

いま、知識共有サイト「Quora(クオーラ)」がじわじわと注目を集めています。2017年に日本に上陸して以来、コンテンツの質の高さからユーザー数を順調に獲得しているQuoraについて、どんな機能なのか、既存サービスとの違いについてまとめました。
Quoraとは?


Quora(クオーラ)は2009年にアメリカで創業された知識共有プラットフォームサービスです。ユーザー数はこの10年で順調に伸長し、現在では全世界で約3億人の月間ユニークユーザー数を誇るほどとなっています。
創業からわずか10年足らずでユニコーン企業(未上場のベンチャーで、企業価値が10億ドル以上)となったQuora。本サービスは2017年11月に日本にも進出しています。
Quoraは、バラク・オバマ元大統領やカナダのジャスティン・トルドー首相が利用していることでも話題となりました。
Quoraの最大の特徴は「回答の質の高さ」


日本国内では、Q&Aサービスとして「Yahoo!知恵袋」を筆頭にOKwaveやはてなサービスなど、すでに老舗サービスとして運営されているものがいくつもあります。そんななか、後発組のQuoraと既存サービスで大きく違う点は「コンテンツの質の高さ」でしょう。
Quoraは「世界中の知識を共有し、広め深めること」をミッションとして掲げています。
知識を「持つ人」と知識を「必要とする人」が出会えるようにする。次に、異なる視点を持つ人々が一堂に集まれるようにする。最終的には、世界中の人々が知識を共有できるようにする。
https://jp.quora.com/about
そうすることで、人々がお互いをより深く理解し、人生をより有意義なものにできる。私たちQuoraはそんな場をつくりたいと考えています。
このミッションに基づいて、Quoraでは実名制を導入しています。これにより、回答により質の向上を期待でき、Q&Aサービスでよく見かける大喜利回答や、質問内容によっては荒れる、という場面もQuoraではありません。ちなみに、Quoraでは質問に直接回答していない大喜利回答は、「削除対象になる」そうです。
既存サービスにもSNSにもない、知識のデータベース化
すでに利用されている既存サービス以外に、TwitterやInstagramでも質問を受けて回答する機能が導入されています。しかし、TwitterやInstagramなどはSNSという特性上、カジュアルな質問に向いています。
たとえば、今日の献立を何にしようか迷った際に「今何が食べたい気分?」とフォロワーに問えば、さまざまな回答が集まるでしょう。けれども、これは流動的な回答で、すぐに回答が流れてしまいますが、そのときに回答が得られれば良いものとも言えます。
一方で、Quoraでの質問回答は知識のデータベース化を図っています。こちらの質問は、見ていても勉強になりそうなトピックです。
タイムリーに閲覧できなくても、あとから見返したくなるようなナレッジ共有サイトという位置づけをQuoraは開拓しています。
知識だけでなく、人生経験さえも共有できるQuora

Quoraは今までとは違った知識共有サービスですが、筆者がおもしろいと思ったのは以下のトピックです。
人生、「回り道」することも多々あると思います。そこでお尋ねします。「回り道して本当に良かった~」と思われたことはありますか?
人生でどん底だったとき、どうやって乗り越えることができましたか?
こういった質問に対して、それぞれの想いが閲覧できるのもいいですよね。堅苦しくなく、それでいてカジュアルすぎず、つかず離れずのこの距離感が現代とマッチしているのかもしれません。