合わない場合は、明るいところにピントを合わせてから画角を決めるのがうまく撮れるコツです。
「Z1」のカメラは、かなり優秀でおすすめです。購入された方、考えている方は、ぜひ旅のお供にたくさん撮影してください。この楽しさがわかると思いますよ。
「Z1」について詳しくは、こちらをチェック!