

Power-Grid
昨今の日本のゲームシーンでは、カジュアルなスマホ向けソーシャルゲームや携帯ゲーム機用ソフトが人気ですが、その一方で国内外において根強い人気があるのがPCゲーム。
ゲーミングPC(コンピューターゲームの実行に特化したPC)の圧倒的な描画能力と処理能力を活かしたハイクオリティなゲームタイトルは、スマホや携帯ゲーム機では味わえない体験ができます。
今回ご紹介する『Power-Grid』は、そんなPCゲームを楽しむ方々にぴったりのアプリです。スマホやタブレットからPCをコントロールできるリモートアプリで、PCゲーマー向けの機能が満載です。
目次
スマホをPCゲームに便利なサブスクリーンに
本アプリはWi-Fiに接続し、同一ネットワークにあるPCをリモートコントロールできるようにしてくれます。
フルスクリーン表示で遊ぶことの多いPCゲームの場合、マルチスクリーン+仮想フルスクリーン等の環境でない限り、ゲーム以外のソフトを操作したりWebサイトを閲覧したりする際には、いちいちAlt+Tab等でアプリを切り替える必要があります。
しかし本アプリを使えば、PCゲームをフルスクリーン表示のまま、スマホでそれらの操作を行えるようになります。またキーマクロを登録・実行するといったゲーム向け機能も用意。
そういう意味では、本アプリはリモートコントロール+PCゲーム用のサブスクリーンを提供するアプリと言えるでしょう。
アカウント登録とマッチング
まずスマホやタブレットとともに、PCにも専用のソフトをインストールする必要があります。『Power-Grid』のWebサイトからソフトをダウンロードしてインストールしましょう。
インストール後は指示にしたがって、アカウント登録(無料)を行います。


Power-Grid:Webサイト画面。まずはアカウントを登録しよう
続いてPCとスマホのマッチングを行います。マッチングはPC側ソフトでの初回ログイン直後の他、PC側ソフトの上部タブ「SETTINGS」→左タブ「PowerGrid Settings」→右下の「ADD NEW DEVICE」から行います。
「Please connect your mobile device~」というウインドウが立ち上がったら、スマホ側のアプリを立ち上げ「scan」をタップ。するとIPアドレスの入力画面が表示されるので、ローカルIPアドレスを入力します(アドレスはPCのコマンドプロンプトから「ipconfig」を実行すれば確認できます)。
アドレスが入力できたら「connect」をタップ。これでPC側ソフトとスマホ側アプリが接続されるはずです。


Power-Grid:PC側ソフト(左)とスマホ側アプリ(右)をマッチング
うまくいかない場合はPCのセキュリティソフト等のファイアウォールが邪魔をしている可能性があります。セキュリティソフトでPC側ソフト(ROCCATPowerGrid.exe)の通信許可を設定してみてください。
以上で準備は完了です。
システム利用状況表示やサウンドコントロールが可能に


Power-Grid:システム使用状況を一目で確認できる「SYSTEM STATS」
ではスマホ側で提供される各種機能を見ていきます。
まず上部「SYSTEM STATS」タブでは、CPUやメモリ、ネットワーク、ストレージ等のPCシステムの使用状況を確認することができます。
ストップウォッチ機能、タイマー機能もあるので、タイムアタック測定なども行えます。


Power-Grid:音量調整やメディアプレイヤーのコントロールが可能な「SOUND CONTROL」
「SOUND CONTROL」タブではPC音量のコントロールを行うことができます。マスターボリュームの他、マイクボリュームなども調整が可能。ゲームプレイを途切らせずに音量調整できるのは非常に便利です。
またWindows Media Playerを立ち上げて音楽を再生することもできます。
MMORPGのレベル上げ等単調作業が続く際、音楽をかけながら遊ぶプレイヤーは多いはず。そんな時に手元でさくっとメディアプレイヤー操作ができるこの機能はありがたいです。
ここまで読んで気になったら、ダウンロード
SNSやメール、RSSを取得・表示する「INCOMING CENTER」


Power-Grid:「INCOMING CENTER」画面。PCのウインドウを切り替えずとも、スマホで情報をチェックできる
「INCOMING CENTER」のタブでは、『Facebook』や『Twitter』といったSNSの投稿や、Eメールの受信情報、RSSの取得情報などを表示・閲覧できます。
各種メディアを表示するためには、アカウント設定が必要です。設定はPC側ソフトの上部タブ「SETTINGS」→左タブの「Twitter Settings」等、各種メディアの設定から行います。
独自機能を登録できる「CUSTOM GRID」
本アプリはこれらプリセットされた機能だけではなく、指定のソフトを立ち上げたり、特定のWebサイトを開いたり、自分のよく使う操作を登録してワンタップで使えるようにできる機能「CUSTOM GRID」が用意されています。これにより、使用範囲を無限に広げることができます。
「CUSTOM GRID」の設定は、PC側ソフト上部のタブ「CREATE」から行えます。左側にある多彩な操作のツリーから自分の目的のものを選び、編集していきましょう。
たとえば、「Function Button」の「Macro Button」からは特定のキー操作をマクロとして登録することも可能です。


Power-Grid:PC画面(左)スマホ画面(右)カスタマイズした機能を設定・登録できる「CUSTOM GRID」
様々なゲームに対応したプリセットもダウンロード可能
設定したコントロールは中央下の「ADD TO GRID」に登録され、スマホ側にも表示されるようになります。自分のよく使う機能を設定・登録していきましょう。
“自分で「CUSTOM GRID」を設定するのが面倒!”という方もご安心を。本アプリのWebサイトから各種ゲームタイトルに対応したプリセットや汎用プリセットをダウンロードして登録することもできます。


Power-Grid:「VLC media player」用のプリセット(左)「The Elder Scrolls V: Skyrim」用のプリセット(右)
人気の高いメディアプレイヤー「VLC media player」用のプリセットを登録すると、VLC media playerをスマホからコントロールできるようになり、スマホが動画視聴のリモコンになります。
また「The Elder Scrolls V: Skyrim」用のプリセットでは、MOD(主にPCゲームの拡張パックのこと)を大量に追加した筆者の環境でもほぼ問題なく操作できました。