

PayPay、楽天ペイ、LINE Payとキャッシュレス決済元年となった2019年。消費増税とキャッシュレス還元事業が追い風となり、多くの人がキャッシュレス決済を始めました。
でも正念場はここから。2020年6月にはキャッシュレス還元事業が終了するため、キャッシュレス業界の戦いはさらに激化するでしょう。〇〇ペイといえば、あなたはどのサービスを思い浮かべますか?
2019年に人気No1だったのは「PayPay」


数多くあるキャッシュレス決済サービスのなかで、利用したことがあるサービスとして圧倒的な差をつけたのがYahooが運営する「PayPay」。続いて、楽天ペイ、LINE Payとなりました。


PayPayは登場直後から総額100億円還元キャンペーンを打ち出すなど、大規模なキャンペーンを実施しており、使ってみるきっかけになった人が多いようす。こうして見てみると、上位のサービスほどキャンペーンを頻繁に行っていることに気づきます。
筆者はもともとLINEカードを持っていて、クーポンをよく発行してくれることからLINE Payをよく使っていたのですが、PayPayが2月から始めた対象飲食店で40%還元キャンペーン*に乗り、初めてPayPayを使用しました。キャンペーンが魅力的だとキャッシュレス決済を使ってみるきっかけになりますよね。
*該当キャンペーンは2020年2月29日まで
2020年、キャッシュレス決済は正念場を迎える


キャッシュレス決済が浸透しつつある日本ですが、政府はさらなる推進を図っています。というのも、2020年は東京オリンピックイヤー。多くの外国人が訪日することを見込み、キャッシュレス決済を進めることで経済的に恩恵を受けたい考えです。
政府が掲げる目標としては、2025年にはキャッシュレス決済利用率を40%とし将来的には80%まで目指しているとのこと。今後は現金決済がほぼなくなるということですね。


この調査では、非常におもしろい結果が出ています。クレジットカード保有率の高い50代、60代ではカード決済が断トツとなっており、スマホ決済に抵抗のない若い世代ほどさまざまな方法に分散していることが分かります。
2020年6月には政府が主導するキャッシュレス決済還元事業が終了するため、還元目的のユーザーが今後もキャッシュレス決済を使用するかどうかがサービス提供側としては非常に重要な分かれ目となりそうです。
激戦となるキャッシュレス決済サービス業界


2020年1月23日、フリマアプリを展開するメルカリはスマホ決済サービス「Origami Pay」を完全子会社化すると発表しました。一定の周知期間を設けたあと、メルペイに集約されることになります。
また、昨年話題となったPayPayとLINE Payを運営する各企業の経営統合もその後の動向が気になるところ。大手参入組がユーザー拡大に向けてキャンペーンを打ち出すなか、新規参入組も続々登場しているところも見逃せません。
新規参入としては2019年11月にトヨタが「TOYOTA Wallet」をリリースしました。このアプリはプリペイド型「TOYOTA Wallet残高」、クレジット型「TOYOTA TS CUBIC Origami Pay」、デビット型「銀行Pay」の3通りの決済方法に対応しており、支払状況や店舗の対応状況によって使い分けられます。
後発組は、今あるサービスよりも便利なものが付加価値としてないと、ユーザー獲得は厳しくなるため、今後どういったサービス展開をしていくのかも注目です。
ユーザーとしては、便利なサービスがこうして出てくると嬉しいですよね。今年もキャッシュレス決済業界に目が離せません!