AI防災とは? 台風や地震、災害時に人工知能が世界を救う?

大きな被害を残した台風19号「Hagibis(ハギビス)」。

台風直撃に備えて、交通機関もストップし、都心のコンビニまでもが営業休止。これはただ事ではないと、多くの人が買い溜めをし、なんと普段使わないような「養生テープ」が品切れになるという本当に非日常を味わったという方が多いと思います。台風19号が通過した翌日には、驚くような被害状況が報道され、現在でもボランティアの方々の協力を得ながら復旧しているところです。被害にあわれた方が1日でも早く日常に戻れることをお祈りしています。

さて、そんな中「AI防災」なんてことが注目を集めているというのはご存知でしょうか? 今回はこれからの災害時、AIの力を借りるかもしれない「AI防災」についてご紹介していきます。

AI防災とは?

「AI防災」という言葉が存在しているわけではないのですが、AI技術を使って災害に備えるということをAI防災と呼んでいます。

今年6月には、AI防災協議会(https://caidr.jp/)というLINEやウェザーニュース等の企業と自治体と研究機関の産官学が一丸となり、AI等を活用しながら防災や減災に関わる課題解決を目指すことを目的に結成されました。

2021年には防災情報提供サービスを開始するとのことなのですが、すでに試験的にいくつかは実施されており、今回の台風でもLINEのAIチャットボットを提供していました。

チャットボットにより、心配ごとをAIが自治体のデータベースをもとに回答してくれるため行政窓口への混雑緩和や被災された方の心配事を即座に解消してくれるメリットがあります。これまでの災害時には、自分で情報を検索していかなければいけなかったのが、こういった自治体発信のAIチャットボットが活躍できるようになることで、デマ情報や最新情報をとり逃すことがなくなり、安心できることが増えるので、利用者にとってもありがたいですよね。

今回、台風19号の時にも、海抜ゼロ地点で居住で、避難した方がいいのか、いつ避難するべきか、また子供がいるご家庭では、何を持って行けばいいのか、避難所には何が備わっているのかなど、相談事が多く、実際に避難した方の話では、持って行く必要の無い物も持参してしまったなどがあったそうです。

(ちなみに今回の事象では、 水を持っていったそうですが、水道が動いているため不要だったそうです。また、避難所では水道が稼働しているため配給にペットボトル水がなく、水道水に抵抗のある方は持参した方が良いかもしれません)。

すでに活用されている、最新のAI防災

どんなAI技術があるの?

ということで、ここからはすでに活用されているAI防災についてご紹介していきます。

ウェザーニューズ×NVIDIA 全世界の雨の状況を可視化・予測するAI

天気予報でお馴染みウェザーニューズさんが2018年9月にリリースした情報によると、アメリカカリフォルニアにあるNVIDAIと連携し、東南アジアを中心とした大雨被害の多い地域でのAIを活用した気象状況の把握と予測を行うことを開始したそうです。

NVIDIAは半導体メーカーさんなのですが、気象に関するDeep Learning技術の開発を行っていくそうです。

プレスリリース
https://jp.weathernews.com/news/24732/

この気象AIがどんどん学習してくれることで、さらに精度の高い天気予報が提供されたり、降水分布が可視化されることで、被害を未然に防ぐことも可能になってくるでしょう。毎日の暮らしとは切れない「天気」だけにAIが強い味方になってくれるのは本当に嬉しいですよね。

D-SUMM 災害状況要約システム

こちらはTwitterと連動した災害状況要約システムなのですが、2016年に発生した熊本地震でも試験的に導入されていたそうです。

このサービスはまだ研究段階にあるそうなので、本格的に活用されているものではないですが、どのエリアでどれくらいの被害があるのかTwitter上の情報を要約してくれるので、客観的に情報を把握したい時にはとても便利ですよね。

https://disaana.jp/d-summ/

まだ研究段階のため、デマ情報や不適切な情報もまとめられてしまう可能性もあるんだとか。その辺はこれからの技術に期待したいところ。

Twitter等でのデマ情報が拡散された際に、本当かどうかを見つけるAIの技術も進歩しているとのことなので、瞬く間に拡散されて人力で制御できないような情報については、個人的にはSNS運営側に頑張ってもらってもらいたいですね。当たり前ですが、「デマツイートくらい」なんて甘く見ないで、逮捕されるくらい重大な罪ですので、そのことを多くの人にも知ってもらいたいと思います。

フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」って知ってる?

この映像は2017年に公開された、3日間で500mmの雨量があり荒川が氾濫したことを想定し作られたフィクションドキュメンタリー映像です。台風19号の報道を受けて、「タイムラインに流れてきて見たわ」という方も多いかもしれませんが、「どう備えたらいいかわからない」「都心なら大丈夫でしょう」と防災意識が自分で低いな~と思っている方は一度ご覧いただいた方がいいかもしれません。※抵抗感のある方は閲覧注意してください。

実際に見てみると「え、こんなにひどくなるの?」と驚く方も多いでしょう。

AIやIT技術に頼っているだけでは、しっかり防災しているとは言えません。どれくらいの被害になるのか自分自身で想定しておくことも大切です。ちょっとショッキングな映像ではありますが、知っているのと知らないのとでは大違い。意識している今だからこそ、ハザードマップを見たり、防災手帳を読む時間を作っちゃいましょうっ!

こんな時だから、改めて確認しておきたい

ハザードマップ
https://disaportal.gsi.go.jp/

東京防災マップ
https://map.bousai.metro.tokyo.lg.jp/

東京都防災アプリ」のダウンロード

東京都防災アプリ

いつくるかわからない災害に備えるのは、AIよりも自分自身!?

日頃から備えておける人になりたい!

私も台風19号が上陸する前日、家のお米がなくなってしまったので、近所のスーパーにふらっと出かけたのですが、あまりの人の多さに「大晦日じゃん!」と思ったくらいでした。いつも長くてもレジの列には5~10人が並ぶくらいですが、私の前には30人近く並んでおり、パンやカップラーメンは売り切れていてお店の人も総動員といった感じでした。

備えは確かに重要ですが、日頃から当たり前にできている自分でありたいなぁと一方で考えていました。「明日くるから急がなきゃ!」ではなく、「いつくるかわからないのが自然災害」と考えて、毎日の暮らしの中で備えられるようになりたいと思います。

AI防災に全てを頼ってなんとかしてよ! と思うのではなく、ある程度は自分で防災できるパワーと知恵を持っておきながら、AIを活用し、本当に助けが必要な人に技術が届いていくといいな~と思います。

あなたの備え、バッチリですか? 

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