

個人情報などプライバシーを重視するAppleでは、新OSでセキュリティを強化するなど常に最先端を走っています。2020年12月にはApp Storeでもプライバシーに関する取り組みが開始されました。一体どんな内容なのでしょうか。
新しい取り組み「プライバシーラベル」とは

アプリをインストールすると、初回起動時などに「利用規約」などが表示されることがあります。大半の人はきちんと読まずに、一気にスクロールして同意ボタンをタップしてしまうのではないでしょうか。
しかし、利用規約にはアプリの動作が記されていて、どんな情報を取得するのかが明記されています。これを、ユーザーがきちんと理解していないままアプリを利用するのは良くない、と見たAppleが始めたのが「プライバシーラベル」です。


プライバシーラベルでは、アプリがどのような個人データを収集するのか、収集したデータをどのような目的で利用するのか、といった情報がカテゴリー別に明記されています。カテゴリーは以下の4つです。
- Data not Linked to You(あなたにリンクしていないデータ):ビッグデータ/機械学習などに用いられるユーザーを特定せずに、一般的な人の行動パターンなどを分析するためのデータ
- 「Data Linked to You(あなたを特定するデータ)」:位置情報や閲覧履歴、連絡先や支払いに関する情報など
- 「Data Used to Track You(あなたを追跡するデータ)」:Webブラウザなどにアプリを切り替えた後でも、あなたがどのような行動を取ったかを追跡し続ける
- 「Data Used to Track You+Linked to You(あなたを追跡し、特定するデータ)」
ラベルはアプリのレビュー下に表示されるので、すぐに確認することができます。たとえば、ニュースのアプリなのにアドレス帳を参照する項目があったら、ちょっと気持ち悪いですよね。上記のLINEも便利で頻繁に使うからこそ、こんなにデータを取得していたんだ、と驚きます。
アプリインストールの新しい判断材料として活用する

Appleのプライバシーラベル導入によって、プライバシーというものがより身近となりました。スマホやタブレットの中には個人情報がたくさん詰まっているので、自分で情報を守るためにもアプリがどんな挙動をするのか、きちんと把握しておきたいですね。