未来都市が誕生するかも!?トヨタが実証用の街づくりへ

トヨタがWOVEN CITYと称する未来型都市を静岡県裾野市に建設することが発表されました。自動運転車が走り回り、街のあらゆる物事がAIによって集積され人々をつなげていく。トヨタが提唱する未来のまちづくりについてご紹介します。

まちづくりの概念が変わる

従来のまちづくりは住宅やライフライン、店舗など生活するためのインフラを整えることが最初の条件でした。その中心にはヒトがありヒトの生活できる場所を作る、いわゆる箱物やライフラインの建築が最重要事項だったのです。

しかし、トヨタが建築を予定しているWOVEN CITYは、従来のまちづくりの概念を覆すものです。中心にあるのは自動運転車、そしてAIです。

  • 自動運転車のみが公道を走る
  • 全てのサービスがAIで繋がりMaaSを実現する

これを目指したまちづくりをWOVEN CITYは行なっていきます。この環境の中でヒトも街を実現する一つの要素に過ぎません。

もちろんヒトが暮らために存在するのが街ではありますが、AIや自動運転車で人が街とシームレスになります。良くも悪くもこれまでよりシステムや規制、プライバシー情報収集ありきの環境になることは間違いないでしょう。

自動運転車のみの環境は本当に安全か実証できる

WOVEN CITYでは公道を走れる車は完全自動運転車のみ。歩道は歩行者と速度の遅いパーソナルモビリティのみが使用できる道、歩行者のみが歩ける道に分けられます。

実際に自動運転車のみが走行している実験都市はすでにアメリカで存在します。GoMentum Stationです。ここでは信号機や交差点などの交通に関わる街並みが再現され自動運転車が走行しています。しかし、あくまで実験なので住民はいません。

住民がいる自動運転車のみが走行する都市は計画中のものが2つあります。中国の雄安新区、カナダのSidewalk Labsです。中国に関しては政府主導、カナダに関してはGoogle主導になります。これに対して日本は自動車メーカーであるトヨタが主導するので、自動運転車を中心にしたまちづくりには大きく期待したいところです。

当初はトヨタの社員や開発者が住む予定とのこと。安全面や快適性などの調整を行いながら一般住民の移住に備えることとなります。

行動が全てデータとして使用される都市で何が起こるか

また、自動運転車に搭載したAIやIoTに対応したあらゆるインフラから、ビッグデータを集積します。MaaS前提での決済システムや予約サービスもまちづくりに当初から組み込まれるようです。

大変便利であることは確かですが、ある意味全ての行動がデータとして残り監視されていると捉えることもできます。実際、カナダのSidewalk Labsでは住民が「我々はモルモットではない」と反対し、訴訟もすでに起こっています。

WOVEN CITYはトヨタの関係者が最初に居住するため、そういったトラブルは起こりづらいでしょう。しかし、WOVEN CITYで何が起こるのか我々は注意深く見守らなければなりません。日本のあらゆる都市が今後たどる未来の姿となる可能性があるからです。

WOVEN CITY以前と以降になるかも

WOVEN CITYが成功すれば同じようなモデルで都市開発を行う自治体が出てくるでしょう。昭和のニュータウン建設のラッシュを想起させるような「令和の未来都市建設」ラッシュがやってきます。WOVEN CITY以前と以降では街への捉え方も、そこに住む人々の思考回路も全く異なるものになるはずです。

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